高温下で走ってはいけない脱水症リスク以外の理由と危険性

高温下で走ってはいけない脱水症リスク以外の理由と危険性

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日曜日の気温がぐんぐん上がって、全国各地で熱中症で倒れる人が続出したようです。7月3日だけで738人が病院に運ばれ、1人が死亡、2人が意識不明の重体でした。

高松市で開催されていたトライアスロンの高いでは3人が病院に搬送されています。

大前提として35℃以上の基本の中で運動するのは、自傷行為だということを頭に入れておいてください。各地でマラソン大会があって、倒れた人なんて一握りじゃないかと思うかもしれませんが、自分が倒れない根拠はありますか?

脱水症は正しい対策でほぼ防ぐことができますが、それと高い気温の中で走っていいということは決してイコールではありません。

すでにマラソン大会にエントリーしている人は「暑いから出ない」なんてことは言わないでしょうけど、「暑いから出ない」という判断をする人が1人でも増えればいいなとは思います。

ランニングは苦しみを乗り越えた先にある達成感が気持ちいいので、暑さの中で走り切ったあとのやりきったかんが癖になりますが、命を削りながら得た快感だということは忘れないようにしてください。

こまめな水分補給は5分に1回

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以前も書いたのでおさらいになりますが、こまめな水分補給とは5分に1回の水分補給くらいのペースになります。1回に一口が基本ですが、一口で足りない場合は、5分に1回を4分に1回、3分に1回と感覚を狭めてください。

そして口にするのはポカリスエットのようなアイソトニック飲料です。走り始める前から飲んでください。アイソトニック飲料は飲んで吸収するまでに30分かかります。走り始める30分前から一口ずつ飲めれば理想です。

よくスポーツドリンクを薄めて飲む人がいますが、そうすると吸収が早くなるのですが、体内のナトリウム濃度が下がってしまい、細胞が破裂してしまい疲労を感じるようになります。

脱水症状で倒れてしまった場合は、吸収の遅いアイソトニック飲料を飲んだのでは遅く、いくら吸収が早いとはいえ水を飲んだのでは細胞の破裂を促してしまいます。

素早く十分なナトリウムを行いたいとき。そのために使いたいのがOS-1のような経口補水液です。OS-1は決して安くないですが、脱水症状になったときに素早く吸収できてしかも細胞も壊さない万能ドリンクです。

経口補水液での補給はかなりノウハウが必要になります。どのタイミングでどれくらい飲めばいいかわかりづらいので、一般的なランナーはアイソトニック飲料をこまめに吸収するほうが簡単だと、わたしは思います。

吸収の速さが求められるか、体内を安定した状態に保つのか。それによって飲むべき飲み物が変わります。

掛け水などを使ってとにかく体を冷やす

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この時期のマラソン大会のエイドには、掛け水が用意されていることが多いかと思います。頭からしっかりかぶってください。人によってはシューズ内は濡らさないほうがいいでしょうから、そこだけは気をつけましょう。

汗は体を冷やすために出ています。だったら外から掛け水をしてあげれば汗の量を減らすことができます。体内の水分が減るスピードを下げてくれるわけです。

1人で練習するときは公園などで水をかぶるか、水道水を詰めたペットボトルを一本、給水とは別のかぶるように持っておきましょう。気温によっては凍らせておいたほうがいいかもしれません。

人間は自分の体重の2%の水分が抜けると、体内のバランスが崩れ思考力も低下しはじめます。50kgの人で1kgまでが減っていい汗の量です。

よく走って「3kg痩せた!」と喜んでいる人がいますが、10km程度走って燃焼される脂肪の量なんて50g程度です。3kgは水分が抜けただけで、しかも体内から水分が抜けすぎた状態です。

ランニングで気持ちが高ぶっているからそのときは大丈夫ですが、あとでぐっと疲労がくるパターンです。

走りながら体重を落とさないようにするのが、脱水症にならないための唯一の走り方です。ただし速く走ることはできません。

トップランナーたちはきっと「そんなに熱中症が恐ろしいなら走らなければいい」と言うでしょう。「体を酷使して限界に挑戦するのがスポーツだ」とも言うかもしれません。

それはひとつの事実ですし、そういう人たちに「こまめな水分補給」なんて言うつもりもありません。そういう人たちはレース中に倒れてもそれこそがやりきった証だと感じているかもしれません。

そういう人にかける言葉はありません。

脱水症は防ぐことができますが、高温下は別問題

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水分・塩分補給が上手く行けば脱水症はほぼ100%防ぐことができます。じゃあなんで35℃以上で走るなというかというと、35℃以上ではかなりの頻度で補給しないと発汗量が多すぎて間に合わなくなるためです。

しかもいくら汗をかいても体温と外気がほぼ同じなわけですから体を冷却することができません。

人間の体はたんぱく質でできていますが、たんぱく質は42℃を超えると変性し始め、45℃がほぼ限界です。気温30℃のときのアスファルトの路面温度は55℃と言われています。

気温が35℃、路面温度が55℃以上、体内ではエネルギーを燃やしながら走っています。

体はゆっくりと溶けていきます。

これは脱水とは別の問題です。人間の体は高温下では耐えられないように作られているのです。アフリカでは50℃を超える気温の中人が生きているじゃないかと思うかもしれませんが、50℃の気温の中を走っているのでしょうか?

体内が36℃で外気が50℃なら、決して楽ではありませんが無理というわけでもありません。55℃や60℃のアスファルトの上をシューズなら歩けますよね。でも裸足になったら一瞬でやけどします。

高温下での運動は慣れれば可能にはなります。ただ鍛えてもたんぱく質の変性温度が変わるわけではありません。より崖っぷち側を進めるようになっただけのこと。

高温下で走るということは物理的にも命を削りながら走るのと同じことです。

それを承知で走っている人にやめたほうがいいなんて言いませんが、暑いから走らないという人を「弱い」とは思いませんし、むしろ「賢い」人たちです。

リスクを取って向かっていくから開かれる世界は間違いなくあります。だから挑戦する人は自由に挑戦すればいいと、わたしは思います。

ただ、一切おすすめはしません。

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