秋開催のマラソン大会参加と台風リスク

甚大な被害をもたらした台風19号ですが、もしかしたらまだ被害が広まるかもしれないと聞いて、自然の力の恐ろしさを感じずにはいられません。わたしが暮らしている地域では前回の台風のほうが強烈に感じましたが、全国的な被害の大きさは前回の比ではありません。

こういう台風がこれから毎年来るかもしれないと思うと、かなり憂鬱な気持ちになります。そして、マラソン大会も10月開催は避けるべきなのではないかと、思うわけです。

ここ数年、毎年のように秋大会のマラソン大会が台風で中止になっています。ここまで続くと「運が悪かった」という話ではありません。

開催する側にはそれぞれの都合があるのかもしれませんが、エントリーする側は、正直なところ9月10月はマラソン大会への申込みはしないほうがいいように思えます。

もちろん、中止になってもいいという前提なら話は別です。でも、マラソン大会は参加費が戻ってくるわけではありません。開催されないかもしれない大会に対して1万円近い参加費を支払うリスク。

そろそろ保険会社がマラソン災害保険でも作って、中止になった場合に加入者には参加費の全額を返すという保険ができても良さそうなものです。すでにそういうものがあるのでしょうか?

これは気になるので、また後日調べてみます。

それはともかく、秋マラソンは中止になる可能性が高すぎます。仮に台風が直撃しなくても、今回のように被害が長く続くことも考えられます。そうなると開催を自粛するケースも考えられます。

もっとも冬は冬で雪のリスクがあります。実際に雪で中止になった大会もありますので、正直なところマラソンというのはそういうものだと、渋々であっても受け入れるしかありません。

ただ台風に関しては、被害がこれくらいまで大きくなるわけです。そしてこれからも続く確率が高いわけですから、申込みをするときには、必ず中止になる可能性があると、頭に入れておく必要があります。

今回の東北・みやぎ復興マラソンのようなケースはなかなか難しいところがあります。マラソンを走りたいという気持ちと、復興支援をしたいという気持ちがあり、10月で台風リスクがあるからといって参加を避けるのも悪いような気がします。

かといって宮城で11月開催というわけにはいかないでしょう。おもいきってGW開催にすれば面白いと思うのですが、それは部外者の勝手な提案です。関係者が休みにならないわけですから、「思いつきで言うな」という話か。

でも参加者が10月開催のマラソンを避けるようになるのは、時間の問題です。いつまでも10月開催にこだわっていたら、気がつけば定員割れする大会になり、そうこうしているうちに、また台風で中止になったら、開催の継続すらあやしくなります。

この数年間で、いくつものマラソン大会が中止になったことで、ランナーが「台風なら中止になり、お金は返ってこない」ということを覚えたのは不幸中の幸いだとわたしは考えています。

走れなかった人には申し訳ないですが、その背景があるから大会側は思い切って早い段階で中止を決められるようになりました。数年前は判断も遅く、しかも中止にすることがネガティブな印象を与えていました。

ところが今回は、開催するという大会への批判の声も多く、「台風なんだから中止があたり前」という空気感ができあがっているのは、とてもいいことだと思っています。

とはいえ、それと10月開催からの変更を検討しなくてもいいというのは、まったくの別問題です。10月に開催を決めているという大会は、本当にこの時期の開催でいいのかを考えないと同じことを繰り返す可能性があります。

そのうえで10月開催を継続するというのであれば、それでいいのではないかと思います。判断が良かったかどうかはランナーがしますから。台風のリスクがあってもエントリーしたいという魅力的な大会なら、翌年以降も参加者は集まります。

でも、それほど魅力のない大会を10月に開催するなら、自然とランナーは離れていきます。そうならない自信があるなら、これからも台風リスクのある10月固定でいいと思います。そうでないなら、やはり時期をずらすのが賢明かなと。

この台風リスクは主催者にもランナーにも悩ましい問題で、おそらく正解なんてありません。

そのなかでランナーは台風リスクを、きちんと受け入れ始めました。「台風で中止は仕方ない」と思うようになり、次は「台風があるかもしれないから、秋は10月下旬以降のの大会にしよう」へと考えがシフトしていく気がします。

次は大会の主催者側がどう動くか。

この台風を「たまたまだから」と考えるか、危機感を持って先手を打つか。どんな判断をするのか、個人的に楽しみにしています。

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