ウルトラマラソンはこまめな水分補給で最後まで楽に走れる

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飛騨高山ウルトラマラソンで試したこと。それは「どうすれば人間は走り続けられるか」という課題に対する答えとして「徹底した水分・塩分補給」を掲げ、それを実験しました。

難しいことは何もしていません。ポカリスエットを1本常に携帯して、喉が渇く前に補給するそれだけです。

目次

水分補給・塩分補給にポカリスエットを選んだわけ

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正直スポーツドリンクならなんでも良かったのですが、感覚として汗として失われた体液の補完としては、例えばアクエリアスよりもポカリスエットのほうが向いているかなという程度です。

一応、成分的にも・・・

ポカリスエット成分(100mlあたり)
エネルギー:25kcal
炭水化物:6.2g
ナトリウム:49mg
カリウム:20mg
カルシウム:2mg
マグネシウム:0.6mg

アクエリアス成分(100mlあたり)
エネルギー:19kcal
炭水化物:4.7g
ナトリウム:40mg
カリウム:8mg
マグネシウム:1.2mg
アルギニン:25mg
イソロイシン:1mg
バリン:1mg
ロイシン:0.5mg

アクエリアスに含まれるアルギニン・イソロイシン・バリン・ロイシンはアミノ酸です。ポカリスエットのほうが純粋に汗を補完するのに対して、アクエリアスはアミノ酸を使って積極的に回復をうながすといった違い。

わたしがポカリスエットを選んだのは、単純にナトリウム成分が多いためです。

そして飛騨高山ウルトラマラソンの公式スポーツドリンクもポカリスエットでした。正直これは嬉しい誤算です。実は飲み干したらコンビニか自販機で買うつもりだったのですが、結果的に買ったのは最初の1本のみでした。

ポカリスエットで水分補給をするときに気をつけたこと

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飛騨高山ウルトラマラソンのエイドのスポーツドリンクはポカリスエットでした。ですのでペットボトルに追加するだけで良かったのですが、エイドのポカリスエットは粉から作っているのか、その濃度がまちまちです。

ほぼ水、みたいなエイドもありましたが、それではまったく意味がありません。というよりも実験的には害悪。

ランナーに限らず、スポーツドリンクは「薄めて飲む」人が多いですが、わたしの理屈からすれば「ウルトラマラソンにおいては愚かな行為」です。

スポーツドリンクを薄めて飲むほうが吸収は早くなります。

熱中症を起こしているような体を冷やすにはそれでいいのですが、わたしがしているのは「失った汗を補完している」わけですから、吸収なんてゆっくりでいいんです。

ウルトラマラソンにおいて、急いで水分吸収しなくてはいけない状態は、どう考えても完全にNGですし。

スポーツドリンクを薄めることによって、体内の水分の浸透圧が薄くなって体内の細胞が壊れてしまう、もしくは汗として出したい水分が、おしっことして溜まってしまいます。

ですのでウルトラマラソンのエイドではスポーツドリンクを薄めて出すようなことはしてほしくないのですが、こればっかりは運営者の方針と、あとは「スポーツドリンクは薄めて出す」という思い込みでしょうか。

長々書きましたが、薄すぎるポカリスエットをペットボトルに追加しないようにしたこと。あとはきちんと体液のバランスを維持しているかの確認に、こまめにトイレに行っておしっこの量の確認をしていました。

薄いと感じたエイドでは梅干しを補給して塩分不足を起こさせないように注意します。

水分補給・塩分補給をこまめに行えば疲労感はまったくない

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結果から言えば、水分補給・塩分補給をこまめに行なって、体内の水分と塩分濃度を走る前の状態を維持し続ければ、疲労感はまったく発生しないということを実感しました。

今回で4回目のウルトラマラソンでしたが、初めて100kmを長く感じませんでした。後半の30km、いつもは永遠に終わらないんじゃないかと思うほど1km1kmが長かったのですが、今回は1kmは1kmのままです。

