正解はないけど、オムレツ用のフライパンはわが家に必要ない

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なんとかして今年も「モノを手放す生活」が続いている。先日のママチャリグランプリで一緒だった人はわかっていると思うが、わたしは決してモノが少ない生活をしているわけではない。むしろ多すぎるぐらいにモノを持っている。この状況をなんとかしたくてモノを減らしているのだ。

モノを減らしている過程でわかったのは、絶対的に必要なモノはさほど多くないということだ。ほとんどのものが「あると便利」という理由で手元に残っている。もしくは、手放すタイミングを逃して残っている。そういうものがに囲まれて暮らしている。それが悪いというつもりはない。現実としてそうだと言っているだけだ。

ほとんどのモノは手放したことすら覚えていないほど、手放して困ることもなければ思い出すことすらない。唯一手放して良かったと思うものがある。それは洗濯機。まぁ普通の感覚なら絶対に手放さないだろう。ところが手放してみて手洗いに移行してなにひとつ不便を感じていない。毎日手洗い。歯を磨くのとおなじ感覚で続いている。

書籍は基本的にすべて手放していい。2度と手にはいらないようなプレミアムな本ならともかく、絶対に手放さないほうがいい本なんてない。こうしている間に魅力的な本がどんどん出版されているのだ。同じ本を何度も繰り返して読む必要はない。一度楽しんだら、次は新しい本を読めばいい。そのへんは好みの問題だが、お気に入りの一冊を持っている人はそもそもたくさん本を持っていないだろう。

衣類というのが意外と厄介である。夏服は秋に全て処分したので、普段着で着ていない服は一着もない。ところがランニングのウェアやサッカー、フットサルをやっていてたころのウェアなどが意外と多い。使わないとわかっていてもどうしても手放せないでいるものがある。

そんな感じで手放していくと、当然ながら物欲というものが減ってくる。本当に欲しいモノだけ、それもわりと長い時間かけて検討して購入するようになってきた。以前のわたしは衝動買いがひどく、欲しいと思ったら買っていた。いまは逆にそういう瞬発力はなくなり、画面の壊れたガラケーを「どうしようかな」と思いながら放置している。

そういう状態になると、いかに世の中がモノを買わせようかと購買意欲を炊きつけているかがよくわかる。今日はネットで「オムレツ用フライパン「簡単オムレツパン」を使えば本当に誰でも簡単にオムレツやオムライスが作れてしまうのか試してみた」という記事を読んだ。面白いもので記事を読んでいるときは「これはいいものかもしれない」と思ってしまった。でも冷静にそのフライパンを見つめてみるとほぼオムレツ以外に使えない。


オムライス フライパン。簡単オムレツパンアーネスト オムライス専用フライパン簡単オムレツパ…

そのフライパンを使えば誰でも上手にオムレツを作れるようになる。でもよく考えて欲しい。人間、1年にどれだけのオムレツを食べるというのだろう。そもそもそれだけオムレツ好きなら普通のフライパンで作れるだろう。このフライパンを買うということは大いなる矛盾を抱えることになる。

それでもこういう記事が出ると、このオムライス用のフライパンを買ってしまう人がいるわけだ。こういう記事はほとんどタイアップでフライパン製造メーカーか、それを販売してるAmazonなどが広告のひとつとして記事作成依頼をしている。そのこと自体は悪いことではない。もしこのフライパンを買ったはいいが、ほとんど使わないようであれば、それは買った人が悪い。

こういう広告に踊らされないこと、それが大事だろう。いや、踊らされながら生きるほうが人生は楽しいかもしれない。正解はないかな。踊らされたくなければ賢くなれというだけのことだ。わたしは広告に踊らされたくないが、実は断捨離に踊らされているだけという可能性もある。やはり正解はない。

ただ、本当にほしいモノ、必要なモノだけに囲まれて暮らすのは心地いい。そしてわが家にはオムレツ用のフライパンは必要ない。

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