指を独立させて動かす二指走法で走りはもっと進化する

指を独立させて動かす二指走法で走りはもっと進化する

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走るとき、足の指って何本ですか?

何を言うのだと思うかもしれませんが、足の指をきちんとイメージして走る人ってあまりいません。あっても親指のイメージや、親指と小指と踵の3点のイメージくらいではないでしょうか。

指を5本イメージしている人も、指先の5本がひとつの塊になっていませんか?

それで走れるのですから、何の問題もありませんが、より上手に体を使おうと思うと、足の指の感覚は「どうでもいい」で済ますわけにはいきません。

走るときの足の指についてどう考えるべきか、どう感じるべきかについて紹介します。

ちなみに最初に言っておきますが、これは速く走れる方法ではなく、より効率良く走るための提案です。効率よく体を使うことと速く走ることは必ずしも一致しないということを頭に入れておいてください。

走るときの足の指は2本

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そもそも、なぜ足の指の感覚について説明しようとしているのかについて、紹介したいと思います。

マイロード靴総合設計の重心を考慮したシューズを履くようになって、わたしは親指と踵を結んだラインを軸として、残りの4本の指は体を支えるために使うという走りを取り組んでいました。

この走りは非常に効率的で、無駄がないという特徴がありますが、これまで使っていない筋肉で走るため長く走れないという問題があり、その克服のために筋力を高めるためにトレイル練習をしていました。

調子に乗って走っていたら、やはり途中で筋力を消耗しきって走れなくなりました。もちろんここまでは想定内です。鍛えたい筋肉を鍛えているのですから、疲労して当然です。

ただ、ゆっくり歩いていると日が暮れそうだったので、走れないなりになんとか体を動かそうとしていたところ、頭にこれまでにないイメージが浮かびました。

足の指が足首の方から大きく2本に別れるイメージです。

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恐竜の足の指は3本(正確には4本)ですが、あの恐竜の足の指を2本にしたようなイメージがになります。足の指が足の中心から左右に分断される感覚といえば伝わるでしょうか。

この2本の指をイメージして走ると、走れなかったはずが、いきなり走れるようになりました。

それは外側の指を使うことで、足の外側の筋肉も使えたから当然といえば当然なのですが、以前のように足の指全体を使う走り方とは明らかに走りの質が違います。

とりあえずこの二つの指で走るイメージ、二指走法とでも名付けましょうか。

人間の足の形には理由がある

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人間の足は5本指です。そして親指が他の指に比べて太く長くなっています。猿も親指が発達していますが、猿の足の親指は人間の指と違い、手の指のように何かをつかむことができるような構造になっています。

なぜ人間の親指はこのような形状になったのでしょう。

また人間の足の指の筋肉は大きく分けて、親指側と残り4本側に分かれ、親指以外の指も、「小指と薬指」「中指と人差し指」に筋肉が分かれ、その先でそれぞれの指につながっています。

さらに小指には小指専用の筋肉もあり、もっと深層部では5本の指が筋膜でつながっていたり、親指と他の指がつながっていたりと、かなり複雑な構造をしています。

そしてこのような複雑な構造になっているのは人間ならではの理由があるはずです。

その理由は言うまでもなく2足歩行にあるとわたしは考えていますが、専門家がどう考えているかは知りません。ただ太く長く伸びた足の指は、2足歩行になくてはならないものなのは理解出来るかと思います。

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猿も2足歩行をしますが、人間は「真っ直ぐ歩く」ことができます。その代わり人間は横への動きが苦手で、猿は横移動を自由にすることができます。

自然界で2足歩行で横への動きが苦手なのは、非常に危険で、追いかけられたときにまっすぐに逃げるしかなく、自分よりも速い動物には簡単に捕まってしまいます。

それでも人間の足はまっすぐに進む仕様に進化しています。これはわたしの仮説ですが、人間は追われる動物ではなく、追いかける動物だったのではないかと想像できます。

まっすぐに追いかけるために親指が太く長く伸びたとするならば、足の指の筋肉の分かれ方、筋肉の繋がりにも意味があるはずです。

足の指は独立して動かすのことができる

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器用な人や鍛えられた人は足の親指だけを動かすことができるそうですが、一般的に人間の足の指は他の足の指と連動して動いてしまいます。

そのため、足の指を一つの塊としてイメージしてしまいがちですが、骨格という面から考えれば、5本の指は独立しています。それぞれの指は独立して動かすことができるはずです。

そして独立して動かすべきではないかとわたしは考えています。その過程として上で紹介したように、二指走法で足の指を大きな2本の指をイメージするのです。

足の指を2本だとイメージして、親指側の指と踵で着地するのはこれまでと変わらずですが、そこから前に進むときに小指側の指をワンテンポ遅らせて軽く地面を押すとスピード感が一気にアップします。

トレイルの上り坂などでは、ぞれぞれの指に体重移動させることで、不整地でもバランスを取りながらスムーズに上がっていくこともできます。

足の指をひとかたまりとすると、坂道は力ずくで上がっていくことになりますが、足の指が2本で独立して動かすことができれば、上り坂を上がるときに筋力はこれまでの半分近くまで減らすことができます。

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ただし、この感覚はかなりシビアです。ランニングシューズを履いてしまうと、ほとんど理解できないかと思います。

ランニングシューズは足を一つのかたまりとすることを前提にして、力を逃さないようにするためのツールでもあるので、どうしても足の自由度が下がってしまいます。

もし2本の指を独立させて動かすイメージを掴みたければ、一番手っ取り早いのが裸足になることです。もしかしたらビブラムファイブフィンガーズでも可能かもしれませんが、5本指の感覚が強く逆に自由度が低いかもしれません。

家で裸足でいるときでもかまいません。足を2本の大きな指だと思って歩いてみてください。大きく分けた指の左右を別々に動かすイメージです。

うまくイメージできたらその感覚で走ってみてください。走りが軽くなるのを感じられると思います。

ポイントは自分の足の形を忘れることです。そして大きな2本の指がついているのだと思いこむことです。どこの指が右側で、どこの指が左側でとかは考えないでください。2本の大きな指をイメージすることが重要です。

この感覚は最終的に3本の指になるのではないかと考えていますが、それはまたいずれ話をしますので、頭の片隅にでもおいておいてください。

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