愛媛マラソンに向けてINEOS 1:59 Challengeから学んだこと

今日はいろいろ語りたいことがたくさんあるのですが、やはり今日の話題はINEOS 1:59 Challengeです。とうとう人類は42.195kmの距離を2時間以内に走りきってしまいました。

それもまるでペース走をしているかのように軽々と。

わたしが見た限り、20km過ぎで明らかに走りがおかしくなりました。これはさすがにやばいのかと思いましたが、そこから立て直すのはさすが世界一のランナー。精神力が半端ないです。

あれだけのイベントが自分のためだけに開催される。世界中のマラソン好きが自分だけに注目してくれる。普通のマラソンランナーならまず経験することのない環境ですので、かなりプレッシャーがあったはずです。

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もし失敗したらどうなるのか。考えただけで眠れなくなってしまいそうですが、それを跳ね返すだけのトレーニングを積んできたのでしょう。大迫傑選手はこう言います。「練習でできなかったことが、本番でできることはない」と。

何度も何度も2:50/kmで走るトレーニングをしてきたのでしょう。そのために体を追い込んで、嫌になることもあったかもしれません。でも、やると決めたことを最後までやり抜く実直さ。

アフリカの選手はムラっけがあるなんて言っていたのは過去の話で、今は世界でもアフリカ系のランナーが、最も真摯にマラソンと向き合っているような気がします。かつての日本人ランナーがそうだったように。

いくらセンスがあるからといっても、厳しいトレーニングなしでサブ2を達成することはありません。ナイキが魔法のようなシューズを作ったとしても、自分の能力以上のスピードを出すことはできません。

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42.195kmをまったくペースを乱すことなく走り切る。カーブの部分だけは多少遅くなっていましたが、それはきちんと前後でリカバーしていますので、徹底したペース維持。

やはり、マラソンはそれが1番速いのでしょう。マラソンは満タンになっている燃料タンクから、いかにして42.195kmで等しく燃料を減らしていくかというスポーツです。ゴールしているときにゼロになっているのが正解です。

「今日は調子がいい」なんて飛ばしてしまうと、終盤にガス欠になります。ガス欠を恐れて抑えていくと、燃料が残ったままゴールになります。多少は残っていてもいいんです。キプチョゲだって、ラストにエネルギーが残っていたからスパートしました。

でも2:49/kmで走っていたら、燃料が足りなくなっていたかもしれません。ここがマラソンの難しさでもあり、面白いところでもあります。

ただはっきりしているのは、今回のターゲットが2:50/kmで2時間体を動かし続けるということで、そこに向けてのトレーニングを行い、それを本番でも実行したということ。

これはわたしたち市民ランナーでもとても参考になります。

目標とするレースが決まったら、現実的な目標を決めて、そこからペースを割り出して、そのペースで走りきれるようにインターバルやペース走などのポイント練習を必要な強度で続けていく。

そうやって、レース本番のスタートラインに立つことが大切です。ただ、わたしたちはベストコンディションでレース当日を迎えられるわけはありません。気象条件をギリギリまで確認してから、スタート時間を決める市民マラソンはありません。

だから、わたしたちはトレーニングしてきた結果を、冷静にその日のコンディションにアジャストする必要があり、場合によっては走り出す前に、設定した目標の達成を諦めなくてはいけなくなることもあります。

でもやってきたことが無駄になることはありません。大事なのはいつだって結果ではなく過程。いや、INEOS 1:59 Challengeだけは過程と同じくらい結果が大切でした。話を戻しましょう。

今回2時間切りができなければ、人類はサブ2の壁を超えるのに、あと何十年かかるかわかりません。前回みたいに目標達成をしていないのに「よくやった」とは誰も言ってくれません。

注目する人にとっては過程なんてどうでもよくて、2時間切りをすることだけが求められていたレース。でもやっぱり過程がないと成立しない記録。当日だけ頑張ってなんとかなる話ではありません。

なんだか話が支離滅裂になってきました。レースが終わってもまだ頭が興奮しているようです(このブログはレース当日の夜に書いています)。

とにかく「練習しなきゃ」っていう気分になっています。でも、来週の東西対抗東海道ウルトラマラソンに向けて、しばらくは追い込む練習はもちろんのこと夕方ランもなしです。朝ランだけの毎日。

これはこれでストレスになりそうですが、そういうときにきちんと自分をコントロールできなくて、42.195kmに挑めるわけがありません。刹那的な感情に動かされるのではなく、最初に決めた目標に向けて一つひとつ積み重ねる。

地味ですがマラソンを走るというのは、地味なことの繰り返し。それをいかに淡々と、それでいて作業ではなく魂を込めて行えるか。簡単そうでかなり難しいこと。でも、それをしないと目標達成はできない。

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愛媛マラソンに向けて、もう1度プランを練り直します。INEOS 1:59 Challengeでキプチョゲの走りを見て分かりました。目標設定とそれに向けてのアプローチが曖昧すぎて、これでは意味のあるトレーニングができません。

あやうくまた行きあたりばったりのレースを、愛媛マラソンでするとことでした。キプチョゲよりは1時間多く走ることになるとは思いますが、INEOS 1:59 Challengeで学んだことを活かして、最高の結果を目指そうと思います。