皇居ランナーだけの問題じゃない!ランナーのマナーについて考える

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皇居周辺を走るランナーのマナーが問題になっている。いや、ずっと問題になっていたのに一向にマナーの向上が見られない。本当に一部の人だけなんだろうけど、そういうことの積み重ねがランナーの評判を落とすし、いずれ皇居周辺のランニングの禁止につながるとしたら悲しいことだ。そういうおいらは皇居周辺を走ったことは1度しかない。数年前に皇居の周りを走るマラソン大会に出たのが最初で最後だ。そもそも都内には用事がなければ行かないし、マラソン大会時にやっぱり走りにくいと感じたからでもある。ランナーはなぜ皇居の周りを走りたがるのか、なぜマナーを守れないのかについて考えてみよう。

皇居の周りを走る最大の理由は安全だからだろう。特に女性は限界な警備体制が敷かれている環境なので夜遅くなっても安心して走れる。人通りの少ない道を女性が夜中に走るのは安全面から考えるといくら安全な国とはいえおすすめは出来ない。安全というのは天から与えられるものではない。最低限の自己防衛を考えると皇居というのは夜中に走るのにこれ以上安全な場所はないだろう。

そして皇居の周りを走る人が増えていった結果、周辺にはランニングステーションが続々とオープンしていった。ざっと数えても10以上のランニングステーションがある。皇居の周りを走ったあとにシャワーを浴びて帰宅する。汗臭い状態で電車に乗らなくても住む環境というのはなかなか優れている。

1周約5キロというのもわかりやすくていいのだろう。ランナーによっては1周で終わったり4〜5周走ったり、周回数で強弱をつけられる。しかも信号がないので周回ごとのペースを腕時計でロスなく計測できる。20キロを同じペースで走ろうと思ったら、4周を同じタイムで走ればいいのだ。非常にわかりやすい。

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皇居周辺 歩道利用の9カ条

  1. 歩道は歩行者優先
  2. 歩道をふさがない
  3. 狭いところは一列に
  4. 周回は反時計回り
  5. タイムよりゆとり
  6. 「ながら通行」は控える
  7. 自転車はすぐに止まれるスピードで
  8. ゴミは必ず持ち帰る
  9. 思いやりの心で

皇居周辺地域委員会が今年の6月に策定した「9箇条のマナー」だ。
こういうものを作らなきゃいけないほどマナーは悪化している。

ランナーとは清く正しくあってほしいと思うものの、すべてのランナーがそういうわけにはいかない。24時間マラソンに出ているとリレーの部のトップランナーが「どけっ!」と言いながら追い抜いていくことが多々ある。公園利用者に跳び膝蹴りを食らわしたという話も聞いた。そういうことをするランナーの多くはストイックにスピードを追求するランナーだろう。気持ちはわからなくはない。フルマラソンでタイム申告順に並んでいるはずなのに、明らかにタイムの遅い人が前にいて邪魔に感じることもあった。

そういう自分が嫌でおいらは一時期タイムを追うのをやめていた。今はまたタイムを追っているけど、速いことがいいことだとはこれっぽちも思わない。タイムというのはあくまでも練習の結果でしかない。速い人もそうでない人もどっちが優れているなんて競うのはトップレベルの選手に任せておけばいい。おいらたち庶民ランナーは納得いく走りができたか、走ることを楽しめたか。そのほうがよっぽど大事だ。

繰り返しになるけど、マラソンのタイムが速い人のほうが遅い人よりも優れているなんてことは絶対にない。24時間マラソンで200キロ以上走れる人も60キロ走れなかった人も等しく素晴らしい。もし結果に納得がいかなければ練習をすればいい。悔しさをバネにして成長すればいい。競う相手がいるとするならば自分自身だけだ。

皇居は1日に1万人近くが走っているらしい。仮に1日に20時間ランナーがいるとして1時間に500人。1周30分だと考えると250人が常に皇居周辺を走っていることになる。あくまでも平均なので、朝や夕方はもっともっと多くなる。完全に飽和状態だ。誰がどこを走ろうと自由だけど、自由には義務がともなう。最低限のマナーは守るべきだろう。

少なくとも歩道は人が歩くためにある。それが最優先であることを忘れちゃいけない。歩道を走らさせてもらっている。そこまでへりくだる必要があるのかはわからないけど、それぐらいの気持ちは必要だと思う。そういう気持ちがないといつの間にか歩行者を邪魔に感じてしまうようになる。皇居周辺であろうと他の歩道であろうとそれは一緒だ。

「歩道利用の9カ条」や「皇居ランナーマナー”10”の宣言!」そういうものがなぜ必要になったかをランナー一人ひとりが考えるべきなんじゃないだろうか。ランナーが偉いなんて勘違いをしないためにも。

 

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