幸せになるのにお金は必要だけど、お金があれば幸せになるわけではない

1年間に数十億円稼ぐようになっても、周りの言葉に傷つけられたり、思うようにならないことでイライラしたりすると思うと、人生とは私たちが思っている以上に難しいものです。もう一生お金に困らないくらいのお金があり、なのに自分を追い込み、奮い立たせて闘いの場に身を置く。とても私には出来そうもありません。

お金で幸せになることはできなくても、お金で不幸は避けられると作家の村上龍さんが言っていましたが、もしかしたら多すぎるお金は不幸を呼び込むのではないかと、大坂なおみさんに関する今回の騒動から思わずにはいられません。彼女が鬱なのかどうかとか、プロはどうあるべきかとかは、私にとってはどうでもいいことです。

私が知りたいのは、人間はどうなれば幸せになれるのかということです。どれだけお金を持っていても幸せになれないのは、大坂なおみさんが示してくれました。他にもお金を持ってるのに、いつもイライラしている人が何人もいます。では幸せになるのに、お金なんていらないかというとそういうわけではありません。

お金がないとできることの選択肢が狭くなります。どれくらいないかにもよりますが、少なければ少ないほど生きるのが難しくなります。そもそも生きられないというケースも考えられます。だから幸せになるのにお金はいらないとは言いません。幸せになるのにお金は必要だけど、お金があれば幸せになるわけではないということ。

人間というのは欲深い生き物で、例えばUberEatsの配達でシステムが変わってピックアップ先とドロップ先、配達料の目安が事前にわかるようになりました。このシステムが導入されたことで配達が随分と楽になりました。表参道で受けてみたら、世田谷の環八よりも先まで飛ばされるなんてこともありません。

じゃあ万事ハッピーで、ストレスに感じることが全くないかというとそういうわけではありません。これまで大きなストレスだったものがなくなると、別のことにイライラしてしまいます。デリバリーは人間同士が行うアナログな仕事なので、100%完璧に仕事が進むとは限りません。だから、どんなに改善しても「これでもう大丈夫」とはなりません。

なのに私たちはなぜか完璧を求めてしまいます。個人的に追求するのは自由ですが、それを人に押し付けようとする。自分の価値観だけが正しくて、自分にストレスを与えるものは全て間違い。だから、自分はそれを正していかなくてはいけない。そんなふうに考える人もいます。でも、そこが不幸の入口なんです。

自分の正しさが、必ずしも他の誰かの正しさとは限りません。正義の味方は悪の秘密結社にとっては「正義」ではありません。自分の正しさを誰かに押し付けないこと。いや、押し付けるという発想になってることがすでにNGです。誰にも理解されないことを当たり前だと考えて、理解されることを期待もしない。

寂しい生き方と思うかもしれませんが、誰かに期待をするというのが間違いの始まり。助け合うことがダメと言っているのではありません。私も多くの人に助けられてきましたし、遠くはないものの助けることもしています。でも、誰かが助けてくれると期待して、それが満たされないからストレスになります。

どんなときも闘うのは自分ひとり。それが嫌なら逃げることです。少なくとも私はそうしてきました。逆に言えば、1人で闘い、すぐに逃げだしていると私のような社会的に適合できない人間になるので、それはそれでいい反面教師にでもしてもらえれば。ただ、思い通りにならないとき、立ち向かうだけが正解ではないことを知っておいてもらいたい。

立ち向かうか逃げるかは生き方の問題であり、ただの選択肢でしかないので、どちらが正しいということはありません。立ち向かって自分の幸せを勝ち取るというやり方もありますし、闘うことを避けて、穏やかに過ごすというやり方もあります。ただ、前者の未来に本当の幸せはきっとありません。ひとつの幸せを掴んでも、また別の幸せが欲しくなるだけ。

闘わない、欲しがらない。ただ穏やかでいる。これが私の理想であり、基本的なスタンスです。残念ながら年収が何十億円もあるわけでもないので、ストレスを感じながらも地道にコツコツ働かないといけません。友だちのために助太刀することもあります。とても穏やかとは言えない日々ですが、まぁ笑顔だけは忘れず、頑張るとしましょう。

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