ランナーの品格

  • 2019.10.12
  • (更新日:2019.10.11)
  • RUNNING
ランナーの品格

今回の台風の影響で、全国各地で開催される予定だったマラソン大会が中止を決定しています。一部で「開催」を決めたところもあるようですが、わたしが気になるのはその判断ではなく、周りがうるさいということ。

中止にしても「できるはず」と言う人が必ずいて、開催するにしても「何かあったらどうするんだ」と言う人がいる。でも、開催も中止も大会を1番よく知っている人が決めたことであり、それに参加すると決めたならその判断を尊重するのが、ランナーの品格というものじゃないだろうか。

実際に出場する予定だった人が、あれこれ言いたくなる気持ちは分からなくもない。でも、中止になったらそれに従うしか選択肢はないわけだし、開催するとなったら、参加するかどうかは自分で判断するだけのこと。

それ以上でもそれ以下でもありません。

文句を言ったところで、何かが変わるわけではありませんし、それは運営する人たちを苦しめるだけです。苦しめたいのかもしれませんが、はっきり言いますが下品でみっともないからやめておいたほうがいい。

中止が決まった。開催が決まった。それに対して、自分がどう思うかを公表するのは自由です。SNSで好き勝手書けばいい。でも、その言葉はいずれすべて自分に跳ね返ってきます。

このことを分かっていない人がかなりいます。自分に跳ね返ってきて、見えない部分で自己矛盾を起こして、心が病んでいく人を何人も見てきました。

それは個人のことなのでどうでもいいことですが、もっと相手の立場になって考えるという習慣は身につけたほうがいい。なぜ判断が早かったのか、なぜ判断に時間がかかったのか、なぜ中止にしたのか、なぜ開催を決めたのかを、相手の立場になって徹底的に考える。

相手の立場になって考えるだけで、安易に相手を傷つけるような言葉を吐き出すことはなくなります。

そもそもマラソン大会は、主催者が苦労して用意してくれた舞台、スポンサーがお金を出して作ってくれた舞台を走るスポーツです。参加者だけのものではなく、それに関わる全ての人のものです。

こういうイベントをするときに適当な気持ちで運営している人なんて1人もいません。みんな全力でやってます。ただ、効率が悪かったり、組織内が崩壊していたりするだけで。でも「どうでもいい」と思っている人はいません。

だから、優しくしろなんてことは言いません。でも、もう少し寛容であってもいいんじゃないかとは思います。

マラソン大会に出るということは、主催者の決めたルールに従うということです。従えないなら、最初からエントリーするべきではありません。とてもあたり前のことなのですが、お客様が神様の国ではなかなか理解してもらえないかもしれません。

「誰かが言わなきゃいけない」と正義の鉄槌を振り上げずにはいられない人もいるのでしょう。でも、それって悪天候で電車が止まったときに、「どうしてくれるんだ」と駅員に詰め寄っているおっさんと同じです。

下品なランナーになりたくないなら、せめて主催者の決定を尊重するところから入ってもらいたい。相手の言い分を100%受け入れる。まずはそこからです。そのうえで戦うところがあるなら戦えばいい。

普通は100%受け入れたら、怒りなんか消えてしまいますが。「難しい判断だったと思うけど、よく決断してくれた」それくらいの言葉をかけられるランナーでありたいものです。

13日に開催されることが決定した大会で、大きなトラブルが発生するかもしれません。その結果を見て「だから言ったのに」という人も出てくるかと思いますが、それもみっともないのでやめておいたほうがいい。

気分は晴れるのかもしれませんが、得るものはなにもない。

まぁこうやってブログで好き勝手書いている人間が、こんなことを書いても説得力はありませんが。それぞれに思うことはあると思います。このレースにかけていたという人もいるでしょう。

完走したらプロポーズしようと、決めていた人だっていたかもしれません。でも、これがマラソンを走るということです。思い通りにならない状況で自分の心をきちんとコントロールできるかどうか。

それこそ「お前が言うな」と言われそうですが。

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