逆転満塁ホームランの後に送りバントができるかどうか

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ちょっと気持ちを落ち着かさなくてはいけません。落ち着こうと思う自分の心とは裏腹に、「もっと刺激的な文章を書きたい」という欲求がわたしの心を支配しそうになります。

沢山の人に読んでもらった千葉マリンマラソンでのQちゃんの行動を書いた記事。気がつけば4万PVにも達しています。こういうことがあると、ライターは平常心を保てなくなります。

昨日は千葉マリンマラソンが低評価になっている理由について書きましたが、どことなく上から目線ですし、悪事を暴いてやろうという意味のない正義感のようなものが溢れててかなり醜いものになりました。

そう思うならアップしなければいいと思うかもしれませんが、いいところも悪いところも含めて自分です。それを隠さず出していけるのがこのブログという場ですので、申し訳ない気持ちとともにアップしました。

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今回は言葉の力というのをかなり強く感じました。

アクセス数だけなら、おそらく2年前の東京マラソンの記事のほうが多かったかと思います。ただ、あの頃はまだライターとしても未熟でしたし(今でも未熟ですが)、取り上げる対象が良かっただけです。

今回は、ライターとして2年数ヶ月やってきたものが、きちんと出たものだと思います。ただし、それは技法とかそういうものではなく、自分の気持ちを文章に上手に乗せれるようになってきたんだなと。

ただし、ライターというのは小説家でもない限り、何もないところからは文章を作れません。目の前に何かが起きてくれないと、ペンは剣の力に屈するしかありません。

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そして今回のようにペンの力を味わうとそれが快感になって、誰かに読まれるための文章を書こうとしてしまいます。そういうときに書く文章はほぼ間違いなく駄文です。

そういう文章を書いてしまったとき、なんて自分はちっぽけなんだろうと我に返ります。

文章というのは、伝えたいことがあり、伝えたい相手がいて初めて魂を持ちます。不特定多数の人に読んでもらいたいなんて傲慢なことを思ったときに、その文章には魂がなくなります。

今回多くの人の読んでもらえたのは、一切の傲慢な気持ちがなく、ただ伝えなくてはいけないという純粋な思いがあったからです。変な思いが乗らずに、そこで起きたことだけを伝えたから、Qちゃんの素晴らしさが伝わったのでしょう。

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きっとこれは逆転満塁ホームランみたいなもので、狙ってできるものではありません。

でも人間だから「もう1回」なんて野暮なことを考えます。そうやって調子を崩していったプロ野球も大勢いるのでしょう。作家さんでも賞をもらった途端に魅力的な書けなくなる人もいます。

もしかしたらランニングの世界でも、会心の走りをしたがために、それが重しになっている人もいるのでしょう。トレイルランナーの鏑木毅さんも、そのようなことを言っていました。

世界3位になったときの練習方法がバイブルのようになって、自分を追い詰めてしまったというようなニュアンスのことを講演で話していました。

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大事なのは逆転満塁ホームランを打った次の打席で、送りバントができるかということです。それこそが本物のプロの姿だとわたしは思います。わたしは次の打席でまた逆転満塁ホームランを狙って、トリプルプレイをくらうくらい心がまだまだ未熟です。

たそれでも今回は立ち直りまだ早かったかもしれません。この2年数ヶ月でそういう部分も成長したのでしょう。

ホームランは狙いに行かない。でもいつでもホームランを打てるような準備はしておく。依頼を受けている仕事の文章も手を抜くことなく、分かりやすくて読みやすい文章を心がけること。

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それだけではなく、おかしいなと思ったことや疑問に感じたこと、そういうことをスルーせずにひとつひとつ拾っていくこと。今回も「これは何かある」と感じたところから始まりました。

そういう感覚は一朝一夕で身に付くものではないのでしょう。普段から自分で考えて判断するということの繰り返しが、見逃さない感覚を育ててくれるのだと思います。

驕ることなく、一歩一歩しっかり踏み出すこと。いいことがあったときだからこそ舞い上がらずに基本を大事にいこうと思います。


結局、丁寧な暮らしが美人をつくる。 今日も「綺麗」を、ひとつ。
著者:松本 千登世
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