シューズを履いてわかった「裸足でランニングすべき理由」

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次の土日に大学時代からの仲間の誘いで、いまだ会ったことのない人のチームで24時間マラソンに出ることになった。さすがにひとさまのチームで迷惑かけるわけには行かないのでシューズを履く決意をした。

とはいえ、今年になって春先からほとんど裸足もしくはビブラムファイブフィンガーズだったのでいきなりシューズを履くのはこわい。というわけでラン仲間が皇居を走るというのでシューズを持参して参加してきた。

シューズは裸足ランナーにあるまじきJAPANブーストだ。チームの順位をひとつでも落とさないための選択だから許せ。

JAPANブーストはわたしの中で筋力を落とす魔法のシューズ。これを履いて練習してるだけでふくらはぎの筋肉がみるみるうちに落ちていく。できれば勝負レース以外で履きたくない。

とりあえず久しぶりのシューズなので、慎重に入る。最初の10mですでに違和感がある。とにかく力を抜いて、足の動きを体の反応に委ねてみることにした。

最初は体の動きのバランスが悪く、まっすぐ走れない。体幹をしっかり整えて、それでいて力は入れない。それだけ意識していると徐々にペースが上がって、これはいい感じだと思ったところでトラブル発生。

右足のふくらはぎ外側にピキッという小さな痛みが。力を入れてないから絶対にそんなこと起こるわけないのだ。でも、スピードを出そうとするとすぐに痛みが出てくる。

まずはスピードを落として、フォームのチェック。裸足のときと違うのはどこなのか探ってみた。

どうも両足ともに小指が浮いているような気がして、小指を意識してみる。つぎにブーストの反発力にふくらはぎが抵抗しているような感じがするので、力の抜き加減を微妙に調整する。

あっという間に痛みは消え去った。

走りながらこういう微調整ができるのが裸足ランナーのすばらしいところなのだが、シューズを履いただけで、いつもの感覚が簡単に薄れてしまうということに驚いた。

シューズを履くと、きれいに走らなくてもどんどんスピードが上がり、それでいてスピードが出るのが楽しいので、どんどん足の親指の力で推進力を生もうとする。これがケガにつながる走りなのだろう。

シューズというのは本当に素晴らしい。シューズの進化が世界記録を次々に塗り替えたと言ってもいい。きちんとした練習をしなくてもなんとなく走れてしまう。

だけどそれでいいのか?

シューズがあると速く走れるというのはまだいい。シューズがないと走れないというのは動物としてどうなのだろうか。シューズがなくても走れるけど、あくまでも補助としてのシューズがわたしにとってのベストだ。

いまだからわかる。シューズを履くことの危険性を。シューズを履いても正しいフォームで走れなければ、いつしかそれがケガにつながってしまう。シューズが悪いのではない。正しいフォームで走らないのが悪いのだ。

ただ、ほとんどの人にとってフォームが正しいかどうかなんて、シューズを履いたままではわからないのだ。

裸足でランニングの基本を身につけてから、シューズを履いて距離を積んだり、スピードを出したりする。これがベストとは言わないけど、それなりに正しい手順な気がする。

きれいなフォームを裸足で徹底して体に染み込ませる。それができれば、走ってて脚に異変を感じたときに、どうするべきかを自然と対応することができるだろう。

もちろんずっと裸足だってかまわない。でも、それは自己満足の世界にとどめておいたほうがいい。多くのランナーにとって裸足でフルマラソンなんて正気の沙汰ではないのだから。

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