台北を走るのはこれが最後?やっぱり楽しかった台北マラソン2018

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いい走りをした次のレースはとても難しい。同じ走りを継続すればいいだけのことなのに、そのハードルは決して低くありません。いい走りを続けるのが簡単ならわたしはとっくの昔にサブ3を達成しているでしょう。

マラソンは積み重ねのスポーツではあるものの、好不調の波やメンタルの影響を受けやすいスポーツでもあります。

何回やっても裸足でフルマラソンを完走できなかった人が、1回の完走を果たしたことで、次からは簡単に走り抜けるようになることからも分かりますように、体力だけでなく思考もマラソンの結果に影響を与えます。

そのような波を減らせることができるのが、ベテランと呼ばれる領域の人たちなのでしょう。わたしはまだその領域には入っていない若手ランナー。

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ただ、裸足ランニングに関してはある程度成熟した状態にはあると感じています。調子が良くても悪くてもそこそこ走れますし、途中で歩くというようなこともありません。

ペースが遅いというのが、その最大の理由ではありますが。

前置きが長くなりましたが、2週連続のフルマラソンとして走ったのは台北マラソンです。昨年は運に見放されて抽選落ちしましたので、2年ぶりの参戦ということになります。

過去にはハーフマラソンが1回、そして2年前はフルマラソン。いずれも裸足で走っています。

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もちろん今回もシューズはなしでしたが、スタート時点で小雨が降っていたのもあり、念のためにFLOPEEZEを腰から下げておきました。海外でケガをして迷惑をかけるわけにはいきませんので。

これまで裸足ランニングにおいて、スリ傷は何度かありますが、大ケガをするようなことは1度もありません。でもそれは運が良かっただけのことで、裸足のせいで不要なケガをするリスクは常にあります。

日本国内ならまだ自己責任という言葉で片付けられますが、他所の家に行ったら背筋を正すのと同じで、他所の国に行ったら、日本人であることを意識した行動が必要だと、わたしは考えています。

スタート前にわたしのブログを読んでくれているというFacebookつながり台湾在住の日本人ランナーさんと合流し、一本下駄の裸足仲間とも言葉をかわしてあっという間にスタートです。

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スタートは6時30分ですが、雲があるとはいえそこそこ明るくなっています。気温は17℃くらいでしょうか。動いてさえいれば、雨でも問題なさそうな暖かさ。

スタートしてしばらくは台湾在住の日本人ランナーさんと一緒に走りましたが、かなり早い段階で左足の甲に違和感があるのに気づきました。

実は先週の国宝松江城マラソンでも足の甲が傷んで危なかったのですが、そのときは右足の甲で、今回は左足ということもあって、肉体改造の結果が悪い方向に転んでいるのか、それとも過渡期にあるトラブルなのか。

確実に後半の走りに響きそうですが、この時点ではまだ問題なく走れます。「気になる」程度ですので、頭の片隅においておく感じに。

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いつもなら前半でペースが決まりますが、この日はどうも安定しません。完走予想時間は4時間30分から5時間くらいというのは直感で分かりますが、本当にそのペースで走れるのか不安が頭をよぎります。

やっぱり先週の良い走りが、今週には悪い方向に顔を出しています。前回はシューズで、今回は裸足ですので、前回の情報は完全にリセットすべきなのに、キロ6分を遅いと感じる自分がいました。

遅いわけがないんです。キロ6分で走っても4時間12分で完走できるんですから。

今回も最後尾スタートを選んだことで、周りにいるランナーのほとんどが、わたしよりもスピードが遅いので、抜いていく必要があるのですが、いつもよりも早いタイミングでパスしようとします。

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その動きがロスになると分かっているのに、いいときの自分を意識しすぎていたのでしょう。

何回か足の親指で地面を押しているのに気づいて自重するというのを繰り返します。そこから開放されたのはフルマラソンとハーフマラソンの分岐点以降、河川敷コースに入ってからでした。

台北マラソンはフルマラソンよりもハーフマラソンのほうが参加者が多く、ハーフマラソンのランナーがいなくなると、ランナーの数が1/4くらいになり、ライン取りに余裕が出てきます。

それに加えて路面がきれいになって裸足におあつらえ向きな状態。

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21kmを超えたところで、この日の目標設定がなんとなく定まります。4時間20分から30分くらいで、ここからペースを大きく落とさないこと。

裸足なので路面状況にペースが左右されますので、神経質にペースを調整する必要はありません。

河川敷コースに入ってからは、ずっと台湾の裸足ランナーとランデブー走行。お互いがお互いを意識して、抜きつ抜かれつの攻防というよりは、お互いが引っ張り合う形になります。

最近、台湾では裸足ランナーが減り、リカバリーサンダルランナーが増えているそうです。そんななか生き残った裸足ランナー。言葉は交わさなくても心で通じ合えるものがあります。

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台北マラソンの楽しみといえばビールエイド。

施設エイドなのですが、河川敷の建物を利用してエイドにしているので、かなり大掛かりなエイドになっていて、ここではランナーに台湾ビールがふるまわれます。

昨年までは往路も復路もここを通過していたのですが、なんと今年はコース変更で往路のみ。

変なところで心が折れかけました。いくらビール好きだとはいえ、ビールがなかったからやる気が消えたなんてこと口が裂けても言えません。1杯のビールをしっかりと味わい再スタート。

ここで、わたしの新ユニフォームに入れた「月間走行距離なんて知りません」の文字をみて、「ブログ読んだことあります」と声をかけてくれた日本人のman3DALランナーさん。

実はその前にも、ブログ記事に対してコメントを送ってくれてやり取りをしたランナーさんとも話ができて、海外でもこんなつながりがあることにちょっと驚いています。

国内では言動に注意していますが、台湾でもどこで見られてしまうか分かりません。もっとも品行方正な生き方をしているわたしに死角などありまえんが。

こうやって、話しかけてくれるランナーさんがいるというのは本当に恵まれています。ブログを書いていてよかったなとおもう瞬間のひとつでもあります。そしてこうやってブログが長文になっていくわけです。

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コースが変わったことで河川敷が短くなったのか、思ったよりも早くに河川敷から抜け出して、最後のロード区間に向かいます。ここからはアップダウンが続きますが、さすがに足裏と左足の甲が「無理かも」と言い出します。

上りは頑張れますが、下りはもうどうにもならないので流されるままペースダウン。気合や根性も大事ですが、その時の体の声を聞くことも大事です。

ここで頑張っても1分早いかどうかというところですから。

台北101を見上げながらゴールまでの最終カーブを曲がって、あとはまっすぐ走るだけ。ここではさらにスピードを落とします。足裏が痛かったからではなく、走り終えるのがもったいなかったから。

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4時間26分は裸足で走るのには早すぎます。

ペースがというのではなく、単純にもっと長い時間走り続けたいという意味で。ただ、今日はこういう感じに足が動いたのですから仕方ありません。

もったいないという感覚を忘れないようにしてゴールしました。

実はこれで台北マラソンは最後にしようかなと思ってましたが、やっぱり無理です。楽しいですもん、台北マラソンは。いろいろな人とのコミュニケーションもそうですし、旅ランの部分も含めて楽しすぎます。

12月は台北マラソンだけを入れる。これでいいかなと思います。それで5日間くらい滞在できれば、旅も楽しめますしね。というわけで、来年一緒に台北マラソン走ってくれる人、募集しています。

また抽選で落とされるかもですが。


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著者:池澤 春菜
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