楽な道ばかり進んでいたら幸福感や豊かさを感じにくくなる

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庶民は頑張って働く。文句を言ってもいいけど頑張って働く。しっかり働いて、仲間と旨い酒を呑む。それでいいんじゃないかと思っているけど、そういうこと言うと意識が低いと罵られる時代。

決して賢くはないし、高い意識なんてどこかに置き忘れてきて、そのまま放置しているのでまぁ罵られようが、バカにされようが構いはしませんが。

政治もどうでもいいし、世界の情勢だって知ったことではないですし、貧乏もここまでくると他人のことにまで気を遣ってられません。今年の住民税は全額まとめて支払ったので義務は果たしましたが。

芸能界もどうでもいいとなると、もはや世捨て人みたいな扱いを受けますが、目の前の仕事に全力で取り組んでいたら、誰がどうかしたとか、気にしている余裕はありません。

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考える暇があれば働く。会社員を辞めてからシャレにならないくらい働いています。

でも働くのは当然だと思っています。むしろ会社勤めをしていて、いまの働き方改革だとかで定時で帰らされるような働き方をしていたら、無気力になっていたかもしれません。

昔のことを語るのは意味があるとは思えませんが、少なくとも自分の父親世代は休みもなく働いていました。他の人の親までは知りませんが、小さなころは大人の男が生きるとは働くことだと思っていました。

日本が敗戦国にも関わらず、奇跡的な経済成長を遂げたのは、日本人が優秀だったわけではありません。他の国の倍以上の時間を情熱と危機感を持って働いていただけのこと。

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ゆとりとか働き方改革だとかいって、がむしゃらさがなくなったらどうなるか。言うまでもなく未来は見えています。

別に人のことだからどうでもいいんですが、今の若い人は可愛そうだとは思います。わたしたちの頃のように、命を削りながら働いて、その環境の中で自分の力を付けるということができません。

仕事を教える側も時間がないので、きちんと若手に向き合うことができません。わたしたちの時代は、先輩が時間を割いて若手を支えてくれ、そして定時後に自分の仕事をしていました。ただただ頭が下がります。

でも、今は定時後に残れないから定時内で自分の仕事だけをする。後輩の面倒なんて見てられないわけです。

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才能のある人は別として、わたしのような凡人タイプが仕事を覚えるには、とにかく時間が重要です。どれだけの時間を図面と向き合ったか。どれだけの時間をかけて考えたか。

1日6時間以上の残業をして、土日も出社して、家に帰っても頭の中は設計のことばかり。

「そういうのが嫌なんだよ」と思うかもしれませんが、それがなかったら今のわたしはないわけで、当時は苦しいと思う余裕すらありませんでしたが、あれなして1人前の設計者になれたとは思えません。

今も同じです。物書きは文章をどれだけ読んだか。文章をどれだけ書いたかで仕事の腕が決まります。

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小説家のような創造性のある物書きですと、もっと刺激を入れなくてはいけないのかもしれませんが、わたしのような情報をできるだけストレートに伝えるタイプの物書きは、とにかく量です。

不惑前から物書きを始めたわたしのような素人は、物書き一筋の人たちとは物事を見る角度が違うという強みはありますが、文章を書くためのイロハの部分がまったく違います。

少なくとも同世代で、ずっと物書きに携わってきた人の本気の文章にはひれ伏すだけです。

ただ、これから物書きの世界に入ってくる人とは、きっと同等にやっていけるんだろうなという思いはあります。若手は学ぶ時間がありませんし、学ぶことの大切さも知らないまま年齢を重ねていく。

そして、そういう人ばかりが溢れていく。

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もう、誰かが悪意を持って日本という国を陥れようとしているようにしか思えませんが、きっとこれがみんなの総意なのでしょう。仕事はできるだけしたくなく、苦しいことも辛いこともしたくない。

ひとつだけ大事なことを伝えておきます。幸福感とか豊かさというのは相対的なものであり、楽な道ばかり進んでいたら幸福感や豊かさを感じにくくなります。

毎日ごちそうばかり食べてたら、ちょっとやそっとの美味しいものでは満足できなくなります。

全力で仕事して、今日もやりきったと思ってハバナクラブを1杯呑んで、昔のことをちょっとだけ思い出して眠りにつく。今の若者には何の魅力も感じないかもしれませんが、わたしはそんな生き方を愛します。


「働く」ことについての本当に大切なこと
著者:古野 庸一
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