水戸黄門漫遊マラソンの取材をしながら考えたマラソンの未来

水戸黄門漫遊マラソンの取材をしながら考えたマラソンの未来

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水戸黄門漫遊マラソンの取材だけ行ってきました。水戸でフルマラソンが開催されると発表があったときから、ずっと追いかけていた大会だったのですが、3週連続のフルマラソンになり財政難に陥りそうだったのでエントリーはせず。

ところがそんな水戸黄門漫遊マラソンはとてつもない将来性を感じさせる大会でした。細かいところはRUNNING STREET 365の記事にしているので時間があれば目を通してもらえればと思います。

日本一早いマラソンレポート「第1回水戸黄門漫遊マラソン」
http://runningstreet365.com/racereport/4106

やっぱりマラソン大会を成功させるのは、主催者の情熱だなということを改めて感じました。自治体が主催なら、そのトップが踊らなければ誰も踊りません。

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東京マラソンだって、舛添さんがお飾りのトップだった今年までは倍率が徐々に下り坂。石原さんの情熱で始まった大会でしたが、その情熱がゆっくりと消えていったところでのコース変更。東京マラソンにはきっと石原さんの魂を受け継いだ運営者がいるのでしょう。

新しい都知事がちゃんと東京マラソンに情熱を向けることが出来るのか、次の東京マラソンはもしかしたら大きな帰途に立たされることになるかもしれません。

それはともかく水戸黄門漫遊マラソン。中国地方や四国地方には魅力的なマラソン大会がいくつもあります。評価もとても高い大会が多く、そのほとんどがトップがマラソン大会に対して情熱を持っています。

愛媛マラソンも下関海響マラソンも市長が走ります。愛媛マラソンは県知事も走ります(正確には県知事が走るため、市長は巻き込まれて走らされた)。神奈川の大会ですが伊勢原で開催される大山登山マラソンは伊勢原市長がノリノリで開会式を盛り上げています。

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結局のところ旗振り役がどれだけ情熱を持って主催できるかが、マラソン大会の評価の分かれるではないかと思います。

そういう意味ではさいたまマラソンや横浜マラソンは市政が忙しすぎて、マラソンどころではないのかもしれません。正直なところ、だったらやらなければいいのにとは思います。

よそもやってるからうちもやりたい。そんなノリではマラソン大会は成功できません。日光マラソンは不評なままあっという間に消えてしまいました。

日光マラソンに情熱があったのかなかったのかは、実際に会場にいていないのでなんとも言えませんが、少なくとも日光まで行ってハイウェイを走り続けたいランナーはほとんどいないわけです。おそらく大会としては、構想では日光の街を走ってもらいたかったんだと思います。それがいろいろな理由で許可が降りなかったと推測しています。

だとすると、やっぱり行政のトップがそこまでやる気ではなかったような感じがします。

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あまり推測で物を言い過ぎるのはよくありませんのでこれ以上は書きませんが、自治体がお祭り気分で盛り上げられなければ、マラソン大会は成功しにくくなっています。

昔からある大会でも、青梅のように自治体も地元も一丸となって盛り上がろうとしている大会は、相変わらずの人気大会になりますが、昔からのままで淡々と続いている大会は、参加者集めに苦労しています。

それでいて「なんでうちには人が集まらないんだろう」と首をひねっているかもしれません。運営をする人たちはそれぞれで自分たちなりの一生懸命を行っているから、自分たちの大会と他の大会との違いが見えませんよね。

どんな大会でも評価の高い大会になれる可能性はあります。それでも実際は評価の高い大会とそうでない大会に分かれてしまいます。その原因のひとつが情熱を持って運営できているか、熱狂できているかということだと、わたしは考えています。

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熱狂という意味では地方の性格がよく表れるのが沿道の声援です。水戸黄門漫遊マラソンの声援も素晴らしかったのですが、熱狂的な声援という意味ではわたしがこれまでで一番良かったと感じるのは金沢マラソンです。腹の底から声を出して応援してくれる人たち。同じくひがしねさくらんぼマラソンの後半の声援も熱狂でした。

こういう声援はどこかの真似をするものではなく、その土地の文化が現れるものです。水戸の人たちはまだ半分様子見なところもありました。声を出したいけど、どんな声援を送っていいかわからない。ある種の照れのようなものも感じました。

こういうところも回数をこなすと変わってくるかなと思います。これだけの大会を開催することができる人たちですから、情熱があり粘り強さ(別に納豆とかけたわけではない)も持っています。礼儀正しさも代々受け継いでいる土地柄。

成功する要素はすべて揃っていますから、あとはどんな成長曲線を描いていくのかが、楽しみで仕方ありません。

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これだけマラソン大会が飽和状態にも関わらず、2017年にはまた新しいマラソン大会が生まれようとしています。松本マラソン、東北・みやぎ復興マラソン、いわて奥州きらめきマラソンなどなど期待の大会があります。

マラソン大会群雄割拠の時代。

そんな無数にあるマラソン大会の中で、きらりと輝ける大会になるのは、自治体のトップが舞い上がるくらい楽しんでいる大会なのは間違いありません。

それぞれのマラソン大会が競い合って、よりよい大会になるための工夫をし変化し続けること。ランナーにとってはありがたいことです。多くの情熱のある大会に触れて走ることを楽しむ。その積み重ねがマラソンをブームではなく文化にしていきます。

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その未来には日本のマラソン界の復活・・・は言いすぎでしょうか。でも競技人口が増えることで裾野が広がり、才能に恵まれた選手が見つかりやすくなるのは間違いありません。

そこまでいかなくても、例えば水戸黄門漫遊マラソンができたことで水戸市民の中に「ちょっと走ってみようかな」という人が増えるかもしれません。走ることに興味がなかった地元の人が走ってみたい。そう思える大会がどんどん増えていってほしい。

水戸黄門漫遊マラソンを取材しながらそんなことを考えていました。


マラソンで絶対にしてはいけない35のこと 誰も言わなかった
著者:中野 ジェームズ 修一
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