ランニングの常識を疑え!ハダシストはこうして走る

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昨年の夏前に息を吸えていない事件が発生し、そのケガの功名で気づいた「体の背面を使って走る走法」だいぶひとつの形になってきたので、ここで一旦まとめておきます。

先に言っておきますが、真似をしてもきっとうまく走れません。なぜかというと、わたしの走り方はピラティスによって整えている体幹と、着地で重心がブレないシューズ、そして走り方の三位が一体となって初めて成立します。

着地がブレないシューズに関しては、裸足になってもらえば回避することが可能ですが、体の軸ができていない人が真似ても自分の走りが壊れるだけですので、あくまでも参考程度にしておいてください。

そしてこの走法でどこまで速く走れるようになるかはまだ分かっていません。とりあえず現段階で言えるのは、長い距離を効率よく走れているということだけです。

目次

ランニングの常識を取り除く

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まず行うことはこれまでのランニングで常識としてきたことを取っ払うことです。その大きなポイントは下記の2点です。

・前傾姿勢にはならない
・腕は振らない

 マラソンのコーチなどがよく教えているのが、まっすぐに立って体を徐々に前傾させて転びそうになったときの流れを利用して一歩を踏み出すということです。要するに重力を利用して走れば効率的に走れるというわけです。

理屈は正しいのですが、わたしが前傾姿勢を捨てたのは、前傾をすると足首の自由度がなくなってしまうためです。裸足系の人はそれを回避するためにフォアフットにしていますが、フォアフットは非常にテクニカルで、なおかつふくらはぎにかかる負担が大きくなりま明日。

前傾で踵着地がもっとも速く走れますが、至る所に無理が出ているため故障しやすくなります。ランニングで体が壊れるのは、可動域以上に動かそうとする、もしくは動いてしまうためです。

可動域というのは自由にしているときに動く領域でなく、走りの中であらゆる関節の可動域が刻々と変化しています。着地とした瞬間の膝の可動域と足が地面から離れたときの膝の可動域は違います。

この可動域はどこかが一部がロックしてしまうと、他の場所に一気に可動域が狭くなります。前傾にして足首をロックさせてしまうと体のあちこちで無理が出てしまいます。この状態で長く走り続けるのは無理があります。

そして腕は振らないというのは、これまでも何度も言ってきました。両手を背中側で組んで、だらんと下に垂らして走ってもらえば、大事なのは腕振りではなく肩甲骨の動きだということがわかるはずです。

腕振りも実はかなり高い技術が求められます。そして市民ランナーのほとんどが、腕振りによって走りにロスが出ています。体力のロスとスピードのロス。適当に振っている腕振りに百害あって一利なしです。

効率良く走るためのハダシストの走り

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それではわたしがどうやって走っているのか。

1.おへそを背中側、斜め上に軽く引っ張り上げる
2.体は斜め後ろ、目線はやや上側、腰は少し落とします
3.体を斜め後ろにするときに体全体を弓のようにしならせる
4.一歩目の着地は内くるぶしの下側で重心を意識する
5.同時に脚の親指と人差し指から踵のラインを意識して着地
6.そのときも弓のように足のラインから肩甲骨までしならせる
7.その反発力で反対の足を前に出す

これの繰り返しです。ポイントはできるだけ二軸の線上を走る。肩甲骨は無理に動かそうとしない。スピードを上げたいときは体をさらに後継させて、足の回転だけを速くする。これだけです。

言葉で説明してもわからないので動画で紹介すべきですが、いまは寒すぎて練習中に動画を撮る気がしないので、いずれ動画付きで説明します。

この走りをするときに体幹が整っていないと、体がブレて強い反発力を得ることができません。足の重心で着地できるシューズでないと着地のときに親指と人差し指から踵のラインをうまくイメージできません。 

初めてこの走りをしたときは1kmも走れませんでしたが、試行錯誤と練習の結果、80km程度は継続できるようになっていますので、ようやくその基本の型が体に染み付いてきた感じです。

大切なことは自分の走りを追求していくということ

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多くのランナーがある程度のところで伸び悩みを感じます。そんなとき、もっと簡単に速くなれる方法がないのだろうかと、あれこれフォームをいじったりします。でもそんなものはありません。

自分がこれと信じた走り方を理論的に説明できさえすれば、あとはそれを追求していくだけで速くなれますし、長く走ることができます。

進化しないのは、その一歩に意味を持たせていないからです。なぜその位置で着地をさせるのか、なぜそのときの腕はそこにあるのか、なぜその角度の視線を維持しているのか。

体のあらゆる部分の状態を自分でその意味を語れるようになれば、かくありたしという理想の形に向けて研ぎ澄ましていくだけです。説明できない動きがあるならそこは改善の余地があり、なおかつ伸びしろでもあります。

もちろんその説明は、「足を動かすために腕を振る」なんていうような説明ではありません。

「このタイミングで腕をここに持っていけば、肩甲骨がどういう状態になって、それは脊柱起立筋にどのような影響を与えて、足の動きに連動しているか」言葉にできなくてもいいので、少なくとも感覚で掴んでおくことが大事です。

ですので、本当に大切なことは自分の走りを追求していくことです。

フォアフットがいいと聞いたからフォアフットにするのではなく、後傾で走るのがいいと聞いたから後傾で走るというのではなく、自分のこれまで積み重ねてきた走り方の改善のヒントとして、走りの情報を活用するのが理想です。

そうやって他の誰でもない自分だけのオリジナルの走りができること。わたしにとってはそこがひとつの目標地点です。そこまでたどり着いたらどうするかは、たどり着いてから考えます。

わたしの走りが何かの役に立つかもしれないと思った人は、鶴巻温泉まで来てもらえればいつでも教えます。お代はもちろん生ビールで。トレーニングして温泉に入ったあとは安くて美味しいお店に案内しますから。


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著者:長友 佑都
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