全力で走る自分を取り戻すためのリスタート

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山中湖ロードレースに出るという、大学時代のサッカー部の同期の車に便乗して、朝早くから山中湖に行ってきました。わたしが過去に一度も出ようと思ったことのない大会です。

実はわたしは、スポニチ主催のマラソン大会が苦手です。スポニチ主催の大会が悪いというのではなく、わたしとの相性がいまいち良くないというだけで、他意はありません。

マラソン文化をここまで引っ張ってきたスポーツ紙ですし、ほとんどの大会で多くのランナーを動員しているのですが、スポニチ主催となるとなんとなく避けている自分がいます。

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それはともかく、山中湖ロードレースです。

一緒に行った仲間は、わたしをマラソンの世界に引き込んだ張本人で、彼は結婚と子育ての期間にブランクがあったのですが、また走る世界に戻ってきました。

走り始めたころは、10㎞のレースでお互いに勝ったり負けたりしながら、切磋琢磨してきました。負けると悔しいから負けたほうが練習をして成長していきます。

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気がつけばわたしは1人でレースに出るようになり、いつの間にかフルマラソンやウルトラマラソンの世界に足を突っ込み、そのうえなぜか「裸足で走るために会社を辞めた男」として、ランニングの世界で生きています。

走力はお互いそんなに変わらないのですが、彼はブランクがあるのと、家族がいるためそんなに頻繁にマラソン大会に出ることができません。出られる大会も日帰りができる大会に限られます。

ハーフマラソンは今回で3回目ということで、結果的には自己ベストを更新したとのこと。

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自己ベストはともかく、そこそこ上位を走っている彼の姿を見て、自分の中に懐かしい感情が芽生えているのを感じました。

「悔しい」

競い合ってきた仲間が、いい走りをするのを見て悔しいという気持ちが湧いてきたことに、わたしは驚きました。速く走ることへの想いは手放したつもりでしたが、どうやら無理やり押し殺していただけかもしれません。

もちろん裸足でフルマラソンを時間いっぱい走ることも楽しいのですが、颯爽と駆け抜ける感覚や、全力を尽くすために行う過程での苦しさなども、マラソンだからこそ得られる特別な気持ちよさです。

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やっぱり速く走るのも好きなんだなということに、わたしは気づいてしまいました。

その感情を思い出したなら、やるべきことはひとつだけ。走れる体を作ること。もっと質の高いトレーニングを行って、速く走る自分を取り戻すことです。

何かを得るためには何かを手放さなくてはいけないことは、物事の大原則ですが、手放さなくていいものまで先回りして手放しているのではないか。速く走ることも走ることも両立できるのではないかと、思い始めました。

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基本的にわたしは欲張りです。欲が少ないと思われているところがありますが、わたしは欲が少ないのではなく欲が多すぎて選べないから、選ばないだけのことです。本当はあれもこれも欲しいタイプ。

ではどうすればいいのか。

これに関しては、まだ明確な答えはありません。これからそれを模索しながら走ることになります。でも、きっと答えはあるはずです。答えがあるから、今回速く走りたいという気持ちを取り戻したのだと信じています。

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世の中はすべて流れというものがあり、ほとんどの人がその流れを無視しているから苦労しています。もっと素直に流れに乗ればいいのになと思うのですが、その話はまたいずれ。

わたしには、速く走りたくなる流れがやって来ました。でも裸足でペタペタ走るのを手放す流れは来ていません。ならばきっと両立できるはず。脱がなかったらすごいハダシスト。これがひとつの目標といったところでしょうか。

裸足ランナーの理想は「脱いだらすごい」なのでしょうが、わたしは天性の天邪鬼。裸足はやはりペタペタいきたいですし、裸足で速くなりたいという気持ちはほんの少しも湧いてきません。

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上手に走れるようにはなりたいと思っているので、結果的にはスピードが出るかもしれませんが、上手く走れるというのは何も速く走れるということだけではなく、フルマラソンを3時間台でも5時間台でも自由自在に走れるといったことです。

同じことだろうと思うかもしれませんが、速く走ることとスピードをコントロールできることは明確に違います。

わたしは裸足で走るときは、すべてをコントロールできるようになりたいという思いがあります。痛みもスピードも自分でコントロールして走ることがわたしの理想で、そこを目指しています。

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それと速く走ることは似ているようで実はまったく違います。わたしにとって速くなるということは、クローズな作業ですが、コントロールするというのはオープンな作業です。

このあたりの感覚を伝えていくのはちょっとまだわたしの表現力では足りないかもしれません。

ただ、ここから目指していくのはその両者の融合です。中途半端にすると二兎追うものは一兎をも得ずで、何も得られないのですが、いまだからこそ二兎を追うとこで虎を得られるような気がします。

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胃潰瘍も本格的に再発したっぽいので実はそれどころではないのですが、それも含めてマラソンの神様がわたしに与えた課題であり、何かに気づくヒントなのだと考えて、走ることと取り組んでいきます。

誰かに褒められるためではなく、自分の悔しさと向き合うためのリスタート。

昔は速かったなんて言葉をするにはまだまだ早すぎる。物分りのいい選択をするような大人にはなってはいけない。もう一度、全力を尽くす自分を取り戻すための戦いを始めます。


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著者:齋藤 孝
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