大山登山マラソン裸足完走レポート〜進化するハダシスト〜

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鹿児島マラソンの疲労が、どれだけ残っているのか分からないままスタートラインに立った大山登山マラソン。先週は天候がいまいちだったこともあって比較的休養多めではあったものの、フルマラソンから1週間です。

しかも鹿児島の粗いアスファルトで足裏を傷めつけたわけです。細胞レベルで言えば確実に壊れている足裏。

それよりも気になるのは、前日の裸足練習会でスクワットを入れたこと。足とお尻がやや重たい状態。ただ、これはネガティブな心配ではなく、「理屈の上ではパフォーマンスが上がるはず」ということに対する結果が気になるだけです。

筋肉は通常、負荷をかけるとフィットネスが上がります。一方で疲労が残るため、全体で見るとパフォーマンスが下がるわけですが、負荷をかける時間が短ければ疲労回復が早まって、結果的に高いパフォーマンスを発揮できるという理屈。

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すごく簡単に言えば、超回復のような状態を意図的に作り出すわけです。これがうまくハマれば、「レース前日は休養」という常識が覆ります。レース前日に刺激を入れることの有効性が見えてくるのではという期待が高まります。

とはいえ、走れるかどうかは実際に号砲が鳴ってみないとわかりません。

良い感じで走れたら、それなりに追い込む走りをすればいいことで、やっぱり体が重いようであれば、取材前提で例年通りコツコツ走ればいいだけです。

今年の大山登山マラソンにはラン仲間だけでも6人の裸足ランナーが集まり、その他にも裸足ランナーがいたようですので、ちょっとした裸足祭りになっています。

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シューズで走るのも大変なコースをなぜ裸足で走るのか?

そこに正しい答えなんてありません。あえて言うなら「難しいからこそチャレンジしたくなる」ということでしょうか。ただ、個人的にはまったく難しいこととも思っていません。むしろ上り坂はシューズで走るほうが大変です。

シューズと地面の摩擦、シューズとソックスの摩擦、ソックスと足の摩擦。これらを考えたときに、シューズもソックスもジャマでしかありません。足裏が痛くならなければという前提付きですが。

反対に下り坂に裸足のメリットはほとんどありません。下り坂は走るというよりは走らされる形になるので、裸足で走るのはあまり好きではありません。シューズを履いてのトレイルの下りは好きですが。

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いずれにしても、今年も裸足で大山登山マラソンスタートです。ゴールのある大山阿夫利神社下社の気温が低いとの予想だったので、念のためFLOPEEZEを持っていきましたが、走っているときに履くつもりはありません。

スタート時の気温は16℃、ゴール地点は6.5℃。たった9kmしか変わらないのにこの気温差。さすが登山マラソンです。

スタート地点となっている小田急線伊勢原駅前のバス停。そこからしばらくは、荒れたアスファルトの路面を走ります。スタート地点から数メートルに限っていえば、鹿児島マラソン級です。

とはいえ、白線がしっかりありますのでそこを踏んで走れば問題ありません。問題なのは人口密度の高さ。

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ほぼ最後尾からのスタートになったのですが、走り出してみると思いのほか体が動きます。500mもいかないうちに「今日は行ける」と確信しました。ただ目の前には人、人、人。

追い抜いて行くには、白線からはみ出るしかありません。

ここで足裏を消耗したくなかったのもあり、最初の1kmは抑え気味に入ります。最初の1kmは5:39でしたので、やや遅めの入りです。無理はしたくなかったので仕方ありません。

1kmを超えたところからゆっくりとペースを上げます。まだ傾斜がそれほど厳しくありませんので、5:06までペースが上がります。2〜3kmはさらにペースアップして4:53。高低差が27mあることを考えるといいペースです。

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ただ、これ以上はスピードを上げないようにします。坂の本番はこれからですし、毎年残り2kmの山道は泣きそうになりながら登っています。今年はもう少し余裕を持たせたいところです。

ペースは抑え気味でしたが、この日はGPSウォッチを使っていません。会場に持っては行きましたが、このコースはペースを数字で見てしまうとついつい頑張りすぎて潰れてしまいます。

自分の体の声を聞きながら、無理のない範囲でしっかりと走ることが重要です。

ここから1kmで50mくらい上がりますので、ペースがやや落ちます。これは想定内ですが、想定以上に周りの選手が落ちてきます。実際にどれくらいのスピードが出ているのか分かりませんが、「もしかしたらオーバーペースなのでは?」そんなことを思いながら坂道を上がります。

