世界初の和紙布スニーカーの魅力とItoitexという情熱の渦

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世界初の和紙布スニーカーの先行オーダー限定受注会が渋谷で開催中で、ITOI生活文化研究所の和紙布「Itoitex」を使って作られたソルディーニのスニーカーを試履きしてきました。

試履きという名目でTOI生活文化研究所の糸井さん、久保田さん、そしてマイロード靴総合設計の薄井さんに会いに行ったというのが本当のところですが。わたしがレースや旅ランで履いている和紙布シューズに関わっている人たちです。

わたしの和紙布シューズはあくまでもプロトタイプで、量産化されるものではありませんが、受注会で販売されるのはイタリアのシューズブランドであるソルディーニが量産販売するために作られたものです。

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和紙布という素材は、日本のシューズメーカーは導入に二の足を踏んでいるような状況ですが、イタリアを中心としたヨーロッパのシューズメーカーが開発を進めています。

和紙布はとても通気性が高く、蒸れにくいうえに匂いも発生しにくいため、肌に身につけるものとして適している素材なのですが、これまでシューズの素材というようには考えられておらず、間違いなくこれから世界に広まっていく素材のひとつです。

すでにItoitexの和紙布ソックスを履いたことのある人もいるかもしれません。わたしも足を蒸れさせたくないときや、寒い日などには使っていますが、いま注目のトレイルランナーの吉住友里さんも履いています。

その魅力はどれだけ長い時間履いても蒸れないことにあり、雨の中走っても血豆ができにくく、足を常にクリーンな状態に保つことができることにあります。そのためトレランの世界ではすでに一定の認知度があります。

その和紙布ソックスと同じ技術が使われている和紙布スニーカーは、裸足で履いても蒸れることがなく、匂いも気になりません。(誰か石田純一さんに教えてあげてください)

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和紙布という素材はそんな魅力があるのですが、今回はとうとうメーカーのシューズという形になり、イタリアらしいデザイン性の高いシューズとして販売されることになりました。

実際に試履きしてみると、和紙布独特のサラサラ感が気持ち良く、いつまでも履いていたいシューズとして仕上がっているのを感じます。もちろんシューズですのでフィット感や履き心地も重要ですが、シューズとしての歩きやすさも重要です。

ソルディーニのシューズはこれまで履いたことがないので、シューズのコンセプトなどはわかりませんが、わたしが履いた一足はとても美しく歩けるスニーカーというイメージを受けました。

きれいに一歩が出るようなソールは、例えば都会を歩く女性が履くととても美しい歩き姿になるような気がします。まっすぐ着地すれば、シューズが勝手に膝を前に運んでくれるため、とてもスタイリッシュに歩けます。

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こういうシューズづくりはあまり日本のメーカーでは感じられません。ランニングシューズもそうなのですが、ヨーロッパのシューズの多くはとても個性的で、いい意味でクセのあるシューズが多いように感じます。

KARHUやHOKAはその最たるものかもしれませんが、これまでのシューズの常識を根本から見直して、歩くことや走ることを再定義しようという思いが伝わってくるのですが、ソルディーニの和紙布シューズも「美しく歩く」ことに想いを感じます。わたしの思い込みかもしれませんが。

ただ、そういう新しいことに貪欲な姿勢が、きっと日本のメーカーが採用しようとしない和紙布という素材に興味を示して、しかもいち早く商品化したという結果につながっている気がします。

日本でも大手ばかりではなく、こういうシューズメーカーが増えてくると面白いんですが、この国では職人という存在がどの分野でも消えつつあり、売れるかどうかわからないものよりも、確実に売れるものしか商品化されないという傾向にあります。

そういうところがスマホでも中国や台湾、韓国から大きく遅れを取っていることとつながるのですが、とはいえITOI生活文化研究所のような革新的なことに挑戦する存在もあります。

そういう組織や人の存在は自然と人を惹きつけます。

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11時に受注会の会場に入ったのですが、結局15時までお邪魔しました。集まってくる人たちがとても魅力的な人たちで、そこにいるだけで楽しいため、気がつけばそんな時間になっていました。

本物はどうしたって人を惹きつけます。広告代理店が作り出すブームのような爆発的な広がり方はしませんが、一度その素晴らしさを知った人たちは、もはやその本物なしにはいられなくなります。

本物だから開発者である糸井さんは情熱を持って世界に広めていこうとしているわけですし、その情熱が周りに飛び火して、大きな渦となっていきます。何かを変えるのはいつだって情熱であり、その情熱は本物に込められた魂のようなものに揺り動かされて発生します。

そんな人の流れの片隅に自分がいるということの面白さと不思議さを感じずにはいられません。

まだ世の中に和紙布の市販品シューズが出る前から、和紙布のシューズを履いて日本中を駆け回っている自分は、もしかしたらわたし自身が思ったよりもとんでもない流れの中にいるのかもしれません。

このブログを読んだ人は少なくともItoitexという和紙布と、和紙布を使ったシューズが発売されつつあるということだけでも覚えておいてください。

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東京の先行オーダー限定受注会は明日までですが、興味がある人はぜひ下記まで商品を確認しに行ってください。もちろんそこで注文してもらえると嬉しいのですが、シューズですので合う合わないはあると思います。ですので絶対に買ってくださいなんてことは言いません。

ただ、実際にこの商品を日本で買えるのは数年後になるかもしれませんし、今回の特別価格は予想される販売価格よりも8000〜10000円近くも安い、13000円(税抜)で購入できますので、こんなチャンスはもうないかもしれません。

3月19日からは大阪会場での受注会になりますので、興味がある人はぜひ会場に足を運んで、和紙布シューズの魅力に触れてみてください。受注オーダーですのでシューズが届くのが6月で支払いもそのタイミングですので、いま財布の中身が心細くても大丈夫です。

これはランニングをしている人だけでなく、むしろ普通の人が普段履くシューズとしておすすめします。ここに掲載した写真(少なくてすみません)で気になるものがあれば、ぜひItoitexの情熱の渦の中に入ってきてください。

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ちなみに受注会の会場には、和紙布ランニングシューズの試作品や、和紙布で作られたビブラムファイブフィンガーズなども展示されています。和紙布の未来を感じさせてくれるシューズですので、受注会に足を運んだら、ぜひ手にとって見てください。

オーダー受注会のご案内

東京会場
開催期間:3月9日〜3月14日(11:00〜19:00)
東京都渋谷区渋谷1-17-1 TOC第二ビル 406

大阪会場
開催期間:3月19日〜3月25日(11:00〜19:00)
大阪市中央区南船場3-6-10

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