就活中のエンジニア必見!?機械設計というお仕事

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わたしの職種は機械設計ということになっている。「なっている」というのは機械設計の仕事以外にもやるべきことがたくさんあるため、主として機械設計というように考えている。電気の技術者から仕様をもらい、形状を検討し図面を描く。そして見積依頼を行い発注する。部品が納品されれば自分で組み立てる。派遣で働いていたころは余程のことがない限り形状の検討と図面を描くことしかしなかったのだけれども、いまの会社はなんでも自分でやることを求められる。なので、ときには梱包から納品も自分だし、案件によっては客先で組み立ての監督という名目で実際に組み立てを行ったりもする。もちろんメンテナンスもやることになる。

機械設計という部分はそれで完結するけど、実は他にも仕事がある。開発案件があり、入社以来5年間開発している製品があるのと、昨年から始まった開発案件もある。機械設計の要素も入ってくるし、モノづくりに関することなのでまったく関係のない仕事ではないのですが、デスクワークではなく自分で手を動かして試行錯誤します。機械設計とはまた市がった面白さがありますが、目先の利益につながらないのでどうしても先送りにされてしまうのがこの開発案件。いつも頭の隅にありながら手を出せないでいる時間が積み重なります。

機械設計は3次元CADを利用します。CADというのは図面を描くためのソフトですね。AutoCADというのは聞いたことのある人がいるかもしれません。わたしが社会人になった2000年ぐらいから2次元ではなく3次元で設計するためのツールとして3次元CADの導入が少しずつ始まりました。それでもとっつきにくいところがあり、ベテランの機械設計者ほど2次元のCADを使いたがります。実際にスピードという点では2次元のCADのほうが早く図面を描くことが出来ます。

ただ、わたしは最初から3次元CADだったのでAutoCADのような2次元のCADでの機械設計ができません。ものすごく簡単な設計ならできますが、2次元と3次元とでは設計の思考がまったく違ってきます。2次元での機械設計は論理的なところがありますが、3次元の機械設計はフィーリングが求められます。最終的に行き着く先は同じだったとしてもアプローチの仕方がまったく違うのです。どちらが良いということではなく向き不向きの問題であり、本来はどちらも使いこなせることを求められます。

他にも構造解析の仕事もあります。大企業であれば解析は専門の部署がありますが、そうでなければ自分で専用ソフトを使って解析をする必要があります。最近の解析ソフトは3次元モデルをそのまま取り込めるのでやはり3次元CADを使えることが重要です。ただし、会社によってはいまだに解析ソフトではなく材料力学の公式を用いて強度計算することもあります。強度計算も構造解析もすごく面倒です。面倒ですがきちんとやっておかなければ後で痛い目にあうことがしばしばあります。自分の描いた図面の根拠にもなるので避けては通れません。

この仕事が楽しいかどうかと尋ねられると答えに困りますが、嫌いではないしやりがいはあります。自分の頭のなかでイメージしたものが形になる、そしてきちんと機能するとそれはもう嬉しいものです。それでも嬉しさは一瞬です。どんだけうまく出来たものでも「もっとうまくできたのではないだろうか」と思うわけです。その気持ちがなくなることは今のところありません。もし、そう思えなくなったときは機械設計から引退すべきときなのかもしれません。いい発想ができなくなったときも引退すべきタイミングだと考えています。

定年になるのが早いか、引退が早いか。別にどちらでもかまいませんが、できるだけ長く図面を描いていたいものです。モノづくりはとても魅力ある仕事ですから。そしてそのための試行錯誤している時間は至福のときです。困難も多いですが、悩みながら新しい発見があり自分自身の成長があります。少なくとも現段階ではこの仕事に就いてよかったと思える仕事です。

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