裸足ランナーのわたしが他の人に裸足を勧めない理由

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最初に言っておくが、わたしは誰かにケンカを売りたいわけでもなければ批判をするつもりもない。気持ちの部分で言えば誰よりも裸足で走ることをに情熱をかけているが、それとこれは別の話ということで。

裸足で走ることはほんとうに楽しい。自分の体を自分の思い通りに使えるようになっていく過程が嬉しいし、どれだけ上手になってもまだまだ学ぶことがある。

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でもそんなわたしは実は人に裸足ランニングを勧めたことはほとんどない。裸足で走っている人たちとは積極的に繋がっていくし、やりたいという人にはアドバイスもする。でも興味を持っていない人には絶対に勧めない。

裸足王子の吉野さんは裸足ランニングの普及に情熱を燃やしている。そこが彼のフィールドだから当然といえば当然で、裸足がいかに優れているかの情報を配信し続けている。

そういう活動もあって、いまは小学校や幼稚園での裸足教育というのが一部の間で注目されている。吉野さんの示したデータによるも骨折する子どもがかなり増えているが、裸足教育をするとそれが激減するらしい。

素晴らしい。と両手を上げて喜びたいところなのだが、わたしは典型的なひねくれ者なのでちょっと視点が違う。

わたしは基本的に人間は進化し続ける生き物だと考えている。適応力こそが人間を地球上でもっとも繁栄した生き物にしてくれた。そして適応すること、進化するということは何かを得て何かを手放すということだ。

陸上での生活に適応するためにエラ呼吸をやめた生き物のように、わたしたちは無意識に何かを手放して、何かを得ている。

その理屈から言えば骨折しやすい体は、何かを得た結果ということになる。その体を元の頑丈な体に戻すということは進化の過程で手に入れたもの手に入れようとするものを失うということにならないと言い切れる人はいるだろうか。

弱っていく体と引き換えに人間が何を得ているのかはわからない。ただ人間の体が弱体化しているだけとはわたしは思わない。

裸足で走ることは本当にハッピーなことばかりなのか。これがわたしの持つ疑問であり、他の人に裸足ランニングを勧めない理由だ。その答えが出ないかぎり、わたしは誰かに裸足ランニングを勧めることはしない。

繰り返すが人間の強みはその適応力だ。適応して変化したものをむやみに戻してはいけない気がするのだ。

そして矛盾するようだが、わたしはわたしのやり方で裸足の可能性は発信し続ける。裸足を選ぶかどうかは本人が決めればいいことで、わたしの役割は裸足に対するフェアな情報を提供することと裸足の楽しさを提示することでしかない。

そのうえで裸足ランナーが増えれば面白いし単純に嬉しい。わたしは裸足ランニングの伝道者にはなれない。そのことだけははっきりさせておきたい。

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