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前にいる裸足ランナーも1人1人パスしていきますが、今回のメンバーで最速の男はきっともっと先。わたしがいくら頑張って走っても届かない場所にいます。

参道手前の激坂からは一気にペースが落ちます。そして参道に入ったところで周りのスピードに合わせてしまいました。無理に抜くのは危険ですし、正直なところ山道に入る前に少し回復を図りたかったというのもあります。

ここで踏ん張れないのがわたしの弱いところです。苦しいときに歯を食いしばってペースを維持できるのか。それとも手を上げてしまうのか。明らかにわたしは後者です。

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7〜8kmまでが9:47ですので、とんでもない失速です。

山道に入ってからのがれ場が不安だったのですが、先週降った雨の影響もあり山道の路面がウェットだったこともあり、足裏で痛みをほとんど感じません。もしかしたら鹿児島で痛みに慣れたからかもしれませんが、思ったほど追い込んだ感じになりません。

階段も跳ねるように上れる場所が何箇所もあります。このとき、わたしの頭のなかにひとつの疑念が浮かび上がります。

「実は去年よりもタイムが遅いのでは?」

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手元には時計がありませんし、去年よりも明らかに疲労感が少なめです。昨年よりも自分がレベルアップしているわけもなく、この冬は裸足をサボっていたのもあり裸足力は低下しています。

なのにこれほど快適に走れるとしたら、タイムがものすごく遅いとしか考えられません。

体感的には速いスピードが出ていますが、実際には遅い可能性があり、少し焦り始めます。とはいえ山道に入ると無理な追い越しはできません。しかもこちらは裸足ですので、足の踏み場が限られています。

これはやってしまったかなと思いながらゴールに飛び込みます。

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急いでiPhoneを取り出してTATTAアプリでの計測時間を確認しました。1時間3分52秒でなんとかゴール。あわよくば1時間切りを狙っていたのですが、そんなに甘くありませんでした。

ただ、いつもとは違ってやりきった感はありました。そして自己ベストだったので、やっぱり前日のスクワットによっていいコンディションでスタートラインに立てたということなのでしょう。

これ以上はないというくらい、しっかりと自分を追い込みながらレース途中に足を使い切ることもなくゴールできています。もう1歩も走れないくらいまで出し切ってのタイムですから、これが今の実力です。

でも今年の大山登山マラソンはこれでは終わりません。

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ゴールを待っていてくれたラン仲間と一緒に下山して、会場までのシャトルバスに向かうと思いきや、集団の先頭はバス停をスルー。これはもしや、会場までの大山下山マラソンをするつもりでは……

嫌な予感は的中しました。わたしはてっきりバスに乗ると思って裸足のまま。

しかもやりきった感のある状態ですのでまったく走れません。そんなわたしを尻目にどんどん前に向かう元気な人たち。自分の弱さを実感した瞬間でした。

なんとか会場に戻って完走証をいただきます。

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記録:1時間5分9秒
ネットタイム:1時間4分28秒

???

なんで実測よりもネットタイムのほうが遅いのでしょう。しかも30秒以上。わたしはスタートの号砲と同時にアプリを動かしたので、1時間3分52秒くらいが記録だと思うのですが、 どういうことなのか。まあいいのですが…

ちなみに過去のネットタイムは下記のような結果でした。

第31回大山登山マラソン 1時間13分9秒
第32回大山登山マラソン 1時間10分18秒
第33回大山登山マラソン  1時間4分28秒(今回)

なんかうまい具合に毎年タイムが縮まっています。このペースでいけば来年は1時間切れるかもしれません。ただ、そのためにはスタートで前方に並ぶ必要がありそうです。

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そこまでして記録を狙いたいとは思いませんが、今よりももっと効率的に体を使えるようにはなりたいところ。その結果としての1時間切りがあればちょっと嬉しいかなと。

まぁ本当に嬉しいのは、走った後にラン仲間との打ち上げなんですが……来年は10人以上の裸足ランナーが集まるといいな。いや裸足じゃなくても大歓迎ですが、きっと脱ぎたくなりますよ。

以上、大山登山マラソンの裸足ランレポートでした。


マラソンセンスとランニングIQ
著者:細野 史晃
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