ランニングは待つ回復の時代から攻めの回復の時代へ

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先日、東京ビッグサイトで開催された展示会、スポルテックに行ってきました。

そこで感じたのは、スポーツ界全体の流れとして「いかにして回復させるか」ということが注目されているということでした。

酵素や水素水、そして抗酸化物質などの出展が多く、スポーツ界のトレンドは「回復」にあるように感じました。

それらがどれだけの効果があるのか、眉唾ものの商品もあって、玉石混淆な雰囲気だったのも面白かったのですが、この「回復」に関して一般のランナーは意識がまだまだ低いかなということも同時に感じました。

目次

筋力トレーニングの世界では回復は常識

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筋トレを行っている人たちは、超回復理論が浸透している分「休むも練習」という考え方が定着しています。いくら頑張っても、きちんと回復させないと筋肉は成長しません。

指導者が徹底していますので、鍛えたあとは回復させるまでセットで練習だということを理解しています。

ところがランニングは「毎日走るもの」というイメージが強いため、どうしても休むことがおろそかになりがちです。

もちろん日によって強度を変えることで回復をはかることも可能ですが、回復のためといって10kmもそこそこのペースで走れば、回復どころか疲労が溜まる方向にしか向かいません。

わたしもずっとそういう練習方法を取り入れていましたが、最近になって「しっかり休む」を練習に取り組んだ結果、筋肉に大きな変化を感じています。

筋肉は痛め続けられていると成長しません。ただ壊れるのを待つだけになります。

しっかり休んだ筋肉だけが最高のパフォーマンスを出し、そしていい練習を続けることが出来ます。

そしてその最高のパフォーマンスを得るために、走っていない時間に何をするかということが重要になります。走っていない時間にいかにして回復を促すか。

多くのランナーが取り組んでいない、それでいてとても重要なポイントになります。

休むも練習は何もしないということではない

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休むも練習と言いましたが、そこに少しの誤解があるかもしれません。休むも練習の日はストレッチをしたり、体をほぐすような運動が必要になります。ランニングをしないというだけで、やるべきことはいっぱいあります。

食べ物もできるだけ回復力の高まるものを摂取します。良質なタンパク質と、抗酸化物質となる季節の野菜。

休みだというと好きなことをして好きなモノを食べるというのが日本人の傾向ですが、あくまでも練習としての休みであって、「オフ」ではありません。

体をいかにして整えるかを考えたときに、ランナーも食事だけで栄養を補えないと感じるなら、プロテインのようなものを積極的に利用していくことも必要です。

わたしの理想はあくまでも食事から摂る栄養ですが、すべての人が体のための食事を3食摂れるわけではありませんので、それを補助することはあってもいいかなとは考えています。

ただし、雑誌等で紹介されたから、テレビで紹介されたからという理由だけでサプリメントなどを摂取するのはNGです。

その商品が本当に筋力アップにつながっているのか、回復力アップにつながっているのかを自分の体で実証する必要があります。

そして回復に効果があると言われているサプリメントや食材について、きちんと学ぶ必要があります。なぜ効果があるのか、人に語ることができるくらいの知識は必要です。

メディアに出てくる商品の多くは効果は期待できない

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例えば酵素ドリンクですが、女性のダイエットなどに利用されているため、女性の間では「酵素ドリンクはダイエット効果が高いらしい」という評判があり、雑誌等でも有名人を使って宣伝しています。

「これは体にいいですよ」と一生懸命に宣伝しているケースのほとんどは、それほど大きな効果は得られません。

でもみんな飛びつきます。わかりやすいから、とっつきやすいから。ちょっと学べば本当に摂るべきものは別にあるのだとすぐにわかりそうなのに、流行りモノに手を出してしまいます。

そもそも回復に効くと言われているサプリメントなども、例えば回復力が数%アップしただけというのが現実で、倍のスピードで回復できる物質は世の中にはありません。

今回の展示会で回復力を測るのに数十mの距離のランニングの比較をしていましたが、「0.02秒速くなりました」みたいな誤差としか思えない結果を堂々と発表していました。

その商品や発表内容が悪いと言いたいのではなく、その程度の効果しか実際には出ないのが回復系の物質の摂取になります。

ところがメディアに頻繁に取り上げられるサプリメントなどは、常識では考えられない効果をアピールしています。

この世界では劇的な改善というのは基本的に「嘘」ですが、メディアに出ているというだけで信用してしまう。その安易さが良くないなと、わたしは思います。

待つ回復の時代から攻めの回復の時代へ

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劇的な改善は起こりませんが、数%の改善を積み重ねていくと将来的に大きな差になります。

これは筋肉を鍛える超回復理論と同じことです。筋肉が超回復すると言うと、超回復期間は以前よりも明確に筋力がアップするものの、いきなり倍の重さのものを持てるようになるわけではありません。

ほんの数%、もしくはそれ以下のアップを積み重ねる。回復も数%の改善を積み重ねて体をより良い状態に保ち続けることが重要になります。

練習で酷使した体が回復するのをただ待っているだけではなく、積極的に回復させる。そのためのサプリメントであったり、体のほぐしを取り入れるかどうか。

少なくともトップランナーたちはこれらを当たり前に取り入れています。

何を採用するかはランナーによりますし、スポンサーとのからみもありますので、それぞれ違うのですが、攻めの回復をしていないトップランナーなんておそらくいません。

アマチュアだから回復は待っていればいい?回復なんて気にしなくてもいい?

アマチュアだからこそ、ランニングに費やせる練習時間が限られるからこそ、いかにして回復させるかという部分を意識したほうがいいとわたしは感じています。

回復のための商品や情報はいくらでもインターネットから得られることができます。回復のための理屈をきちんと理解して取り組んでいくこと。

そうすることで質の高い練習が可能になり、ほんの少しだけ競技能力も向上します。そしてそのほんの少しを積み重ねられることができたら、1年後には大きな差になって目に見える結果となるはずです。

攻めの回復に取り組めるランナーは確実に強くなれます。取り組むかどうかを決めるのは自分自身。

ランニングの結果を期待するなら、待つだけの回復ではなく、積極的に回復を促す。そのために何をするか、自分なりの回復方法をぜひ見つけてください。

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