日本一緩いマラソンレポート「第2回秦野24時間裸足マラソン」【裸足チャレンジ】

日本一緩いマラソンレポート「第2回秦野24時間裸足マラソン」【裸足チャレンジ】

アイテムと武器をフル装備でラスボスに挑んだら、途中ですべてを使い果たした……そんな感覚です。走っている途中で「終わった」と悟ってしまう辛さ。残り7時間はただ耐えるだけの時間。いきなりそんなことを書いても、何のことかわからないでしょうから、順を追って書いていくとしましょう。

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目標は24時間マラソンを裸足で160キロ

GWを利用して、24時間裸足チャレンジをしてきました。2年ぶり2回目の挑戦で、前回151kmを走ったのもあり、今回は100マイル160kmが目標。がっつり走り込んでいた2年前と違うのは、UberEatsの配達で体力がついているかもという微かな期待。逆にいえば、それ以外には不安要素しかないという状態。

それでも、ロング走の新しい走り方も取り組み始めて「これならどこまでも走れる」という手応えもありました。長い距離で試していないので付け焼き刃ですが。でも、可能性はあったし信じていたわけです。だから100マイルを達成したら、この秋に金沢から江戸までを5日間で走るチャレンジをしようと決めてました。

1周1080mのコースで、私の戦略は前回と同じ、50分走って10分休憩。50分で7周走る計算で180kmくらいになります。後半の失速も考えると、いかにしてこのペースを守るかが大事。でも、少し欲を出してしまって、最初の1時間とそのあと1回だけ8周走りました。やっぱり貯金は多い方が安心ですが。

今後の戒めのために書いておきますが、次やるときは1時間で7周を徹底します。8周はどう考えてもオーバーペース。特に2回目の8周をした後は、10分でリカバリーできず、これが後まで尾を引いた感じもあります。そもそも、1時間で7周というのも、今の自分からしたらオーバーペース。でもこれは「挑戦」だから仕方ありません。

できることをやるのではなく、無理だと思うことをやる。男ならそういう日が1年に1回くらいあってもいい。それで失敗したからといって命を取られるわけでもありませんし。

序盤は余裕が走りでイメージ通り

スタートの1周こそゆっくり入りましたが、その後はキロ6分半くらい。これもいま思えば失敗。いくら余裕あるからといって、速すぎるペースは後になって自分を苦しめます。途中で応援に来てくれた人たちと並走したときは、キロ6分ジャストくらい。完全に舞い上がってますね。まさか応援に来てくれるなんて思ってませんでしたから。

応援に来てくれたのは7人。個人的にやってるアホなことに、こんなにも興味を示してくれるなんて、なんか不思議な感覚です。前回は1人で淡々と走っていたので。並走すると会話もするし、ついついペースを上げてしまいます。これは私が未熟だからですが、今回はいい勉強になりました。並走は「遅い」と言われるくらいゆっくりと。

それは別として、コンディションもよくてキロ6分台で気持ちよく走れた序盤。すでにラスボスの罠にハマっているとも知らずに。食べ物もしっかりと食べていましたが、ここで大きなミスをしてしまいます。気温が高いのに塩分補給を怠ってました。塩タブレット持っていたのに。比較的早い段階で軽い脱水状態。

しかも路面が熱い。5月初旬の日差しを舐めていました。走れないほどの熱さではないけど、確実に足裏を消耗していきます。これは対処のしようがないのですが、いま思えばペースをもう少し遅くしても良かったかもしれません。熱い路面を颯爽と走る自分カッコいいモードになってまして。

いろいろ不安要素はありましたが、トータルで考えれば上手く入れたかなというのが実感です。

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最大の武器を奪われる

異変を感じたのは夕方前。腹筋の上側に痛みがあります。そんな筋肉を気にしたこともなく、なぜ痛いのかはわかりませんが、かなり深いところまで痛みに犯されています。痛いだけならいいのですが、これによって体幹が崩れてしまい、いつものように走れません。

