たどり着いたのは「太腿を下ろす」という感覚

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昨年のハルカススカイランでの大撃沈。その振り返りをしているときに、ひとつの気づきがありました。「走るということに対し根本的な勘違いをしているのでは?」ということです。

これまでは歩きの延長に走りがあると思っていました。だから、わたしは膝から下を動かすイメージで走っていました。実際にトレイルの下りなどは、それで恐怖心を克服しました。

でも、振り返りをしているときに感じたのは「太腿を下ろす」という感覚でした。

走るというのは「太腿を下ろす」ということで、太腿を下ろして足裏全体で受ける。走るというのは、ただこれを繰り返すだけなのではないかと。

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足のどこで着地するかなんて関係なく、肩甲骨周りの動きなんてどうでもよくて、ただ太腿から足を下ろす。足裏全体で受ける。足裏全体で受けたら、今度は反対の足の太腿を下ろす。

ものすごくシンプルです。ただ、安定感が高く、後半の失速がほとんどありません。16時間で東京日本橋から三島までの113kmを走れたのも、この走りがあったからです。980円のランニングシューズでサブ3.5をしたのも。

ただ、この走りに切り替える段階はかなり大変でした。これまでに使っていない筋肉に負荷をかけるわけです。膝にも負担がかかって「これは間違ったかな」と迷いが生じかけたときもありました。

でも、筋肉がついてくるとその心配は消えました。今でもまだカラダづくりをしていますし、本当に自分のものになるには、あと1年はかかるはずです。人間の体はそんなにすぐには変わりません。

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ランナーはつい、お手軽に速くなる方法を求めますが、そんな魔法のようなものはありません。ケガをしにくくなる走り方はあります。でもその走り方が自然と身につくには筋肉が変わらなくてはいけません。

裸足ランニングを始めて挫折する人の多くが、筋肉がついていないのに無理に走るからです。これまで踵着地やフラット着地をしていた人が、いきなりフォアフットに切り替えて、これまで通りの速度で走れるわけがありません。

多くの人がふくらはぎを痛めてしまい「自分には向いていない」と挫折します。

順序が違います。裸足で走れるようになりたいなら、距離を踏む前にふくらはぎの筋肉を強化しなくてはいけません。そのためには、スピードを落として長い時間走るか、筋トレをするかのどちらか。

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筋肉もないのにスピードを替えずに長い時間走ればどうなるか。故障するに決まってます。

もっとも、裸足ランニングに限らずランナーの故障のほとんどがこれが原因です。体ができていないのに無理して走るから体の弱い部分(関節)が耐えられなくなってケガをします。

わたしが太腿を下ろすという走り方に切り替えたのが11月ですから、まだ2ヶ月も経っていません。それでもそれなりに走れるのは、昨年の春から長い時間をかけてカラダづくりをしていたからです。

意図せずに土台ができていたので、少しの苦しみでレースを走れる域くらいにまでは到達しました。

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だから、この走り方を教えて欲しいと言われても、きっと断ると思います。教えたくないのではなく、形だけを真似たところで上手くいくはずがないからです。

そして、わたしに適した走りが他の人に適しているとは限りません。人間の体は1人ずつ違います。同じような骨格、同じような筋肉のつきかたをしている人はいません。

ランニングフォームというのは、それぞれが自分に最適なものを探さなくてはいけません。

よくトップランナーの動画を見て「この走りは素晴らしい、参考にすべき」とか評論している人がいますが、参考にするのはいいのですが、その走りはそのトップランナーのものです。

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真似たところで、筋肉のつき方も骨格も違うのに結果が出るはずがありません。仮に結果が出てもケガを招く確率がとても高くなります。

だから、わたしは具体的なことはここには書きません。太腿を下ろす感覚。これで通じる人には通じますし、何を言っているのかさっぱり分からないという人は、この走りに適していないので知る必要もないと思います。

わたしはこの走り方で4つのレースを走り、ほぼ確信しています。長い距離を走るのならこれでいいと。

ただ、速く走れるのかという部分においては確信がありません。11月から1度もスピード練習をしていませんので。でも、スピードが出てなくてもいいかなとは思っています。

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わたしがこれから向き合うのは5日間500kmの世界ですので、キロ6分で走れれば十分です。

追求者として、どこまで速く走れるのかは興味があるので試してはみますが、きっとあと1年くらい体を作り上げないとスピードを出すことはできないかと思います。

すぐに結果が出ない。だからランニングは面白い。でもやったことは必ず結果に繋がります。狙った結果に繋がるとは限らないのが玉に瑕ですが。


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