頭がずっとクリアな状態で、残りタイムとペースの計算を後半になってもきちんとできていましたし、最初の30kmも残りの30kmも同じ感覚で走れます。

もちろん筋肉疲労や足裏の痛みなどはありますが、精神的疲労はゼロです。後半のダレはまったくありません。

前回は大山のトレイル24km、5時間で疲労感がなかったのですが、今回は100km、14時間で疲労感はまったくありません。汗で体液を失うことで、人間は防御反応として「やる気」を奪うのかもしれません。

だとすれば体内の汗を補えばいい。この推論は間違いありません。

汗を失わないスピードで走ること、かぶり水などを利用して汗以外で体を冷やす。そして汗に近い成分のポカリスエットで汗を補います。

今回残りの30kmでスピードアップできたのも、70km地点まで思考や精神面でノーダメージだったことが大きかったように感じています。

ポカリスエットはウルトラマラソンのための完全な補給ドリンク

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さっきからポカリスエット、ポカリスエットうるさいよと思うかもしれませんが、わたしは決して大塚製薬の回し者ではありませんし、走るとき以外にポカリスエットを飲むことはありません。

ただしウルトラマラソンのような水分補給が重要なときは、完全に「ポカリスエット推し」です。

今回は水分補給のためにポカリスエットを利用し、喉が渇く前にこまめに飲んでいたのですが、そのことで思わぬメリットが発生していました。

それはエイドでそれほど食べなくても走りきれるということです。

上の成分表を見てもらうとわかるように、ポカリスエットは高カロリーです。これを嫌がって薄めて飲んでいる人もいますが、ウルトラマラソンを走るランナーにとって高カロリーは理想のドリンクになります。

100mlあたり25kcalですからペットボトル1本で125kcalのカロリー摂取になります。わたしの体重はは54kgですから、ペットボトル1本で約2.3km走るための補給ができる計算です。

10kmで1本の計算で補給していたとして、100kmならば1250kcalの補給です。23km分のカロリーをポカリスエットで補うことができます。

しかもこまめに摂取しているので、常にガソリンを継ぎ足しているような状態。

これまでは水ばかり補給していましたが、その場合に比べて23km分も「食べなくて済む」わけです。

体内の水分も失わず、体液の浸透圧も変わらず、そしてカロリー摂取もできる。ポカリスエットはランナーにとって、完全な補給ドリンクだというのが今回の結論です。

もちろん、アクエリアスや他のドリンクでもいずれ試してみようかと思います。アクエリアスのアミノ酸は本当に効果があるのかなど、気になるポイントがいくつもありますから。

ウルトラマラソンを10時間以上かけて走る人はドリンク携帯は必須です

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ウルトラマラソンでもトップランナーは1km4分台か、それよりも早いペースで走るため、もっと違う考え方があるのかもしれませんが、10時間以上かかるような一般のウルトラランナーは全員スポーツドリンクを携帯したほうがいいです。

夏のウルトラマラソンではボトルの携帯を義務付けしてもいいんじゃないかと思うほど重要です。

そして喉が渇く前に定期的に補給することで、ウルトラマラソン中の熱中症や脱水症のほとんどは救えます。体への負担も小さいから、回復も早くなります。

走る人は少しでも軽くして走りたいから、ボトルを持って走りたくないかもしれませんが、それで体液を失って後半のやる気をそがれるのと、500g増やして最後まで元気に走り切るほうがいいのかという選択です。

水分はエイドで補給するからいいと思うかもしれませんが、5kmで500mlの汗を失ったとして、エイドで毎回500ml飲みますか?いや飲めますか?しかもスポーツドリンクだけを。

失った汗の分をしっかり補えば、100kmの距離なんて5kmを20本、1kmを100本という感覚で、いつまでも走り続けられることになります。

そういう意味ではフルマラソンを4時間以上かけて走る人たちも同じです。水分補給はエイドで行うのではなく、自分の携帯しているボトルから行うようにしてください。

携帯するドリンクはスポーツドリンクで、決して薄めないこと。10分に1回ぐらい1口ずつ飲むこと。そして現時点でわたしがおすすめするのはポカリスエットだということを覚えておいてください。

これだけ書けば大塚製薬からなんかもらえたりしないだろうか・・・なんてこと、ちょっとしか思ってませんから、安心してください。もっといいドリンクがあればまた報告します。

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