猫も杓子も厚底ランニングシューズ【フルマラソン5時間台で走る人のシューズ選び】

  • 2021.11.07
  • (更新日:2021.11.06)
  • RUNNING
猫も杓子も厚底ランニングシューズ【フルマラソン5時間台で走る人のシューズ選び】

ぐんまマラソンで気になったのが、フルマラソン5時間台のランナーでも厚底シューズの割合がそこそこだったこと。コロナ禍前までは厚底が反則だとかドーピングだとか言われていましたが、この1年半の間に市民権を得て「レースでは厚底」が、走力に関係なく定番になりつつあるのだなと。

ただ、本当にそれでいいのかというのは悩ましいところ。厚底シューズにもいろいろあるので一概には言えませんが、フルマラソンを5時間以上かけて走る人にそのシューズが適しているのかというと、必ずしもそうとは言えません。なぜなら、多くの厚底シューズにはカーボンプレートが入っていて、ある程度力をかけて反発力を作り出すことでスピードに乗れるから。

キロ7分とかだとカーボンプレートが理想通りに変形しません。じゃあ何を履けばいいのかと考えたときに、正解が思いつかないということに気付きました。普段の練習で履くシューズはいくらでもあります。では、それを履けばいいじゃないかと思うかもしれませんが、それらはレースで履くには重たいんです。人気のペガサス38は27cmで289gもあります。

ペガサス38くらいのスペックと価格で、アンダー240gのランニングシューズが理想。もちろんこれは私が個人的に考えていることで、人によってはそうは思わないかもしれません。数十グラムの差なんて関係ないという人もいるはずです。でも、片足で50g違うと後半の走りが大きく変わってきます。だからトップランナー向けのシューズは軽さを重視しています。

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当然初心者だって軽いほうが走りやすい。クッション性の高い初心者向けのシューズの中には片足300gあるものも少なくなく、とても自分のポテンシャルを引き出すことができません。軽くてクッション性があり、ゆっくりでも反発する。これがゆっくり走るランナーの理想のシューズなのですが、ナイキにもアディダスにもそんなシューズはありません。

以前ナイキが作っていたペガサスターボが理想に近い1足です。でもすでに廃盤になっているので購入することはできません。どのメーカーも基本的には、初心者向けは重たいシューズがほとんど。別に重たいシューズを作っているのではなく、耐久性が高いシューズを作ったら重くなっただけのことです。キロ7分とか、もっと遅いシューズで走る人はランニングが習慣化されてない人が多いので、レース用にシューズを用意することが少ないのでしょう。

ランとレースが兼用になるなら、必然的に耐久性が求められます。少なくとも1年間は履ける必要があります。だからペガサス38のように重たくなるわけです。ところがレースで記録を出したいから、そのレベルのランナーもヴェイパーフライとか買うわけです。でも練習でも履くのでかなりボロボロ。面白いもので、速い人ほどシューズはきれいで、ゆっくりな人ほどシューズは使い古しています。

速い人はレース用と練習用を使い分けしていて、使い分けしてない人でも2〜3ヶ月で買い換えることになるので、シューズはいつもきれいなわけです。ちなみに私は無駄にたくさんシューズを持っていて、なおかつ少し汚れると洗うのでいつもきれいな状態にあります。シューズがきれいなのにあまり速くない例外みたいなものです。まあそういう例外もありますが、キロ7分とかでレースシューズがきれいというのは少数派。

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別にそれが悪いとは言いません。むしろ、そのレベルのランナー向けのレースシューズが少ないことが問題であり、今のように猫も杓子も厚底になるのは必然。ではどうすればいいのかというと、軽くてクッション性があってキロ6〜7分でも反発するシューズを探すが、反発しなくても走れるシューズや走り方を導入するか。手っ取り早く解を示すならホカ オネオネがひとつの正解。ただ、走り方を踵着地に変えなくてはいけませんが。

ホカ オネオネのシューズは足裏を転がすようにして走るため他のランニングシューズほど反発力は必要ありません。厚底なのでクッション性は抜群。そして何よりも軽い。走り方の部分さえ許容できれば、フルマラソン5時間台のランナーにとって、ホカ オネオネは最高のパートナーになるのですが、一般のランナーにはマイナーメーカーなので手を出しにくいのでしょう。

ここは一見するとブルーオーシャンに見えるのですが、知名度という武器が必要で、あえてそのメーカーを選ぶ必然性が前提としてないといけません。そして1番難しいのはそのレベルのランナーに、自分に最適なランニングシューズを選ぶノウハウもなければ、選ぶ必要性すら認識していないということ。だからボロボロのヴェイパーフライでマラソン大会に出るわけです。そういう人たちにどうアプローチするのか。

良いのものを作れば売れるわけではない。ランニングの世界でとても難しいことです。そしてワークマンのランニングシューズのように機能性ゼロでもインパクトだけで売れることもあります。そう、大手メーカー以外がブルーオーシャンで航海するには驚きが必要なわけです。ただ驚きは価格くらいしかないんですよね。というわけで、この状態はしばらく続くのでしょう。私はそれを眺めているだけ。

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