私はピラティスをランニングに融合させているのもあって、体幹をかなり大事にしているのですが、腹筋の痛みによって体幹が崩れ去ってしまい、走りに軸がありません。路面に映る影が明らかに、いつもの自分のものとは違います。ブレブレで走りに安定感がありません。12時間も走らないうちに、自分にとって最大の武器を剥がされました。

これによって「歩く」という武器も同時に失われました。歩くと言ってもキロ6分台で、着地の衝撃が少ないだけで普通に速いペースです。これは体幹があって初めて成立するフォームですが、これができなくなりました。もしかしたら、何度も「歩く」を繰り返したことが、腹筋を痛める原因だったのかもしれません。

でも、武器や防具はそれなりに満載していたので、それくらいでペースが落ちる気配はなく。16時間経過するまではかなり快調で、100マイルも無理なく走れそうな雰囲気。もちろん、ペースは落ちていましたが、きちんと走れています。このまま失速しても、余裕で100マイルだと皮算用。

16時間というターニングポイント

実は走っている途中から16時間が、ひとつのターニングポイントになると考えていました。UberEatsの配達が8時間なので、その倍になる16時間までは体力は持つだろうと考えていて、そこから先はもしかしたら危ないのかなと。フルマラソンを走るには、練習でハーフマラソンを走れれば十分という理論と同じで、人間は普段の運動の2倍動ける……という思い込み。

そして、まさに16時間を過ぎたところで魔物が口を開けていました。17時間目の3周目か4周目かは忘れましたが、いきなり体が悲鳴を上げます。足裏の痛みが大きくなり、体もあちこち痛くてまともに動けません。瞬間的に挑戦が終わったことを悟りました。なぜかわかりませんが、ほんの少しだけ泣いてました。あの感情はなんと呼ぶのでしょう。

喪失感と表現するのが近いかもしれません。武器もアイテムもすべて失った状態。こんな経験は初めてのことで、いつもなら足裏が痛くても体はまだ余裕、もしくは体は痛くても足裏は余裕のどちらかで、なんとなく誤魔化しながら走ることができましたが、切れるカードが1枚もないんです。それは恐怖でもありました。

これまで24時間マラソンの途中で帰る人を不思議に思ったことがありましたが、その人たちの気持ちが初めて理解しました。これ以上やっても意味がない状態になることがあるんです。私も応援に来てくれた人や、一緒に挑戦していふ人がいなかったら家に帰っていました。意識も朦朧としてて、休んだら回復するという気配もありませんでしたので。

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来年100マイルを達成するためにすべきこと

走行距離は最終的に143.77km。不甲斐ない結果にかなり凹んでいますが、結果が変わることはないので、何とか前を向うかと。5日で500キロの挑戦は先送りすることになりますが、これからロング走に適した体づくりをしなくてはいけません。少なくとも12時間走を毎月1回くらい。それも、新しいフォームを定着させながら。

UberEatsも働く時間を伸ばして、長時間の運動に体を慣らす必要があります。11時から終電まで配達すれば約12時間になります。毎回それをするのは無理ですが、1週間に1回くらいはあってもいいかもしれません。とにかく、長く動き続けることを体に覚えさせること。今やらなくてはいけないことがそれです。

さらに大事なのが「裸足」。裸足で長く走れないことには話になりません。今回の失敗の半分は裸足を鍛えて無かったことにあります。だからもっと裸足練習を増やしたいところ。今は足裏が痛くて、想像するのも嫌ですが、荒れた路面でも痛みをほとんど感じずに走れるようになること。かつての自分がそうだったように。

そこまでやって、来年の5月に3回目の裸足チャレンジ。幸か不幸かコロナ禍はまだしばらく続きそうなので、このタイミングで、ロング走に特化した練習を増やしていくとしましょう。きっとそれで何とかなるはず。それで100マイルを越えられなかったら、それは適性がなかったということ。そう諦められるくらいの練習を積み重ねる。今できるのはそれだけです。

それにしてもいい経験になり、楽しい24時間でした。

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