UberEats配達員はルールがないから稼ぎに差が出る【糸井重里さんのつぶやきより】

コピーライターの糸井重里さんがUberEatsの配達員に対して「ウーバーイーツ?って頼んだことないんだけど、配達してくれる人の服装の清潔感とかサンダル履き禁止とか自転車の汚れ方とかについてのルールはないみたいだね。」という投稿をしていました。「そう、ないんですよ」が答えであり、それ以上でもそれ以下でもないのですが、なぜか炎上したようでして。

配達員でもない人がUberEats配達員の擁護をするような形で、糸井重里さんに噛み付いている人もいれば賛同している人もいてちょっとカオスな状況。発言力のある人は自分が感じたことを呟いただけで、こんなに盛り上がるのだとちょっと羨ましく思ったり、いやいや有名になんてなるもんじゃないなと思ったり。

個人的には配達するときにはかなり服装に気を使います。これまでの人生で購入したことのない値段の、おしゃれな襟付きのシャツを着ていますし、先日も秋用に1着購入しました。UberEatsの配達員の多くが黒尽くめなので、私はあえてカラフルな色を選んだり、個性的な柄のSOUSOUさんのシャツを着ています。

それに合わせるシューズも自分なりに変な組み合わせにならないように考えています。ファッションセンスはありませんが、少なくとも自分の価値観で変なバランスにならないようには工夫しています。もちろんそんなことをしても1円にもなりません。ユニクロの500円のTシャツを着て運んでも、SOUSOUの1万円のシャツを着て運んでも配達料金は上がりません。

いや、むしろ前者のほうがチップをもらえます。チップは上下関係が明確なときに発生します。「恵んでやる」という感覚ですね。私の場合は利用者に媚びるようなことはしませんし、必要以上にへりくだることもありません。服装もしっかりしているので、チップをくれるということがないわけです。

じゃあなんでそんなことをしているのか?答えはシンプルです。トータルでの稼ぎが変わってくるからです。配達料金が変わらないのにトータルでの稼ぎが変わるのはどういうことか。それは服装をきちんとすることで「これは仕事だ」という意識になります。私にしてみればユニフォームみたいなものなんです。

これを着ているときは仕事モード。だから何があっても1日1万円以上配達しますし、少なくとも11時から17時まではほぼ休みなく働きます。服装をだらしなくしていると「大した仕事でもないしもういいや」という感覚になります。「今日は暑いから適当に」となるかもしれません。

また服装がきちんとしていると、ピックアップ先の店員さんの対応もいいので、ストレスが減ります。このストレスが減るというのはとても大事で、多くの人が下に見られることをストレスに感じ、精神的に追い込まれてUberEatsの配達を続けられなくなります。下賤な仕事をしているという感覚は、仕事を継続する上でとてもじゃまなものです。

だから私は服装にこだわるのですが、これはUberEatsの配達のルールがないからこそできること。日本の企業はルールや規則を作って、それに沿わせるように働かせます。そうすることで失敗が起きる確率を減らせるので。だけどそのやり方ではクリエイティブな人材は育ちません。自分で更に良くするための工夫をしないから。

だから糸井重里さんのつぶやきに対しては、「そうなんですよ、だから自分で創意工夫する人も出てくるんです。それができない人は消えていきます。おもしろいでしょ」となるわけです。ちなみに1回の配達が数百円で、そんな低賃金なのだから服装を揃えられないなんて言っている人もいましたが、先週の土曜日の私の収益は7時間で1.8万円。それはいい条件が揃ったからですが、1日1万円は稼げるので、こぎれいな服くらいいくらでも買えます。

もっとも、見た目にこだわらない人が配達員をしているのは、それを重要視しない世の中に大人たちがしたからです。私が社会人になったころ、20年くらい前までは海外旅行に行くのにジャケットを着たりしたものです。身だしなみが大事というのは社会全体が共有していましたが、身だしなみを大事にしなくていい世の中を作ったのは、糸井重里さんたちの世代。

今の配達員の中心である20〜30代は身だしなみの大事さを教えられずに育ったわけです。さて誰の責任なのでしょう。身だしなみよりも、明らかに質の低いファストファッションを流行らせた結果、今の若者は見た目を気にしない人も増えてきた。若者は世の中の写し鏡みたいなもの。もし彼らに問題があるなら、それが許される世の中にした人にも責任があります。

糸井重里さんの言葉は、そういうところから戻ろうよ。身だしなみを大切にしようとという世の中に対するメッセージなんだと思いたい。別に知人でもなんでもない人が言っていることなので、そうじゃなくてもいいですけど。というわけで、さっき冬用のジャケットも購入。私は私の信じた道を行くだけです。

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