旅ランこそランナーが向かうべきところ……だといいな

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人はなぜ長い距離を走りたくなるのでしょう。514kmを走る川の道フットレースのサポートを終えて感じたこと。いや、あなたもたいがい走っているじゃないかと思うかもしれませんが、自分でもなぜ長い距離を走りたくなるのか分かりません。

毎年24時間マラソンを走ってきましたし、五街道もすべて走っています。年に1〜2回はレース以外で100kmを超える距離を走っています。でも、なぜ走るのかという結論は見つかりません。

ウルトラマラソンを走るとき、多くのランナーが達成感を得ることができます。でも、わたしには達成感というものがありません。これまでの人生で1度も味わったことがないので、正直なところ達成感が何なのかすら分かりません。

だから、きっとわたしは達成感を得るために走っているわけではなさそうです。

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何かに挑戦しているという意識もありません。いつも書いていることですが、基本的にはわたしは自分ができると思ったことしかしません。難しいことを乗り切るというよりは、やり切れる自信があるから実行します。

そこでしかできない経験がある。これは理解できます。何百kmも走っていると、これまで見たことのない景色が飛び込んできますし、体験したことのない状況に追いこまれることもあります。

長距離ランは非日常が詰まっているため、旅と同じような魅力があります。

長い距離を走るということ自体は、いくらでもシミュレーションできますが、そこで何が待っているのかは旅に出てみなければ分かりません。そして、必ず想定していない何かに出会えます。

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24時間マラソンのように同じ場所を回り続けるランニングですら、非日常の世界です。見える景色はいつも同じですが、状況は刻一刻と変わっていきます。

日常が退屈だとは思いません。ただ、日常の中では想定外のことはなかなか起きません。同じことをずっと続けていると、どこかで必ず膿んでしまいます。少なくともわたしの場合は。

その状況を変えるためにわたしは長い距離を走り、知らない土地を旅しているのかもしれません。

わたしは変化を好みます。それがいいとか悪いとかいうわけではなく、単純に同じ場所に留まることが苦手なだけ。小さな頃にUFOにでも捕まって、回遊魚か渡り鳥のDNAでも組み込まれたのかもしれません。

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もしくは、同じ場所に留まれないのは人間の本能なのか。

江戸時代の人も、伊勢参りや大山詣など、何かに理由を付けて旅をしています。江戸時代には旅の指南書がいくつも出版されています。そもそも人は旅をするようにできているのかもしれません。

ところが現代では交通網が発達したことで、人はほとんど歩かなくなりました。そして、歩いて旅をするということを忘れてしまったのかもしれません。ほとんどの人が42.195kmの距離でさえ「とんでもない」と思います。

でも、本能的には自分の足で旅することを望んでいる。だから、長い距離を走れるようになったランナーたちは、どれだけ遠くても自分の足で移動しようとするというのは、少し強引すぎる説かもしれませんが、あながち間違っていないような気もします。

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長い距離のランニングには中毒性もあります。

生理学的にどうなっているのかは分かりませんが、きっと快感を得られるホルモンが出ていたりするのでしょう。その仮説があっているなら、人間は旅するようにできているという説も信憑性が出ますが、それは専門家に任せましょう。

ただ、レース以外で長い距離を走って旅をしている人は圧倒的に少数派です。

会社勤めですとそんなに長い時間を確保できないというのもありますが、土日や3連休を使えば色々なところを走ることができます。そもそも旅ランという発想そのものがないのかもしれません。

どこかでブームになるような気がするのですが、わたしは時代を先取りしすぎたのか。

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川の道フットレースを見ていると、レースでしか味わうことのない一体感というのもあることが分かりました。制限時間があるからこそ限界の向こう側へ行けます。

でも関門のない旅ランにだって魅力はたくさんあります。わたしがそれをうまく伝えていないのがダメなのか。2019年からはレースだけでなく、旅ランもひとつのテーマにしてみようかと思います。

「それって面白そう」と思ってもらい、実際に走り出してもらうためにも。いつか何人かのラン仲間と走ったり歩いたりしながら旅をするのがわたしの目標。

満天の星空を眺めながら旅ができたら楽しいだろうな、なんて妄想しています。


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著者:森井 ユカ
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