たまにはお金の話なんかしてみようと思う【不安というだけで貯めていないか】

日本人の個人の金融資産総額が2,000兆円を超えたそうです。1人あたり約1,700万円だそうです。もちろん、私はそこにはまったく貢献しておらず、私の代わりに誰かが貯めているのでしょう。貯めていないどころか、昨年末まで借金生活だったわけですから。

お金に執着はしていませんが、お金が大切なことくらいは知っています。食事をするのにも、部屋を借りるのにもお金がかかります。私が好きな旅行だってお金があるからできるわけです。でもたくさん持ちたいかというとそうでもなく、お金がなくて買えないものがあることを、ネガティブなこととは思いません。

たとえばお金があれば最新のMacやiPhone、フルサイズミラーレスなんかも買えます。じゃあお金があった方がいいじゃないかと思うかもしれませんが、最新のものがないと生きていけないかというとそうでもなく、最新のものを持っているから得をするということもありません。

基本的に世の中はお金を使わせるようにできています。お金が流れないと資本主義経済が成り立たないので。そういう意味では、2,000兆円もの金融資産があるのは健全ではありません。この2,000兆円が日本経済の停滞の要因のひとつでもあるわけで、ただ複雑な話になるのでここではしません。

私に貯金がないのは、別に日本経済の活性化に協力したいわけではなく、ただ収入が少ないだけ。ライティングの仕事をもっと本気で取り組めば、おそらく収入を倍にすることは可能です。でも、ランニングする時間は失われて、知らない間に体は衰え、フルマラソンを走ったことが過去の栄光になります。

そういう未来と、60歳になっても健康で、好きなことをしながら細々としながらも生活できている未来のどちらがいいかという話。こう書くと誰もが後者のほうがいいみたいに言うのですが、多くの人が前者に向かう道を歩んでいます。だって、お金がないと将来が不安じゃないですか。

貯金がしっかりあれば、何があっても生活に困ることはまずありません。でもそのために今を犠牲にするわけです。それを全否定するつもりはありませんが、私は今を生きているわけで、先の見えない未来のために生きているわけではありません。じゃあ未来を無視していいかというと、もちろんそうでもなく。

大事なのは直視すること。お金の話はとても面倒で、できることなら考えずにいたい。だから多くの人が、考えなくてもいいくらい貯金しようとするわけです。国が2,000万円必要だと言えば2,000万円よりも少し多めに。わからなくはないですが、そういうのは優等生のすることで、私のようなタイプがすることではありません。

繰り返しになりますが、お金は必要です。でもどれくらい必要なのかは、人によって違います。だから、将来どれくらいお金が必要になるかはそれぞれが考えなくてはいけません。私なんかは物価が上がらなければ、ひと月に10万円あれば、問題なく暮らせます。だから年金だけで成立します。

年金で生活できるなら、それ以上に貯めておく必要はないわけです。もっとも、今やりたいことがあって、さらに人生の選択肢を狭めないために、もう少し貯蓄しようとは思いますが。たとえば日本一周ランとか、台湾や中国への留学、移住とか。人生にはどんな未来が待っているかわからないので。

そういうときにお金がないから諦めるというのは、最新のMacやiPhoneを諦めるのとは話が違うわけです。必要なときに躊躇なく飛び出せるだけのお金。数年は働かなくても困らないだけのお金は、貯めておこうとはしています。何も起きないかもしれませんが。

お金を貯めるのも、自分がやりたいことをできるだけ実行しながらですけどね。やりたいことと、貯めたいお金のバランスをとりながら……なんて器用なことはできないので、いつ必要なだけの貯蓄ができるかわかりませんが、何が思い切ったことをした時には、貯まったんだなと思ってもらえれば。

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