そろそろ肩の力を抜こうじゃないか【この状況を「普通」とする】

人は追い込まれたときに本性が出るものです。できるだけ自分の心を人に悟られないように生きてきたわたしは、こういうときは慎重に行動しなくてはと思うのですが、上手く隠せているでしょうか。隠してもバレる人にはすぐバレるのですが、見えてても言わないのが大人の優しさですよ。

この1週間はヒマワリをイメージしながら過ごしてみました。ウーバーイーツの配達を2回ほどやったというのもありますが、できるだけヒマワリのような明るさを届けようと思いましたが、思いのほかストレスです、これ。

人間、向き不向きがあるものです。

できれば自然体でヒマワリになれる人たちに、その役割を担ってもらいたいところですが、その人たちにヒマワリを思い出してもらうのがわたしの役割。もうみんなだいぶ無理してますもんね。そろそろ頑張って踏ん張るのは終わりにしましょう。

自粛しないとかそういうのではなく、この状況を「普通」とする。

頑張って耐えるんじゃなくて、受け入れていきましょう。必要以上に外出ができなくても、誰かと合って話せなくても大丈夫な自分をゆっくりと築き上げる。シンプルに伝えるとするなら「強くなる」ということ。

配達のために都内に行くと、みんなの寂しさや孤独感みたいなものを感じます。みんな寂しいから優しい。それは良いことなのか良くないことなのかはわかりませんが、以前よりも心が届くように感じます。みんないつもよりも、心がオープンというか無防備です。

配達員としては楽しいからいいんですけどね。たぶん、この状況を続けるのは無理です。そんな無防備に心をさらさないほうがいい。閉ざす必要はないですよ、ただ定位位置に戻しましょう。強く傷つけられる前に。

SNSを見ていると、いろいろなタイプの人がいるのに気づきます。

追い込まれて本性が出てしまい、イメージダウンしている人が多いですね。何十年もかけて築き上げたものを自ら崩している人がいます。まったく現状に目を向けずに我が道を行く人もいます。この期に及んで商売している人もいて、商魂たくましいなと感心したり。

ときどき、小さくて温かい光を届けてくれる人もいますが、これはかなりの少数派。だって、みんな不安で先のことなんて考えられないから。今の不安や寂しさを埋めるためにSNSを使っている中で、燈火になる人がいる。

そういう人を素敵だなと思います。

誰にでもできることじゃないし、どこかで自分を抑え込んでる。でも、みんなが迷子にならないように言葉を紡いでいる。わたしの能力ではそれをできないので、ちょっと嫉妬している部分もあります。

小さくて温かい光というのは「みんな頑張ろう」みたいなものじゃなくて、もっとさり気なく、存在に気付かないくらいの小さな優しさです。だから、肩に力が入っている人にはきっと届くことはないのでしょう。

何かを伝えるというのはとても難しいことです。物書きのはしくれなので、それはよくわかっていますし、自分の至らなさを痛感する毎日。わたしは伝えるだけで精一杯で、まだ上手に優しい色を出すことができません。

ついつい思ってたよりも濃い色の文章を書くこともしばしば。

濃い色の文章というのは人に届きやすいのですが、実は届いた人の表面で消えてしまいがちです。本当にいい文章というのは、すっと心に染み込んでいきます。それを書けるかどうかは才能や技術だけで決まるのではなく、きっと生き方なんだろうなと思います。

言葉は刃物のようなものです。使い方によってはとても便利なものですが、時としてそれは人を傷つけます。いまは多くの人が言葉の刃を使って傷つけあっているように感じます。

そうしないと不安に飲み込まれてしまうから。

みんな不安で寂しくて仕方ない。だから自分のほうを見てほしくて刃を強く振り回す。そろそろ気付いてきたと思いますが、振り回せば回すほど人は離れていきます。あたり前ですよね、みんな傷つきたくないですから。

そして自分自身も消耗していくだけです。倒れてしまう前に脱力しましょう。この状況に抗うのではなく身を委ねる。そろそろ、そういうタイミングです。不安でも寂しくても、目をそらさずにきちんと受け止める。重たくて潰されそうになるかもしれませんが、自分を信じてください。

誰かの燈火になってほしいなんて無理なことは言いません。でも小さくて温かい光を届けている人に気づけるくらい脱力しましょう。もしかしたら、この息苦しい世界で、あと何十年も生き続けなくてはいけないかもしれないのですから。

みんなが脱力してくれたら、わたしも苦手なヒマワリの役を演じ続けなくて済みますし。

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