iPhoneを手にするだけで豊かな気持ちになる時間はもう終わっている

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Appleには何も期待しない。彼らが今後、新しい何かを創れることはないし、世界を変えるという役割は十分に果たしたと思う。あとはほんの少しでも生き延びてくれればいい。それでもiPhone6もiPhone6 PlusもApple Watchもきっと売れるんだと思う。これまでiPhoneを使っていた人はそうそうiPhoneから抜けることは出来ないし、使いやすさはすばらしいと思う。スマートフォンとしてiPhoneはすでに完成の域に達している。あとは細かな部品を追加したり最新のものにしたりするぐらいだろう。劇的に変化することはもうないと断言していい。

iPhone好きとしてiPhone6とiPhone6 Plusを絶対に買わないと断言はできないけど、Apple Watchはまず買うことはない。わたしは装飾品が嫌いで日頃から指輪や時計というものを一切身につけない。マラソン用にGPS付き時計を持っているが、日常で使うことはまったくない。大事なレースのペース管理用に使うだけだ。そこにApple Watchと言われてもまったくワクワクしないのだ。それを持つことで格段に便利になるのなら話は別だが、Apple Watchにまだその未来は見えない。

ガラケーすら持っていないという人の話を聞くと本当に羨ましくなる。そういうわたしも平日はガラケーを仕事に持っていくことはしない。通勤時間が15分で、仕事で携帯を使うわけではないので持っていく意味がないのだ。緊急の電話がかかってきたらどうするのか?と聞かれるが、そもそも仕事中に私用の電話に出ることはない。iPhoneにしたところで状況は変わらないだろう。iPhoneを仕事で使うことはほとんどないのだから。

365日のシンプルライフの主人公がかなり長い期間携帯電話を倉庫にしまったままにしていた。それなりに不便そうだったが、通信手段があれば何も電話がなくてもなんとかなっていた。SNSにつながらなくても生活が出来なくなるようなことはない。そのことで離れていく人もいるのだろうけど、そもそもすべての人とつながっていなければいけない理由なんてどこにもない。一緒にビールを飲んでワイワイやれる仲間が数人いればそれで人生は豊かになる。

iPhoneは世界を変え、スマホという分野を切り開き、人と人がつながる世界を作った。

ただ、その世界は万能ではない。一度立ち止まって何が大切かを見直す時期に来ているのかもしれない。SNSのつながりは本当につながりなのか。スマートフォンはわたしたちに何を与え、何を奪ったのか。その答えを出さずに新商品を毎年のように発売していても必ずどこかで行き詰まるだろう。そしてスマートフォンを利用するわたしたちも考えなくてはいけない。スマートフォンがあるからその機能を使うのか、その機能が必要だからスマートフォンを使うのかを。

iPhoneを手にするだけで豊かな気持ちになる時間はもう終わっている。iPhoneで何をするのか、何を生み出したいのかそれが明確になるまで、わたしが再びiPhoneを手にすることはないだろう。

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