被災したときの備えを見直す

台風の影響で、千葉の停電がなかなか復旧できない状態になったとか。明日は我が身ではありませんが、そういうリスクがあることをあまり考えていませんでした。電気なんてすぐに復旧するだろうと。

でも、今回のような大規模停電になると数日戻らないこともあるわけです。自宅仕事なので当然、自宅では仕事ができません。ノートパソコンがあるので、停電していない場所まで行って作業をするしかありません。

ガスはプロパンなので使えますが、電気がないので調理をするのは明るい時間だけ。iPhoneの充電すらできません。これはなかなか不便です。震災のときに計画停電がありましたが、あのときはどうしたのでしょう。

台風にしても地震にしても、自然災害というのは思わぬときにやってきます。そして想定外の傷跡を残していきます。良いも悪いも、この国で生きていくというのはそういうことなのでしょう。

まだ昔と違って、理由がわかっているだけマシかもしれません。台風が何なのか分からない時代だと、神か悪魔の仕業と思って当然ですし、自然に対する畏怖のようなものが当たり前のようにあったのでしょう。

今は科学が発展しましたが、それでも台風の発生は把握できても、台風の進路を変えることはできません。地震が発生しないようにすることも不可能です。どうやっても、それらと向かい合わなければいけない。

電車で通勤をするのに、かなり大変だったと聞いています。最初から在宅ワークに切り替えていたところもあるようですが、セキュリティの都合で出社しないと仕事にならない会社もあるわけです。

どうにかして出社したい会社員。そうは言ってもいくらでも電車を出せるわけではない鉄道会社。駅員を問い詰める人もいたとかで、駅は完全にカオスな状態になっていたのでしょう。

ああいうときに、冷静さを失う人間にはなりたくないものです。駅員に詰め寄っても何かが解決するわけではありません。困ったときはお互い様というのが、日本人の良いところだと思っていましたが、それももう古いのかもしれません。

それではビジネスで成功できない時代なのでしょう。自己主張することも求められて、それで実際に成功している。そういえば、前に所属していた会社は、声が大きい人が幅を利かせていました。

でも、こういうときこそ、やっぱり助け合いなんだろうなとは思います。いや、助け合うのではなく、自分が一方的に助ける気持ち。「自分のことはどうでもいいから、まずは助ける」という自分でありたいところ。

正直者がバカを見る時代だからこそ、正直にいきたいし、自分のことよりも他人のことを優先する。困っている人が目の前にいるなら、まず手を差し伸べる。もちろん、本当に自分のことを後回しにしていいことが前提になりますが。

自己犠牲ではなく、順序の問題です。自分のことは自分が1番分かります。他の人がどれだけ困っているかは自分には分かりません。だから、大丈夫かどうかを確認するわけです。手を貸すべきかどうかを判断するわけです。

みんながその気持になれば、どんな災害でも乗り切れるとは思うのですが、残念ながら今の日本はそういう国ではありません。自分が助かることばかり考えている人が一定数います。そうなると助けようという人が自然と減っていきます。

だって、本心ではみんな自分が助かりたいのですから。わたしだってそうです。自分が助かれると思っているから、手を差し伸べているわけで、自分が完全に追い込まれた状態にあるなら、とてもじゃないですが他人を助けたりはしません。

そういう状況で「自分だけが助かりたい」と1人が言い出すと、それに連鎖して他の人まで「自分も助かりたい」となるわけです。パニックはそこから始まります。そうならないのが日本人の美徳でしたが、それすら怪しくなっています。

それを嘆いても仕方のないことで、わたしたちが今すべきことは、もう1度災害に対する準備を見直すということでしょうか。地震用に作った避難グッズを見直して、停電に対しても対応できるようにすること。

ろうそくやライター、マッチだけでなく、電池の持ちの良いLEDランタンなどもあるといいかもしれません。LEDランタンは2000円前後から購入できて、コンパクトな上に明るいというメリットがあります。

キャンプやアウトドアでも使えますので、停電対策として2個くらい持っておくことをおすすめします。ただ、あまり安いのは明るさが足りないので注意してください。生活をする明かりですので800〜1000ルーメンくらいのもの。

もちろん乾電池で動くものを選んでください。普段使いを考えると充電式が魅力的ですが、停電しているのに充電式では何の役にも立ちません。

ソーラーチャージャーがあると便利ですが、一生に1回あるかないかの停電のために持っていても仕方ないかと思います。キャンプをする人や、野宿旅をする人なら持っておいてもいいのですが。

いずれにしても大事なのは準備をしておくということです。もちろんわたしも含めて。どこでも仕事はできますが、準備をしていないことには対応することもできませんし、他の人に手を貸すこともできません。

備えあれば憂いなし。

こういうことが起きたときだからこそ、他人事だと思わずに、しっかりと見直しをしておこうと思います。


自衛隊防災BOOK
著者:マガジンハウス
楽天ブックス:自衛隊防災BOOK [ 自衛隊/防衛省 ]

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次