悪いところがひとつ減れば、いいところもひとつ減る

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「あの人、ここを直せばいい人なんだけどな」みたいなこと、ときどき耳にします。

夫婦や恋人同士で、女性が男性のだらしない部分を直すようにと、口うるさく言ったりする現場はこれまで何度も遭遇しています。

でも悪いところって本当に直さなきゃいけないんですか?って、わたしは考えています。

わたしは「悪いところがひとつ減れば、いいところもひとつ減る」と考えています。

例えば時間にルーズな人がいたとします。その人が時間にルーズな部分を直したとして、その人のマイナス面だけがすっと消えると思いますか?

時間にルーズなところに付随してた、おおらかな部分とかも消えてしまうと思いませんか?

悪いところを全部直してしまえば、理想的な人が出来上がるという幻想をみんな抱いているような気がします。病気の治療であっても、悪いところを治すのに多少のいいところの犠牲を伴います。

手術などをした人が、そのまま寝たきりになったり、元のように運動できるようになるまで時間がかかります。

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世の中は悪いものだけを取り除くということはできないようになっています。すべてが全てとは言いませんが、この星の法則としてはそれがひとつのルールになっています。

飛び抜けていいところがある人は、その裏に人に話せないようなよくないものを抱えていることがほとんどです。

だからわたしは誰かを批判したり、避難することをあまりしません。全くしないわけではありませんが、わたしが誰かの怒りを買うのはたいてい、物の言い方が悪いようなとき。

ストレート過ぎる言い方や、周りの人がどう感じるかまで頭が回っていないようなときです。

もっともそのストレートな物言いを批判と取る人もいるかもしれませんが、わたしは自分が嫌だったことを改善してもらいたいとも思いません。

わたしが嫌だと思ったことの裏には、良かったと思った人が必ずいますから。わたしがよくないと感じた部分を改善すると、他の人が良かったと思った何かが消えます。これは間違いありません。

わたしは宗教家でも思想家でもありませんが、世の中の真理のようなものはあるかなと思っています。

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あらゆるものはゼロに収束する。

喜びのエネルギーは必ずどこかで悲しみのエネルギーになります。仏教の教えでは「喜怒哀楽のどれもが不要」ということを何かの本で読みました。

喜怒哀楽のうち、怒哀がなくなれば面白おかしい人生と思う。これが「悪いとことを減らす」という考え方とつながります。

ところが現実は、怒哀だけをなくすことはできません。怒哀をなくせば喜楽もなくなります。そしてこれが悟りの状態だとわたしは考えています。「空」の状態という方が正しいかもしれません。

実際はみんな喜楽を残そうとするから失敗するというか、喜楽が大きくなりすぎてその反動で結局怒哀が高まります。医学的に正しいかどうかはわかりませんが、これが躁鬱の状態だと思います。

これまでに何人か躁鬱の人に出会い、何人かの躁鬱が消える瞬間を見てきましたが、躁鬱が消えるときはみんなゼロに収束していきます。感情の起伏がなくなり、穏やかな海のような感じに収まっていきます。

少し話が難しくなりすぎました。

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こんだけ書いておいて、言いたいことは小学生みたいなことです。「誰かの良くない部分を直してほしいとか思わないほうがいい」ということ。

マラソン大会も評判のいい大会と評判の悪い大会があります。評判の悪い大会で、その理由が「トイレが少ない」とします。それを改善した結果、大会は赤字でスポンサーの負担が増える。

スポンサーの負担が増えれば、スポンサーは支援をやめるか、どこか別の大会のスポンサーをやめることになります。スポンサーに負担をかけずに、ランナーに負担をしてもらうと今度は「参加費が高い」と言われます。

改善が必要ないとは言いません。この国は改善を繰り返して成長してきました。ただ、その結果あるのが「今」です。毎週のように誰かが線路に飛び込むような「今」です。

世の中とか社会とか大きなことをいうと話が広がりすぎるので、このへんでやめておきますが、「悪いところを直せばすべてが良くなる」というのは必ずしも正しいわけではない。それだけを覚えておいてください。

そして最後にひとつだけ。自分の悪いと思うところも必ずしも直す必要はないということ。それぞれが自分の嫌いなところ、好きになれないところあると思います。それも含めて直さなくていいんじゃないかな。

そんな風にわたしは考えています。

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著者:小池 龍之介
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