映画「坂道のアポロン」〜好きなこと全力になるということ〜

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金曜日の夜、都内での打ち合わせを終えて向かったのはT・ジョイPRINCE品川。18時30分からの上映なのに、山手線が1駅ごとに時間調整のため停車したため、品川駅から人を避けるように走り映画館へ。

この映画はどうしても観なくてはいけない。きっとわたしがいま見るべき映画でした。だから仕事のスケジュールを変えて無理やり時間を作りました。なんとしてでも上映時間に間に合いたい、その一心で走ります。

週末の映画館は思った以上に人がいないものなんですね。チケット購入のための端末に表示された座席は、10席も埋まっていないような状態。「そんな不人気なのか?」とちょっと不安になりましたが、予告を見て心が動かされた自分を信じて購入します。

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映画の日でもないし、レイトショーでもないので1800円。こんな金額を出して映画を観るのは久しぶりです。さらにクラフトビールが売店に売っているという……買いましたよもちろん。

T・ジョイPRINCE品川には、映画の日以外に近づかないようにしよう。クラフトビールはちょっとずるい。

それはともかく「坂道のアポロン」。まだこれから観るという人もいると思いますので、ネタバレにはならない程度に自分なりに感じたことを書いていこうと思います。

まず、控えめに言ってわたしは青春映画が大好きです。もはや手に入らない眩しい時代への羨望と嫉妬。観終えたときにはいつだって、胸が苦しくて、でもしっかり前を向いている自分を感じます。

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坂道のアポロンは音楽でつながった3人の若者の関係性を描いた映画です。舞台は1960年台の佐世保。ちょうとわたしの両親が青春を過ごした時代でしょうか。

優等生と不良とその幼馴染の可愛い女の子。

もうこの設定だけで、個人的には「観るべき映画」になります。そこに音楽が加われば、面白くないわけがありません。そして予告を見るかぎり「絶対に涙する」映画。

でも映画の終盤から結末に向けては、まったく予想外の展開で、悲しみとは違う涙を目に浮かべることになりました。嬉しい誤算とでも言うべきでしょうか。

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ただ、映画を観終えて山手線に乗り込む直前に、様々な思いが込み上げてきて、内臓をひっくり返してかき回されるような感覚に襲われました。それは今でも続いています。

映画とはいえ3人の若者のまっすぐな気持ち。頭で考える前に行動してしまう若さゆえの衝動。そういうものが「お前はそれでいいのか?」と問いかけているように感じています。

わたしは会社員を辞めてから全力で働いてきましたが、知らないうちにその全力が歪んでいたのかもしれません。「いい評価を得たい」全力の先にそれを求めていたような気がします。

周りの評価なんて気にしたって意味がないのに「あれ良かったよ」と言われることに喜びを感じ、またその言葉を欲しくなって、評価をされるために全力になっていました。

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でも、本当は自分の好きなことに全力であるべきです。そのために会社を辞めました。周りはまったく評価してくれなくても、自分が楽しいと思えること、自分が好きだと思えることに全力を尽くす。

わたしが進むべき道はそこにあったはずなのに、なぜか周りの目ばかりを気にしている自分。

もっと衝動的でいい。もっと自分の好きなことに熱中してもいい。賢い大人の役割はきっと他の人たちがやってくれるはず。わたしはもっとどうしようもない大人でいいはずです。

好きなように走り、思うがままに人を好きになり、たくさん笑って、ときどき泣いて。

そんな当たり前のことを思い出させてくれた「坂道のアポロン」。きっと心に響く人とそうでない人がいると思いますが、久しぶりに胸が苦しくなりたい人におすすめです。


映画 坂道のアポロン (小学館文庫)
著者:豊田美加
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