走れることで遊びの幅が広がる【ランニングがあるからできること】

夜行バスで金沢から帰ってきて、眠気を背負ったまま仕事をし、なんとか1日の終りにブログを書いています。今日はもう体も頭も使い物になりません。とはいえブログなんかは頭で考えているというよりは、会話しているように言葉が溢れてくるので、疲労とか眠気とかそんなに関係なく書けるもんです。

それはともかく、能登を2日間走ってみて感じたことについてのお話。昨日のブログでも少し書きましたが、少し落ち着いた状況で考えていることを少し。ランナーの多くがマラソン大会を走ることが走る目的になっているのですが、私はその状態ってあまり健全ではないなとずっと思っています。

走るというのは手段であって目的にはならない。いや目的にしてもいいのですが、その先があることを知ってもらいたい。42.195kmを走れる体が手に入りました。さて次に向かうのはどこでしょう?もっと速く走れるようになる?もっと長く走れるようになる?それってどこまで行けばゴールなんでしょう。

そもそも私たちの体は年齢を重ねる度に弱くなります。速さも距離もどこかで右肩下がりになります。そうなったときに、ただ42.195km走れることを確認するためだけにフルマラソンを走るというのは、もったいなくないですか?その走力があれば、目の前にある山を越えて、向こう側まで走りに行けるのに。

まだ見たことのない景色を自分の足で走る。アップダウンの多い道を文句言いながらも、澄んだ空気と心地よい風に包まれてなんやかんやと前に進む。走れるということはそういう遊び方ができるということです。日本中にスタンプラリーイベントがありますので、それを利用して走るのもいいでしょう。

これまでの人生で1度も触れることのなかった、でも歴史的にとても重要性の高い史跡に出会えることもあります。旅ランに出かけなければ、一生味わうことのなかった美味しいものに出会うこともあります。一期一会で、いろいろな人たちと触れ合うこともあります。マラソン大会以外の目的があると人生の幅が広がります。

反対にマラソン大会だけが走る目的だと、例えば30kmや40kmの旅ランと聞くと身構えてしまいます。マラソンと違って制限時間もないし、臨機応変に距離も時間も変えれる旅ランは、同じ距離でもフルマラソンとは疲労感がまったく違います。多少苦しさもあるかもしれませんが、他の人と一緒なら意外と簡単に乗り切れます。

むしろ、周りの人とのランニングを楽しむことを覚えて、旅ランを続けていれば30kmや40kmという距離に対する抵抗がなくなります。私は100kmでも200kmでも、長い距離に対する抵抗がまったくありませんが、それはこれまでの旅ランで500kmを越える旅を何度か経験しているから。

そのレベルになってほしいなんてことは言いません。でも1日かけて40kmくらいなら問題ない。そう思えるくらいの走力と経験値を身につけることは、ランナーが目指してもいい着地点のひとつなんじゃないかなと。マラソン大会というのは、それを確認するテストの場なわけです。

大会がテストで、旅ランが実践の場。マラソン大会はランナーが守られた状態にあり、途中で走れなくなっても大会スタッフが助けてくれます。旅ランはそうはいかないので、マラソン大会で走れる自分を確認する。自信を付けたら、その走力を持って日本中、いや世界中を走り回るんです。そんな愉快なこと他にありますか?

走れるようになると、地震などの災害があったときに自分の足で移動できるというのも強みです。自分の足で逃げることもできます。誰かに頼るのではなく、自分の人生に自分で責任を持つ。走れるというのはそのベースを作ることでもあります。フルマラソンを何分で走ったなんて、ランニング人生でそれほど大きなことではありません。

マラソン大会はマラソン大会の楽しさがあるからいいんですよ。でも、それがランニングのすべてではありません。走れるのに旅に出ないのは大いなる損失。コロナ禍でマラソン大会がとても不安定な状態にありますが、旅ランは誰かに依存しないから自由に楽しめます。なぜ走りに出ないのでしょう。ランニングで巡る世界はこんなに美しいのに。

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