年賀状を送るということ手紙を送るということ

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喪中だったということもあり、年賀状を出さなかったため、今朝まで寒中見舞いを書いていました。年賀状が送られてきた人にだけ返信でしたので、いつもの2/3くらいでしょうか。

年賀状だけでのお付き合いになっている人もいますが、それもひとつの繋がりの形だと思っています。今は年賀状だけになっていても、繋がりの細い糸が切れない限り、10年後20年後にまた密な関係になることだって考えられます。

今年は思いがけない人から送られてきたり、思いがけない報告があったりと、縁のあった人たちの近況を知れてちょっと嬉しい気分に。なかなか会えない人からの年賀状は少し心苦しかったりもします。

年賀状なんて必要ないという人もいますが、わたしは手紙や年賀状というのが好きです。それはプレゼントを送るのと同じような感覚で、文章や宛名を書いている時間はすべてその人のために使っています。

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自分に送られてくる年賀状や手紙は、すべてそうやって時間を作って送られてきました。そう思うとそれだけで気持ちが満たされていきます。

反対に、わたしが送る場合は、少しでも長くその人のことを思い浮かべたいので、宛名も手書きにします。パソコンを使えばあっという間にできてしまうのですが、わたしにしてみれば、それでは意味がありません。

年賀状は届けばいいというものではなく、その人のことを思うための時間に意味がある。そう考えています。

でも、流石に時間がなさすぎるので、最近はシールタイプの切手を使っています。以前はオリジナルの年賀状に、お年玉付き切手を貼っていましたが、その作業は相手のことを思う余裕がなくなるので、シールを導入して楽をしています。

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そのかわり、シール選びはこだわってみたり。1枚のシートに10枚の切手シールがあるのですが、デザインが何種類にも分かれています。ですので「この切手はあの人に」なんて思いながら貼ってみたり。

でも、年賀状という文化はもう消えていくのでしょうね。今の若い世代は文通という言葉を知っているのでしょうか?「ペンフレンドの二人の恋は…」この歌詞の意味も分からない人が増えていくのでしょうね。

LINEやメールなら一瞬で届いてしまいます。

いつやってくるか分からない手紙を待ち続ける不安やわくわく感。わたしの世代は、そういうものを知っている最後の世代なのかもしれません。

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もちろんメールやLINEはとても便利です。でもこの世の中には便利になると失われるものが必ずあります。

「昔は良かった」なんてことを言うつもりはありませんが、あらゆることが今のほうが優れているわけでもありません。年賀状が当たり前だった時代に戻ると、わたしのような社会不適合者はただただ苦しむだけです。

インターネットが普及して、個人が情報発信できる時代になったからこそ、わたしはこうして生きることができます。多くの人たちとつながることもできます。だから「昔は良かった」なんてことは言いません。

明らかに今の時代のほうがわたしには適しています。

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でも、古き良きものを大切にするということは、それはそれで大切なことなんじゃないかと思います。年賀状という文化は、今の人には迷惑なだけかもしれませんが、これまで受け継がれてきたのには意味があるはずです。

寒中見舞いを書きながらそんなことを考えていました。

そしてふと「いま文通をしたら面白いだろうな」そんなことを思ったり。ただ、これに関しては相手がいての話です。いきなりわたしから手紙が送られてくてもきっと迷惑なだけかもしれません。

そう思うと、気軽に文通もできないちょっと悲しい時代ではあります。

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いつもは恥ずかしくて面と向かって言えない、そんな言葉を交わすことができる手紙や年賀状。このまま消えていくにはもったいないような気がします。

わたし1人がその流れに抗っても仕方ないのかもしれませんが、今年はたまには誰かに手紙でも送ってみようと思います。いや、手紙はもらう人が重たいのでポストカードくらいにしておきます。


たった一通の手紙が、人生を変える
著者:水野敬也
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