ランニングにもシューズ選びにも信頼できる主治医が必要

昨日の記事を公開した後に、ランナー仲間でもありショップでシューズの販売などもしているタニハシ氏よりtwitterからコメントをもらいました。

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タニハシヒデヒコ ‏@TANI_SOUL 
@tshige07 とても興味深い記事です。参考になります。しかし現在の人間はナチュラルに走るという行動原理を果たすには余計な脂肪・筋肉・歪んだ骨格など問題が多い。その為に足にもシューズにも段階を踏んでベアフットに近づいてもらうのを私は薦めてます。まずは己の体を知ることが重要です

たくさんの想いが込められたとても重要なコメントです。

昨日の記事でショップの店員さんは、初心者にはほぼ間違いなく厚底シューズをおすすめしてくると書きましたが、まずはこれを撤回しなくてはいけません。タニハシ氏のようにランナーのことをきちんと考えている店員さんも少なくないのでしょう。シューズをお勧めするのにランナーとしっかり対話をし、ランニングに何を求め、どうなりたいのかというコミュニケーションをしっかりとっている店員さんが確かにいるのです。

そして、もうひとつ。シューズ論争になるとやれVFF(ビブラムファイブフィンガーズ)がいい、いやNIKE FREEがいい、いやいやHOKAのような厚底シューズだろうとそれぞれ意見が出てきて、それぞれのお勧めを他の人に安易に紹介してしまいがちですが、タニハシ氏のコメントにあるように、ベアフットに近づくにしてもまずその人の体がどのような状態にあるのか、そしてどうなりたいのかによって選ぶべきシューズが変わってくるのです。その大前提を言わずにいきなり「これがおすすめ」というのは強引すぎました。

「BARE ACCESS ULTRA(ベア アクセス ウルトラ)」がわたしのおすすめなのは変わらないのですが、もっと細かい話を伝えておくべきでした。

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そしてコメントを何度も読み返しているうちにもっと大きなことに気付かされました。

ランナーがシューズを買う場合、このお店のこの担当者からしか買わないという人はどれぐらいいるでしょう。わたしは走り始めたころ、シューズを買うたびに違うショップに行っていました。走りこむ時は数ヶ月に1回買い替えていますので、ときにはランニングショップではなくアウトレットでろくに説明も聞かずに足だけ合わせて買ったこともあります。

それって、主治医を決めずに病気になるたびに違う病院に行っているようなものではないでしょうか。

治療や定期検診のたびに違う歯医者に通う人はいないと思います。それは過去の治療についてのカルテがあり、効率よく治療を受けられるし、ちょっとした変化にも気づいてもらえる可能性があるからではないでしょうか。病院なら可能なかぎり主治医を決めてそこに通うようにするのに、なぜランニングシューズは主治医を決めなくていいのでしょうか。

シューズ選びにタニハシ氏のようなきちんとした主治医がついていれば、現状を把握してもらい過去どうだったのかなどの情報も含めて適切なシューズを選んでもらえるわけです。すごく大事なことです。この人はと思う担当者を見つけたら、シューズはずっとその人から買う。これが理想のシューズ購入の方法ではないでしょうか。

実はこれはランニングそのものについても同じことがいえます。決まったコーチに繰り返し練習をみてもらうことで、小さな変化や気付きがあり、適切なアドバイスを受けてトレーニングが出来るので無駄がなく効率的に速く走れるようになります。もちろんトレーナーが主治医としての自覚を持っていなければ、厚底のシューズをおすすめする店員さんのようにその場限りのアドバイスになりがちです。

わたしは漠然と「いつかはランニングを教えたい」という気持ちを抱いていましたが、今回の件でそれが明確になりました。主治医としてきちんと一人ひとりのランナーと向き合いながらアドバイスできるトレーナーを目指します。そのために何をすべきかはこれから考え学んでいきます。そして、一人ひとりの読者と向き合う気持ちを忘れずにこのブログを書いていくので、これからもよろしくお願いします。

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