肉を食べれば元気になり、スタミナがつくという迷信

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忘年会が続いてランニングを初めて以降MAXの体重にまで増加してしまった年始。35キロ走ったあとに体重が増えていたのはもうどう表現していいのやら。ちょうど読み終えた『EAT&RUN』の影響をもろに受けて、ひとりでの食事のときはかなり気をつけて肉を摂らないようにしてみたら、3日で2キロ減。ようやく忘年会前の体重に戻りました。自分で触れる自分の体があからさまに細くなっています。気分的にはもう2キロぐらい落ちていそうなもんですが、お腹のまわりについた愛しいあいつがなかなか強敵なようです。

『EAT&RUN』の影響で肉を摂らないようにと書きましたが、実は思い当たるフシは以前からありました。飛脚が1日に100キロ以上の距離を毎日走っていたという話を聞いて、飛脚について調べていたときに、面白い話が見つかりました。少し有名な話なので、知っている人はいまさらかもしれませんが。

明治時代にドイツからやってきたエルウィン・フォン・ベルツという医師が東京から日光に向かうことになりました。最初は馬で行き、途中で馬を替えながら110キロを14時間で到着したそうです。つぎに人力車で向かうと車夫は1人で14時間半で到着したそうです。車夫の体力に驚いたベルツは車夫の食事を調べたところ、当時の栄養学からはかけ離れたひどい食事だったそうです。そこでベルツは栄養学にしたがって車夫に肉を食べさせたところ、3日で車夫は走れなくなたそうです。

なぜかわたしたちは「肉を食べれば元気になり、スタミナがつく」と思い込んでいます。おそらく子どものころに見たアニメなどの影響なのかもしれません。もしくはステーキばかり食べて筋肉隆々なアメリカ人のイメージか。

いずれにしても、肉を食べて元気になることはなく、スタミナがつくこともありません。あるとすればそれはプラシーボ効果というやつでしょう。実は動物性のタンパク質を消化するのにかなりのエネルギーが必要になるそうです。ライオンが1日のほどんどの時間寝ているのは、食べた肉を消化するために必要があって休んでいるわけです。肉にかぎらず「消化」することは想像以上にエネルギーが必要になります。断食で体の調子が良くなるのも、消化に利用されていたエネルギーが免疫のためのエネルギーに利用できるからです。

ここまではほぼネットの受け売りです。

実はわたしも菜食主義ではないのですが、一時期野菜中心の生活をしていたことがあります。貧しくて肉や魚を買えなかったわけではありません。肉や魚を買うよりは食費が30%以上削減されたのは事実ですが。いま思えばということになりますが、当時のわたしのベスト体重が50キロ少しで、狙ったレースには50キロ以下に調整していました。それが肉を再び食べるようになって、52キロから53キロと体重が増えてきました。走りも明らかに重いのです。そして重い状態でトレーニングするので足がさらに太くなる悪循環。

久しぶりに肉を摂らない生活に戻してみたら、効果てきめんでした。3日で2キロ落としたのはそもそもムダについた2キロが落ちただけとして、肌の状態もかなり良くなっています。わたしは子供のころアトピーで苦しみましたが、大人になってほぼ完治し、いまは手のひらに少し残っているだけなのですが、その手のひらもかなり落ち着いています。年末の暴飲暴食で唇が荒れてしまったのも、近年稀に見るスピードで回復しています。走りも走るたびに軽やかになっていきます。

その反面、体が菜食に適応しようとして体から毒素を出そうと戦っているのがわかります。不意に熱が出たり、気持ち悪くなったり、お腹がゆるくなったり。これは変化の途中だからだと信じておきます。

もちろん、わたしはベジタリアンになることが目的ではありませんので、時には肉も魚も食べるでしょう。友人と飲みに行って「野菜しか…」なんていうのは場がしらけます。友人であれば、美味しい野菜のレストランでもいいのですが、会社の飲み会なんかだと絶対に肉が出てきます。そういうときは美味しくいただけばいいのではなかと考えています。コーヒーやケーキのような嗜好品だと考えておけば、あまり目くじらを立てることもなくなるでしょう。

これは自分の体を使った実験でもあります。なので、これから変化がはっきりするようであればまた報告したいと思います。理想はあと1ヶ月でマイナス3キロですが、体重を減らすことは結果でしかないので、あまり気にせず継続します。

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