なぜハダシストは裸足で走るのか?裸足ランの先にあるもの

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いよいよ次の日曜日は飯能ベアフットマラソン。1年に1度の裸足の祭典です。今年からはシューズの部がなくなったので、完全に裸足ランナーのための大会です。

裸足ランニングをする人は徐々にですが、年々増えているように感じます。ただ、裸足で走る人の中にもいろいろな人がいて、裸足原理主義的な人もいれば、軽いノリで裸足になっている人もいます。

わたしは、ただの裸足好き。裸足だけが理想だとは思わないですし、走りを楽しむためのひとつの方法くらいにしか考えていません。

裸足歴もここまでくると、シューズを履いてケガをするということもありません。

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わたしが裸足で走り始めたのは2010年ですから、今年で7年経過します。2010年にケガで一歩も走れなくなったことから、取り組み始めた裸足ランニング。始めたばかりのころはすぐに足に血豆ができていました。

それでも練習では10㎞くらい走っていたような気がします。

その頃はストイックに練習していたのもあって、10㎞なんてアップぐらいの距離という感覚だったかもしれません。裸足の初レースは5㎞のロードレース。20:05で完走しています。ものすごい坂道のコースでよくこんなタイムで走っているなと、ちょっと感心します。

裸足で走り始めたばかりの頃は、裸足でいかにして速く走るかばかり追求していました。こう見えて裸足でのサブ4も達成しています。24時間も110.25㎞走っています。

でも速さも距離ももはやどうでもいいという場所にいまは立っています。

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もともと人と競うことが好きではなく、闘争心もほとんどないタイプですので、頑張って努力して上達したいという思いがあまり強くありません。アスリート向きの性格ではありません。

ただ、好奇心や探究心だけは人一倍あるので、わたしの裸足の方向性はそちらに向かっていきました。いかに効率よく体を使うかということを追い求めるハダシスト。こちらに関してはそこそこ適正があったようです。

わたしは自分のことを凡人だと思っていますが、あえてひとつだけ他の人より優れているものがあるとすれば、観察力かもしれません。たくさんのランナーを観察して、人間の可能性について考えて試してみる。これの繰り返しです。

これまで裸足ランについて誰かに習ったことは一度もありません。観察して試行錯誤の繰り返し。それがいまのわたしの走りに繋がっています。

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もっとも他の人よりも圧倒的に速いわけでもなく、わたしから学ぶことなんてほとんどないかと思います。裸足での走り方をきちんと学びたいなら、裸足ランニングクラブで習うほうがいいですし、世の中には優れた裸足ランナーがたくさんいます。

観察力が優れていると思っているわたしが言うのですから間違いありません。

でも、裸足に関しては試行錯誤が面白いんじゃないかなとも思っています。基本は誰かに習うということも大事ですが、習ったことにとらわれてしまうと、新しい発想ができなくなります。

わたしはおそらく裸足ランナーの中で、数少ない後傾フォームで走りますが、こういうのは裸足ランナーからきちんと習うと絶対にたどり着かない走り方です。後傾フォームがいいかどうかは別にして。

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わたしは後傾で走っているのではなく、もっとも効率いい走り方を試行錯誤していたら、知らないうちに後傾になっていただけです。おそらくきちんと裸足ランを習ったら、真っ先に修正させられます。

でもそんな変なフォームでも裸足でフルマラソンを11回完走しています。もしこのフォームが本当におかしいなら、フルマラソンの距離を走りきることができないはずです。

結局フォームなんてどうでもいいんです。決まったフォームがあって、そこに合わせるのではなく、理想の走りを追求したら、フォームのほうがあとから付いてきます。

そして裸足で走るときに大事なことは、走りを楽しむことです。

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勝ち負けにこだわるのも素晴らしいなとは思いますが、少なくともそこはわたしの立ち位置ではありません。裸足で走ることで多くの人とコミュニケーションを取りながら走ること。たくさんの人を笑顔にするために走ること。

裸足ランナーでも方向性はみんな違います。

優勝するランナーへのリスペクトも、完走目指してギリギリのタイムで走っているランナーへのリスペクトも変わりません。みんなそれぞれに素晴らしい。レースですので順位はつきます。順位があるから向上心が高まります。

でも向上心とか成長とか、わたしにとっては本当にどうでもいいことです。

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何かを手にするということは、何かを諦めることです。速くなることばかり考えていた頃のわたしは、たくさんのことを諦めてきました。そういうところから開放してくれたのが裸足ランです。

走ることが苦痛になっているランナーに、走ることの楽しさを取り戻してもらいたい。わたしはそんなメッセージも込めて裸足で走っています。

そして次の日曜日に行われる笑顔あふれる裸足ランの祭典が飯能ベアフットマラソン。

日本中からどんなランナーが集まってくるのか、楽しみで仕方ありません。それぞれの思いを持って立つスタートライン。日本で一番笑顔が多いマラソン大会が今年もやってきます。


スマイル! 笑顔と出会った自転車地球一周157カ国、155.502km
著者:小口 良平
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