絶望の1610段からの再スタート「ハルカススカイラン2019」

東西対抗東海道53次ウルトラマラソン、万里の長城マラソン、天童ラ・フランスマラソンと続いた連戦の締めは、あべのハルカスの階段を駆け上がるハルカススカイラン2019でした。

昨年は12分切りを目指してトレーニングを行ってきましたが、今年はフルマラソンのトレーニングに集中しているので、ハルカススカイラン向けの練習は一切行わず。しかも4週連続レースのの最終戦。

言い訳をするつもりはありませんが、いい結果が出ない要素しかないことはスタートラインに立つ前から分かっていました。

さらに付け加えれば、前日に万里の長城マラソン仲間と前夜祭をおこない、当日の朝は完全に二日酔い。これは自業自得なのですが、要するにひどい内容だったということです。もっとも階段レースで上手く走れたことなんて1度もないのですが。

今年のハルカススカイランは晴天で、受付会場であるてんしばからあべのハルカスまでの移動も裸足でまったく問題のない暖かさ。でも、この暖かさが後からわたしを苦しめることになります。

どうしてもハルカススカイランは寒いという印象があるので、インナーに長袖を着たのがそもそものミス。

でも、マラソンのポイント練習は増やしていたし、自分のコンディションはよかったので、ほんの少しだけ「実はそこそこのタイムで走れる」自分を期待していた部分もありました。

思い上がりというやつです。階段用の筋肉を作っていないのに、1610段を駆け上がるのは不可能です。

走る筋肉と階段を上がる筋肉は使い方が違います。今回は階段を上がるための筋力が不足していたので、あっという間に息が上がってしまって、酸欠状態に追い込まれます。20階まではなんとか耐えましたが、そこからはただただ苦しむだけ。

スタートは悪くありませんでした。昨年の失敗を繰り返さないために、最初は手すりを使わずに体のバネを使って一気に駆け上がります。でも、そのための体ができていないのと、久しくそこまで心拍数を上げてなかったので長くは続きません。

息を整えて、また駆け上がろうとするのですが、上がってしまった心拍数がまったく戻る気配がありません。さらに空気を吸っているのに、血液中の酸素が完全に足りていない状態。

足はまだ動くのに、肺が締め付けられるような感覚があり、まったくスピードを上げることができません。これまでのハルカススカイランでは、足が使い物にならなくなっていたのに、心肺機能が先に限界を迎えるは初めてのこと。

1610段の階段が永遠に続くのではないかという錯覚がわたしを襲います。とてもじゃないけど最後まで到達できそうになく、何度も「止まってしまえ」と悪魔がささやきます。

精神力が強くないわたしは、その声に従いそうになりますが、階段レースで止まるというのは百害あって一利なし。回復したところで、止まっている時間のロスを取り戻すことはできません。

苦しくて倒れそうで、さらに密閉空間となった階段の温度が上がったことで、汗が滝のように流れていきます。それでも1段ずつ上がっていきます。

そして60回の展望フロアに到着し、そこから1周ほど走ります。昨年はコースアウトしそうになるくらいのスピードを出せるのに、今回はヨロヨロとしながら走ることしかできません。

13分52秒

ここ最近のワースト記録です。練習をしていないというのを差し引いても、納得できるようなタイムではありません。ただ、ここまでひどいと悔しさとか反発心というのは湧いてきません。自分が情けないだけ。

でも、また同じようにスタートラインに立っても、同じような結果にしかならないような気がします。経験値があまりにも少なすぎるという問題もあります。経験がないからただしいペース配分が分かっていない。

トレーニングで40秒縮めて、経験で1分縮める。そこくらいまでは到達できそうな気はしますが、そこに自分のモチベーションを持っていくことができるのか。今回は苦しみまで経験したので、正直なところ絶望感しかありません。

でもやっぱり、またスタートラインに立つんでしょう。絶望感を味わうというのは現在地を確認できたということでもあります。だったら、ここをスタートラインにすればいい。まずは13分を切ることを目標にしてみます。

もう劇的に進化する年齢でもないので、一つひとつを積み重ねていくだけ。それがわたしの唯一の武器ですし。

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