青春の忘れ物がそこにある映画「世界でいちばん長い写真」

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映画の日は休めそうにないので、月末で仕事が途切れたところでアミューあつぎまで映画を観に行ってきました。アミューあつぎは2月に会員になったのに、まだ3回しか行ってません。まぁこれで元はとったんですが。

アミューあつぎは他で上映が終わった少し前の映画、それも単館ものの上映が多いのですが、今回はなんと話題の「カメラを止めるな!」が上映されています。

で、わたしが観たのは「世界でいちばん長い写真」なんです。わたしの大好きなジャンルが青春映画なんです。高校生が主役の映画が好物で、映画1本で白米3杯はいけます(いや無理か)。

ちょっと前に観た「恋は雨上がりのように」も半分は中年のおっさん映画で、半分は青春映画です。

スウィングガール、リンダ リンダ リンダ、ひゃくはち、武士道シックスティーン……今回観た「世界でいちばん長い写真」は武士道シックスティーンと同じ作家さん、誉田哲也の小説が原作です。

原作は読んでません。あぁそういえば武士道ジェネレーションを読もうと思って、そのままにしていました。このシリーズは小説だけで泣けます。映画は言わずもがな。

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さて、「世界でいちばん長い写真」、もう映画館で上映していないので何を書いてもネタバレにはなりそうもありませんので安心して書くことができます。逆に言えば、わたしがいくらおすすめしても、もう観れないという……

まずはストーリーを簡単に。高校の写真部の幽霊部員で、引っ込み思案の内藤宏伸が、パノラマカメラに出会い成長していくというお話。だいぶ端折りました。まぁあれこれ語るよりも分かりやすいかと。

写真部には宏伸との距離をうまく取れない部長の三好奈々恵がいて、さらには宏伸に対してあれこれちょっかいを出してくる従姉の温子。パノラマカメラに出会ったことで人生が大きく動き出した宏伸。

わたしはカメラも好きですので、上手く写真が撮れたときの気持ちよさというのは少しだけ分かります。でも宏伸と同じように人物を撮るのが苦手。きっとわたしも彼と同じように引っ込み思案なのでしょう。

そんなわけないだろうと思うかもしれませんが、わたしはかなり人見知りです。人見知りがあまりに苦しいので、その苦しさから逃げるために、初対面の人にも積極的に話しかけているだけで、人付き合いは決して得意ではありません。

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思えば高校時代からそんな感じでした。

わたしはサッカー部に所属していて、ほとんど休みがなかったのもありますが、高校時代に同級生と休日に遊んだことがほとんどありません。バイトもしていたので部活帰りに遊ぶこともありません。

もちろん学校内で一緒につるむ仲間はいましたが、高校時代のわたしはどこか覚めているところがありました。一緒になってバカになることができない。

でも宏伸に自分の姿を重ねるということはありません。純粋に彼の、いや彼らの一挙手一投足に笑い、そした何度も涙が溢れそうになりました。ギュッと締め付けられるような経験のなかったわたしの青春時代。

目の前で映し出されるすべてが、わたしにとっては青春の忘れ物です。

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そして、観終わって分かりました。わたしはあの頃から一歩も進んでいないということを。42歳でまだ青春から抜け出せずにいます。こういうのを何というのでしょう?

ただそれでいいんじゃないかとも思い始めました。42歳でも50歳でも青春。いつも夢に向かってまっすぐで、不自由さの檻の中で何者にも縛られない自分でいること。

42歳の青春なんて周りからするとキモいだけでしょうから、口にするつもりはありません。でも自分がそうあろうとすることは誰にも止められることではありません。

もっと胸が苦しくなるような経験をして、時には気になってしょうがない誰かのことを目で追って。

青春の忘れ物はもう取りに戻ることはできませんが、あの頃にできなかったことを今やってみる。「それも悪くないんじゃないかな」なんて考えながら走って帰った初秋の夕暮れでした。


世界でいちばん長い写真 (光文社文庫)
著者:誉田 哲也
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