今年最高の1冊『だからこそ、自分にフェアでなければならない。 プロ登山家・竹内洋岳のルール』

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すべてのランナーに、すべてのアスリートに、いやすべての人に読んでもらいたい本がある。『だからこそ、自分にフェアでなければならない。 プロ登山家・竹内洋岳のルール 』これすごい。個人的に今年の最優秀書籍だ。わたしは登山はまったく詳しくないから、失礼ながら竹内洋岳さんのことを何も知らない。なんでも日本人で唯一14座を登った人なのだとか。それがどれぐらいすごいのかまったくわからないが、この本に書かれている内容は間違いなくすごい。

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読んだ内容が衝撃的すぎて、わたしは昨日駅伝を全力疾走したにも関わらず、朝5時に起き、神奈川にある大山に向かうことになってしまった。今日登らないと登る機会が当分なかったのもあるが、自分の足で山を登り、竹内さんのいる世界にほんの少しでも足を踏み入れ、登山とは何なのかを知りたくなったのだ。「頂上は通過点でしかない」「想像力を働かせる」いたってシンプルな彼の世界を感じ、自分のランニングに、いや人生につなげてみたかったのだ。

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半年ぶりの大山はなぜか初めて行く山のような雰囲気がした。もしかしたら秋に登るのは初めてだったかもしれない。それともこれまで何度も駆け抜けた景色が、まったく違ってみえるのは本を読んだ影響なのだろうか。正直、この違って見える風景だけでわたしには十分だった。山にはいろんな顔があり、行くたびに違った姿を見せてくれるのを知っただけで満足だ。

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彼の自分との向き合い方が本当に好きになった。何ごとも「運」のせいにしない姿勢は学ぶべきところ。もちろん世の中には運の影響はある。これは絶対にある。でも、それを「運がよかった」「運が悪かった」で片付けてはいけない。雪崩事故にあっても本当に運が悪かったのか?自分に何らかの不注意はなかったか、回避できなかったのか考え続ける。これぞ「生きる」ということじゃないだろうか。

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大山を登っていると登山シーズンなのでいろんな人に出会う。多くの人は厚底のシューズの登山用のごっついシューズを履いている。大荷物を背負って、両手にストックを持っている。きっとほとんどの人はそのスタイルに疑問を持たずに登山はそういうものだと思っているんじゃないだろうか。『だからこそ、自分にフェアでなければならない。 プロ登山家・竹内洋岳のルール』を読むとそういう登山家の常識が必ずしも正解ではないことがわかる。

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竹内さんは本の中で1泊2日の登山をする場面で、駅前でコーラを2本だけ買っている。水筒は持たないし、食べものも予備は持たない。登山中はできるだけ飲食をしないそうだ。食べたり飲んだりすると疲れるからだそうだ。登山シューズも山に入るまでは履かない。普通の登山家からすれば信じられないことばかりなのだろう。でもそれが、竹内さんがこれまでの登山で身につけた登山方法であり、適応力のなせる技なのだろう。

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わたしにもなんとなくわかる。もちろん山に軽装で入れと言っているわけではない。ただ、わたしは彼らの重装備を見て困惑してたのだ。彼らは山を登りたいのか、山登りのスタイルを維持のかいったいどっちなのだろうと。わたしは大山を走って登り降りするので普通の人たちにとってどれぐらい厳しい山なのかはわからないが、少なくともこの時期、水は1リットルあれば十分だし、ケガしている足で底の薄いビブラムファイブフィンガーズを履いても問題はなかった。

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自分で考える能力、適応する能力を身につけるのが山登りの真髄なのだとこの本を読んで感じたのだが、一般的にはどうもそうではないように感じる。きっと登山家の中でも竹内さんは異端なのかもしれない。プロ野球選手のイチロー、プロサッカー選手の中田英寿が異端なのと同じように、飛び抜けている人は本質をつかむのが上手く、哲学者のようでもある。そして、常識にとらわれない生き方をする。

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結局、山登りとは何なのかはわたしにはわからないままだったが、大山を登って感じたのは竹内洋岳という登山家が偉大で魅力的な人物であるということだけだ。そして『だからこそ、自分にフェアでなければならない。 プロ登山家・竹内洋岳のルール』が素晴らしい本だということを再確認した。ぜひあなたにも読んでもらいたい。あなたが常識にとらわれない本質的な生き方をしたければ、ということが前提になるが。

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だからこそ、自分にフェアでなければならない。 [ 小林紀…

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