首相記者会見からわかること【常に心に太陽を】

安倍首相が記者会見をするというのが話題になり、その内容が気になって昨日の18時に待機していました。ところが会見内容そのものに新しいことはなく、あえてテレビ放送するようなものでもありませんでした。内容も箇条書きにすれば5分終わるようなものです。

ただ、国からの発表ですので噂レベルの話ではなく情報の信憑性は高くなります。そして、記者会見の内容から見えてくるものもあります。ですので、情報発信者としての考え方も含めて昨日の記者会見についてまとめておきます。

目次

首相記者会見で語られたこと

まずは語られたことを箇条書きでまとめておきます。

  • 現状は緊急事態を宣言するほど国内の状況は悪くない
  • 人口1万人当たりの日本の感染者数は0.06人
  • 感染者のうち重症化するのは20%でそのうち半数は回復
  • 高齢者や基礎疾患がある人が重症化しやすい
  • 換気の悪い密閉空間で人が密集するなどの条件が重なると感染しやすい
  • 思い切った経済対策は行う
  • オリンピック・パラリンピックは開催したい
  • 収入減への手当は検討

抽象的なものが多いのですが、結局のところ現時点では対処療法的な動きしかできないといったところでしょうか。特に経済対策は全体が落ち着かないと被害の全容が見えないので、いま闇雲に手を打っても仕方ないという考えなのでしょう。

国が考える現在のフェーズは、引き続き感染拡大を防ぐということです。いくら国でもすべてのことを同時にはできません。いますべきことは拡大を防いで、治療薬開発までの時間をかせぐことだけ。

首相記者会見から見えてくる新型コロナウイルスのリスク

世界中で猛威を奮っている新型コロナウイルスですが、冷静に国内だけを見れば感染リスクというのはかなり低くなります。現時点で773人しか感染者はいません。この人数は増えていくでしょうが、1億人以上の人口がいて773人です。

検査数が足りないという話もありますし、実際にはもっと多くの感染者がいるはずですが、これはかなり少ない数です。余程のことがないかぎり、感染した人との接点はありません。多くの人が電車移動している国において、爆発的に広がっていない理由は検査数が足りないだけでは語れません。

できる対策をするのは当然のことですが、個人的な活動まで止めるほどではないというのが、首相記者会見の情報からわかります。ラン仲間と走ったり飲み会をしたりくらいのことは問題ありません。

リスクはゼロではありません。でも人生においてリスクのないことなんてありません。交通事故が怖いから家で引きこもったりしないはずです。インフルエンザが流行っていてもお酒を飲みに行きますよね。

繰り返しますが新型コロナウイルスに感染するリスクはあります。でも、それは交通事故にあうよりも低いリスクです(交通事故は1日に1000件以上)。おそれなくてもいいわけではありませんが、非常事態ではありません。少なくとも現時点で国はそう発表しています。

自粛することは自分で自分の首を絞める

少なくとも過剰に自粛しなくていい。むしろ国が非常事態宣言を出していないということは、個人活動の自粛というのは避けるべきというメッセージと受け取りました。個人活動の自粛はそのまま経済の悪化に繋がります。

経済はお金が回っていないと成り立ちません。個人活動をしないと自分のところにお金は留まります。でもそれは川の流れをせき止めるようなもので、みんながそれをすると川が枯れてしまいます。新しい水が入ってこないので、自分の水もいずれ枯れてしまう。これが経済です。

何でもかんでも自粛すると、精神的なストレスも大きくなります。

どこまで行動するかという判断は難しいところですが、すでに説明しましたように感染リスクはかなり低く、換気の悪い密閉空間で人が密集する場所を避けておけばそのリスクはさらに下がりますので、近所の公園まで桜を見に行くくらいなんてことはありません。

しつこいようですがリスクはゼロではありません。でも手洗いうがいでもリスクが下がるわけです。

そんなリスクより経済を止めるリスクのほうが大きく、最悪の場合には自分が失業することにも繋がります。経済対策に国がお金を出すにしても限度があります。国のお金は税金ですからいずれ重税に苦しむことになります。流れ弾は臆病者に当たります、見えない影に怯えてはいけません。

終わらない命などないのだから

1日でも長く生きたい。そういう想いを持っている人は多いかと思いますが、すべての人に等しく終わりの日はやってきます。それは今日もしれませんし、何十年も先のことかもしれません。でも間違いないのは終わるということです。

新型コロナウイルスで死んでしまうかもしれませんし、事故で死んでしまうかもしれません。人の死因をできるだけ取り除くことは大切なことですが、それで身動き取れなくなるのはあるべき姿ではありません。

交通事故の例でも示しましたが、わたしたちは普段から多くのリスクと背中合わせに生きてきました。新型コロナウイルスだってそのリスクのひとつに過ぎません。無視していいわけではありませんが、行動を縛られるほどのものでもないはずです。

いずれどこかで終わるのだから、今日を全力で楽しむ。

今のところは、そういうスタンスでいいのではないかと、首相記者会見から読み取りました。読み違いの可能性だって否定できませんので、みんなに同じように感じろなんてことは言いませんが。

まとめ

困難を予期するな
決して起こらないかも知れぬことに心を悩ますな
常に心に太陽を持て

ベンジャミン・フランクリンの言葉です。

安倍首相もこういうことを言えばカッコつくんですが、日本は誰かが引っ張っていく文化のない国ですので、無理な注文というものかもしれません。形だけでも国民にお願いするというスタンスでないといけませんので。でもお願いするならストレートに言うべきです。

いろいろなところに忖度するから、何を伝えたいのかがわかりにくくなっています。「新型コロナウイルスは厄介だが現段階の対応で十分抑えられている。個人活動の過度な自粛は経済が縮小するので無理ない程度で続けて欲しい」と明言すれば、国民もすべきことが明確になるのですが。

そんなことは言わなくてもわかるだろうという話でもありますが。ただ、日本人は指示待ちになりやすい国民です。そして進むべき道が見えると力を発揮する国民性でもあります。だからこそ道を示せるのがいいのですが。

とりあえずわたしは心に太陽を持ち、現時点での個人活動を自粛をしない方向で進みます(1ヶ月後に違うことを言っている可能性はありますが)。賛同するかどうかは自分で決めてください。自分自身の人生なのですから。

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