ランナーにとってマッサージは不要?それとも必要?

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リディアートや小出監督といった名伯楽に共通している思想がある。マッサージはランナーをダメにするということ。ランニングの疲労はランニングで回復させる。そもそもある程度の疲労状態で練習するからこそ意味がある場合もある。わたしは名伯楽からは程遠いけど、その考え方に強く影響を受けている。だから基本的に普段はマッサージもしないし、ストレッチもほとんどしない。ストレッチをしないことには賛否あるのだろうけど、レースでもない限りランニングにストレッチは必要ない。

わたしたちの血液ph値は普段約7.4と弱アルカリ性になっています。これが正常な状態なのですが、無酸素トレーニングを行うと、血液ph値が6.9近くになって酸性になります。血液が酸性に傾くと疲労回復が遅くなります。抵抗力も衰えて、ケガや病気をしやすい状態になります。人によっては眠りが浅くなりイライラして、ランニングに対する意欲がなくなってしまいます。

軽いジョギングは酸性になった血液を正常な状態に戻すのに最適な練習です。無酸素トレーニングを行ったあとにすぐに休むのではなく、有酸素運動を加えることで血液は酸性からアルカリ性になるのです。細かいことは生理学を学ぶのがよいかもしれませんが、わたしは学者になりたいわけではなくランナーでありたいのです。ランナーとしてどう練習に取り組むかが大切であり、血液がアルカリ性になったり酸性になったりするメカニズムなんて正直どうでもいいのです。

しかもわたしは論理的でありながら直感を大切にするタイプです。理屈はわかっているけど、もっと体の声を聞くことを大切にします。マニュアルだけではどうにもならない勘の世界の住人でいたいのです。だから、まず自分の体で試します。無酸素運動直後に練習を中断するのが最適なのか、それともきつくてもジョギングを入れるのが大切なのか。そしてジョギングを入れたほうがコンデイションがよいと感じたなら、その裏付けとして科学が出てくるだけのことです。

結論としてはランニングの疲労はランニングで取れるということです。それに加えてピラティスやヨガなどを日頃からやっておけば、自分の体の基本軸というものがわかるようになります。いつもに比べてどこがおかしいという体の声が聞こえてきます。その声に従って体を調整すればいいのです。それをせずに手軽にマッサージで疲労回復を図るというのは楽して得をしたいという品位に欠ける行為だとわたしは思います。

そう言いながら、実はわたしは今日、マッサージに行ってきました。中国や台湾に行ったときは1回はマッサージに行きますが、国内でマッサージを受けるのは初マラソン以来のことです。ここ一番のレース前にジョギングだけでは抜きれない小さな疲労を抜くことが目的でした。でも、もうひとつ効果があることに気づきました。それは第三者の視点で体を見ることが出来るということです。

マッサージ師たちは毎日人の体に触れているので、体の状態に関してはものすごい知識と感覚を持っています。その人が、体の癖について意見をくれたり、どこに疲労が溜まっているということを教えてくれます。自分で大丈夫と思っていても案外、思わぬところが疲れていたりするものです。わたしの場合は足裏と首筋でした。その他の筋肉は非常に良い状態だと言われたので、ランニングでランニングの疲労がとれている証拠でしょう。

基本的に体のケアは自分で行う。ただ、ここ一番というときやバランスが崩れて治しきれなくなったときに、マッサージ屋整体というのはありというか、そういうときには積極的に使うべきだと思います。頼りすぎず、いい距離感で利用できれば体にとってこれほどいいことはありません。その距離感をつかむためにも、体の声を聞ける状態になっていなければいけないんですけどね。

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