チャレンジ富士五湖ウルトラマラソン応援で見たウルトラマラソンの難しさ

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チャレンジ富士五湖ウルトラマラソンにラン仲間が2人出ることになっていたので、今日の午前中だけなら時間がとれそうなのもあり、昨夜少しだけ早寝して5時起床し山中湖に向かった。6時半過ぎには山中湖に到着したのだが、その時点ですでに山中湖の周回路には大勢のランナーが駆けていた。

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わたしの知っているウルトラマラソンなんかよりもよっぽどスピードが速い。フルマラソンを見ているのかと錯覚しそうなほどのハイペース。絶対最後まで走り切れないだろうと思っていたが、いま思えばそのスピードには意味があったのだ。その時はまだ、その重要な意味に気づいていなかった。

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山中湖には無料の駐車場がいくつかあり、雄大な富士山を思う存分眺めることが出来る。ランナーたちはその景色を堪能しながら100kmの旅をスタートさせる。72kmの部は残念ながらこの富士山の景色を見ることが出来ない。100kmと118kmを走る特別なランナーのためだけに用意された絶景がそこにある。

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わたしはここでラン仲間を待つことにした。同じように知人ランナーを待つ人たちが何人か待機している。ただ待機しているのもなんだからと思うのはマラソンを応援する人の心理か。目の前を駆け抜けていく見知らぬランナーに声をかけていく。まだ25km地点だがすでに疲れ果てている人もいれば、元気いっぱいに挨拶してくれる人もいる。

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ラン仲間はGPSを持っていたので、数メートルレベルでいる場所がわかる。応援に行くことは伝えていなかったので、カメラのファインダー越しこちらを見て不審そうな表情がみえるが、さすがに近くまで来て気づいてもらえた。河童の被り物もたまには役に立つ。ちなみに河口湖周辺にかっぱめしという名物があるが、むろんわたしの大好物だ。

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ラン仲間はまだまだ力が残っている状態で、初のウルトラマラソンだったが問題なく適応できるように見えた。彼の今シーズンのフルマラソンの記録はわたしよりも速い。わたしは彼の完走を確信して、もう一人の72kmに挑戦している仲間の応援のため河口湖へと移動した。

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河口湖ぐらいになると118kmと100km、そして72kmのランナーが入り交じっている。ゼッケンの色が違うので区別はつくのだが、ランナーの数が増えるとそれだけでいっきに華やかな感じになる。圧倒的に元気なのはスタート時間も遅くまだ距離をそれほど走っていない72kmのランナーたちだ。それに引っ張られるように他の距離のランナーも走っている。

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他のランナーに声援を送っているともう一人のラン仲間が軽快にやってきた。彼女は本当に走るのが好きなんだなということが走っている姿からいつも伝わってくる。なので大勢のランナーがいても見つけるのは難しくない。少し立ち止まってくれて、その後やはり楽しそうな背中を見せて先へと進んでいった。最終的に彼女は完走を果たす。

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ここで山中湖で会ったラン仲間が関門がやばいかもと言い始めた。そんなわけないだろうと思ったが、そんなわけがあったのだ。38km地点の関門の制限時間が4時間45分という設定なのだ。わたしもそうだが、彼もその時間を気にもしていなかったようで、途中で気づいて、スパートを掛ける。そして38km地点の関門…

3分足りずにリタイアとなってしまった。

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わたしがこの大会に出ていたら間違いなく同じことをしていただろう。わたしは普段から関門の時間もヘタすればコースマップすら目を通さない。そういう慢心がウルトラマラソンでは命取りになるのだという現実を目の当たりにしてしまった。ウルトラマラソンは走力だけではダメなのだ。わたしは背中に冷たいものが流れるのを感じていた。

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こういう失敗を経験して、ランナーは成長していくのかもしれない。今回はたまたま走ったのがわたしではなかっただけで、わたしにも十分起こりえる出来事だが大切なことを学ばせてもらった。ウルトラマラソンに限らず、他の大会でももっとしっかり予習をする習慣をつけなくてはいけない。

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ウルトラマラソンは本当に難しい。38km地点の関門を余裕を持って抜けるため、多くのランナーがあんなにもハイペースで走っていたのだろう。ただ、彼が完走できなかったことは長い目で見たときに決してマイナスにはならないかもしれない。インドの英雄ミルカのように一度の挫折をバネにして大きく羽ばたける人間がいる。悔しさは最高の踏み台になるはずだ。

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彼のリタイアを見て万里の長城マラソンに向けて、わたしの中でスイッチが入った。「なんとかなる」ではいけない。グアムでも「なんとかなる」で撃沈したばかりなのに、また同じ轍を踏むところだった。いい準備をしよう。慢心を消し去ろう。グアムでの悔しさを繰り返すわけにはいかない。

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