DeNAの炎上騒動に思うインターネットのあるべき姿

  • 2016.12.03
  • (更新日:2019.11.13)
  • LIFE
DeNAの炎上騒動に思うインターネットのあるべき姿

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DeNAのキュレーションサイトで他サイトからの盗用などがあったとしてDeNAが9つのメディアを一時クローズして話題になっていますが、ウェブライターをしているわたしにとっては対岸の火事ではなく、完全に足元の火事です。

炎上騒動を知らない人のために簡単に説明すると、DeNAの運営する健康に関する情報メディアが他のサイトのコピペで作られたり、科学的に根拠のない記事で溢れているということから問題になり、サイトが見られない状態になっています。

このような記事は専門家ではなく一般の人が情報収集をしてテーマに沿った記事作成を行います。そのこともまた問題視されています。

わたしが請けているような仕事も同じように、情報を集めてわかりやすくまとめて記事にするというのがメインの仕事になっています。間違ってもコピペ記事は作りませんし、そういうことは絶対にしないようにというのがクライアントとの約束です。

ただ科学的に根拠のない記事や無断転用がインターネット上で溢れているのは事実です。そういう記事が多いため、きちんと自分の言葉で記事を書くわたしのスタイルはそこそこ受け入れてもらえているような気もします。

はっきり言いますが、この仕事で生計を立てている人は、みんなわたしと同じようにきちんとした記事を作ってお金をもらっています。決して「誰でもできる仕事」はしていません。ライティングの技術、伝える技術を駆使して分かりやすく、読みやすい記事を作成しています。

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ただ、今回の件によって置かれている環境が大きく変わるような気がします。右に転ぶか左に転ぶかが見えないのがこわいところですが、少なくともやりにくくなることは間違いありません。まずウェブライターという仕事が「どうしようもない仕事をする」というイメージが付いてしまうのは避けられません。

ただ見えない未来について悩んでも仕方ありません。ですのでこのコピペ記事や科学的に根拠のない記事についてのわたしなりの考え方について書いておきます。

極論ですがわたしはインターネット上に、著作権というものを適応すべきでないと考えています。インターネットという場は誰もが簡単に閲覧することができます。世界中のすべての人たちの頭脳であり共有財産です。

「この文章は自分が書いたから自分のもの、勝手に利用するな」というのは、思想として時代遅れの考え方です。そんなに大切な文章や内容であればインターネット上に載せるべきでではありません。

勘違いしないでほしいのですが、「だから盗用をしてもいい」と推奨しているわけではありません。いまのルールでは著作権などが適用されているなら、やはり盗用はすべきではありませんが、著作権が適用されることがインターネットのあるべき姿からズレていると言いたいだけです。

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大体、そこにインターネットに載せたその文章もそもそもオリジナルなのかというと、そういうわけではないはずです。どこかで学んだり聞いたりしたことを文章にしているだけで、100%オリジナルの文章などというものはこの世にありません。

文章だけではありません。わたしたちが日常で使っている言葉だって、オリジナルの言葉なんてありません。親や周りの人、そしてメディアからコピーしたものです。

このブログのたったいま書いている文章だって、自分の頭で考えて書いていますが、その頭の中にあるのは過去の経験や情報の蓄積にすぎません。何かの影響を受けた結果として書いている文章です。

インターネットができるまでは、それを吐き出す方法がほとんどなかったため、個人の思想としてストップしていましたが、それをインターネット上に公表した時点で、その考え方や言葉は自分だけのものではなくみんなものです。

それがインターネットです。

いや、全然納得いかないという人もいるのは理解します。わたしの考え方が極論であることも。でも自分の文章だと固執してどうなります?盗用されるのがいやならなぜ公表したのでしょう。シェアされるならいいけど盗用は嫌?自分の考えたことが世に広まるのは同じなのに。

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本当はそうやって誰から楽して儲けようとしているのが嫌なだけではないでしょうか。

儲けたい人がいるなら儲けさせたらいいじゃないですか。ズル賢い生き方かもしれませんが、ズルいことして生きている人たちは、いつも自分がズルされないかと不安になりながら生きることになります。

嘘をつく人が、嘘をつかれていないかビクビクするように。悪口を言っている人が自分の悪口を言われていないか気になってしかたないように。ズルをした人はズルをされることに怯えながら生きることになります。

そんなの勝手にやらせておけばいいんです。少なくともわたしの運営しているサイトの内容を盗用されても(される価値があるかどうかは別問題として)まったく気にしません。そんなことでイライラするくらいなら新しい情報を発信していくことのエネルギーに使います。

やらせたくないなら書籍にでもして出版すればいいじゃないですかと思うわけです。いまどきわたしでもAmazonで出版できる時代ですから、簡単にコピペできない本という形にすればいい。

そうでなくインターネットを使っているということは、無料でたくさんの人に自分の考え方を伝えたいという純粋な想いか、あの人すごいと言われたいという欲望かのどちらかでしょう。

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繰り返しになりますが、現在の常識では盗用もコピペ記事もNGです。流用するには流用の作法というものがきちんとあり、ほとんどのウェブライター(少なくともそれで食べている人)はきちんとルールを守っています。

ただインターネットのあるべき姿についてもっと議論が必要ではないかなとは思います。わたしの感覚では、自分の作り出したものを自分のものだと主張するやり方は旧世代のやり方だと考えます。

ちなみにインターネット上では、ページを丸ごとコピペして別サイトで利用するということが、ずっと以前からありました。こんなこと日常茶飯事で気にしていたらブログなんてやってられません。

もっともDeNAのような大きな会社が、それを推奨するのはそれはそれで馬鹿げているとは思いますが。

わたしのような末端のウェブライターにはまださざ波すらやってきていませんが、きっと来週あたりからウェブライティングの世界に大きな嵐がやってきます。この嵐をどう乗り切るのか、そしてどう利用するのか。

もっともわたしはこれまで通り、オリジナルではないオリジナル記事を作り続けて、読む人にとって役に立つ記事を作るだけのことです。それで道が閉ざされたらそれまでのこと。そのときは芥川賞でももらって作家デビューでもするとします。


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