スピード優先?体力優先?ランニングスピードと気温の関係

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いまはまだ走り込みの時期なので、スピードは度外視している。とはいえ、30キロを走るのに1キロに6分もかかるようなスピードしかでないと不安になってくる。実際のところスピードもなにもようやく30キロ以上を走りきる脚力が戻ってきたところだ。走りこみは来週末の24時間マラソンで完了なので土台作りにはぎりぎり間に合った感があるが、やはり何よりもスピードが出ないと本当に大丈夫だろうかと考えてしまうのだ。

とはいえ、夏はスピードが出ない。一般論で言えば1℃の気温上昇で1秒/kmスピードが落ちる。冬のシーズンの気温が15℃だとすると、いまは夜でも10℃近く気温が高いことになる。そうなると10秒/km近くスピードが落ちてくる。理由はいろいろあるけど、そのうちのひとつとして体のオーバーヒートがあるのではないかとわたしは考えている。

ランナーは走ることで熱を発しているが、走ることで空冷している。冬のマラソンでは冷却効果のほうが大きいため体温を上げすぎずに安定して走ることができる。逆に夏のマラソンは冷やすべき空気がすでに体温に近い、もしくは体温以上になっているので体は一方的に熱を貯めこむことになる。単純に体温が37℃とか38℃にまで上昇し、体が危険信号を送ることで走ることをやめてしまう。この説があっているかどうかは不明だが、少なくとも夏の日中は突然脚が止まることが何度もある。

夏のように30℃をはるかに超えるような気温でなければ人間は汗をかくことで体温調整ができる。逆にそれ以上の気温になると体の制御が効かなくなる。だから夏は走れないし、スピードも出ない。そう考えれば夏にスピードが出ないのは仕方ないことなのだろう。

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ランナーの議論として、スピードが先か体力が先かという問題がある。わたしは体力が先だと考えているが実際のところ市民ランナーレベルではどっちが大事というようなことはないように感じる。ただ、いまはスピード練習だとか体力を付ける練習だとか意識することは必要だ。ただ漫然と走っていたのでは成長のスピードが遅くなってしまう。意識して、体を動かすことで脳や筋肉が正しい反応をしてくれる。

スピードと体力どちらが先かという議論に意味はないが、日本に夏がある以上、夏はやはり走りこみの時期、基礎体力をつける時期に当てるほうがよいとわたしは考える。先に書いたようにスピードをつけたくてもスピードが出る環境にない。高地トレーニングでもできるなら話は違うが、市民ランナーはヒートアイランドで高温になった都会を駆け抜けるのだ。スピードのでないスピード練習は自信をなくすし、「これでいいのか?」と疑問を感じての練習になってしまう。

暑いとスピードは出ない。そのことはきちんと頭に入れておくといい。そして、暑く感じる日にどんな練習をすべきかはそれぞれが考えてほしい。スピードが出ないとわかってスピード練習するのもいいし、数時間ゆっくり走るのもいい。市民ランナーのマラソン練習に正解なんてないのだから。

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