裸足ランニングへの河童の置き土産

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ここまで4日間、裸足ランニングについて書いてきましたがこれが最後です。

最後は走り方やトレーニングの話ではなく、「心技体」の心の部分の話です。わたしがずっと気になっているのが、裸足ランナーの選民意識です。どうも裸足で走ることを特別なことだと思っているようなフシがあります。

「スゴイことをしている」という感覚を持っているなら、それは手放したほうがいいかと思います。これまで、何度も裸足でフルマラソンを走ってきましたが、そこで分かったのは裸足で走るのが特別ではないということ。

練習さえすれば誰でも走れることは、これまで伝えてきたとおりです。痛みに対する強さには個人差がありますが、フルマラソンをシューズを履いて完走できた人なら、十分な練習を積めば誰でもフルマラソンを裸足で走れます。

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経験が浅いうちは、確かに挑戦という要素はあります。出来ないことや出来るかどうか分からないことと向き合うのですから、間違いなく挑戦です。でも、それは人に自慢するようなものではありません。

達成できたら自分の中で小さくガッツポーズをすればいいだけ。失敗したら、その悔しさをバネにする。それはシューズを履いて走るときとなんら変わりはありません。

ランニングシューズを履いている人や、ランニングシューズメーカーを小馬鹿にするような人も目立ちます。「裸足こそ最高」と思うのは自由ですが、シューズでのランニングを見下すような態度はいかがなものかと思います。

いや、はっきり言えば不快です(わたしの主観なので別にどうでもいいことですが)。

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わたしが言いたいのは、どんな立場にあろうと、人と人とは常に対等だということです。シューズを履こうが、ワラーチを履こうが、シューズを履こうと立つ場所は同じ(全員がフラットで、自分は3歩下がるのがわたしのスタイルですが)。

裸足ランニングとシューズメーカーの対立関係を煽る人もいますが、そこになんの意味があるのでしょう。「あっちが先ににケンカを売ってきた」と言う人もいますが、だからどうしたというのでしょう。

ケンカは昔から両成敗と決まっています。どちらが正しいということはなく、ケンカをしたらどちらも悪い。

別に仲良くしろとは言いません。でも、自分の方向性に合わないなら無視すればいいだけのこと。シューズメーカーが裸足ランニングを迫害している?そんなわけありません。

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シューズメーカーが迫害している対象は裸足ランニングではなく、いちいちケチを付けてくる個人です。

わたしは裸足ランナーとして、いくつかのシューズメーカーの方と良好なコミュニケーションを維持しています。シューズメーカーが裸足ランニングを迫害しているなら、そんなことはありえない話です。

もちろん裸足ランニングをしていて、世の中に理解されていないなと感じることは多々あります。でも、世の中のすべてに認めてもらえるものなんてあるのでしょうか?

横浜マラソンは「裸足はご遠慮ください」となっています(おそらく、わたしのせいですが)。裸足ランナーに走ってもらいたくないのは明らかです。

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なのに「”ご遠慮ください”だから遠慮せずに裸足で走る」という人がいます。世の中にはたくさんのマラソン大会があるのに、なぜそこにこだわるのか。

来ないで欲しいと言われれば「はい、そうですか」と去っていけばいいだけのこと。もしくはシューズかサンダルを履くか。

裸足ランナーは「自分だけが正しい」と考えがちです。自分に正義があるなら、相手にも正義があります。自分の正しさを主張するために、相反するものを叩くというのはみっともない。

裸足ランナーなら、足裏と同じくらい頭も柔らかくして、相反するものも「そういう考え方もある」と思えるようになりたいところです。

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ただ、わたしはこのことをずっと言い続けてきたことです。でも何も変わりません。相変わらず、シューズやシューズメーカーを叩き、選民意識の高い裸足ランナーは増えていきます。

正直もう疲れました。

ランニング業界における裸足ランニングのイメージを良くしようと、あれこれしてきましたが、ここがわたしの限界かな。

今回裸足ランニングについて、わたしなりの考え方をまとめたのはケジメのようなものです。すべて伝えたわけではありませんが、軸になる部分は書いたつもりです。

役立つかどうかはわかりませんが、河童の置き土産ということで。


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著者:草薙龍瞬
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