どうしても観ておくべき映画『365日のシンプルライフ』

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ひさしぶりにモノを減らしたい気分が湧いてきました。ときどき、そういう気分になって断捨離とかミニマリストとかそういう人たちのブログなんかを目にするともうダメですね。トランクひとつで旅する自分をイメージしながらアパートの部屋を見渡して、いかにものが多いかに愕然とする。何がいけないのかは実際のところよくわかっていない。捨てても捨ててもモノが増えていく。いったいどういうシステムなのだろうか。そんなわたしにぴったりの映画が上映されている『365日のシンプルライフ』。

失恋をきっかけに自分の持ちモノをすべてリセットしたフィンランド人の若者のお話。実はこれ。監督・脚本・主演を務めたペトリ・ルーッカイネンの実体験だとか。「幸せになるために、人生で大切なものは何か?」私が追い続けてきたものにこれほどしっくりくるテーマは思い浮かばない。わたしは断捨離をしたいわけでも、自然を大切にした暮らしをしたいわけではない。本当の幸せや本当の豊かさを探し続けた結果、モノを減らす暮らしというのを目指している。

ときどき、コツコツ減らすのではなく、この映画の主人公のようにすべてをリセットしてみてはどうだろうかと思うことがある。すべてを手放して、そこから本当に必要な物だけを揃えていく。目の前にモノがあると、いざ捨てようと思っても「また使うかも」なんて考えてしまう。もちろんそれらに再び出番がやってくることはほとんどない。

それでもすべてのモノを手放して、そこから大切なモノを揃えるのは効率が非常に悪い。金銭的にも無理がある。ところが『365日のシンプルライフ』の主人公は、すべての荷物を倉庫に預けてしまったのだ。この発想はなかった。日本であればトランクルームに1年間だけ預けてみるのがいい。そこから1つずつ必要になったモノを選んでいけば、本当に必要なものということになる。逆に、1年たっても倉庫から出ないものは必要ないものだろう。

人生には必要とか不必要とかでは割り切れないモノがあるのは事実だ。アルバムや大切な人からの手紙…捨てられないよね。そういうものがあってもいいと思う。でも、それらは次の世代に残すものでもない。棺桶の中に一緒に入れてもらうためだけのモノ。そういう思い出は美しいし残してもいい。ただ、それら割りきって捨てられないモノの役割はすでに終わっている。そういうものに囚われて前に進めないということは避けなくてはいけない。

さて、『365日のシンプルライフ』の主人公はいったい何を見つけたのだろうか。とても気になる。すべての荷物を倉庫にしまった1日目、空っぽの部屋から裸で倉庫まで、雪のヘルシンキを駆け抜けた彼は1年後に何を手にして、何を手放したのか。幸せとは一体何なのか。もちろんそれは彼にとっての答えでしかない。ただ、そこから学べることはいくらでもある。そして考えるきっかけにはなるはずだ。モノに依存しない生き方を探し始めるためのスタートラインがそこにあることを期待している。

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