足は置いてくるだけ:教えることで成長する

秋になればパーソナルトレーニングの依頼が増えると予想していましたが、あまりにも立て続けに依頼があり、この3連休に5レッスンもすることに。RUNWAYのサイトを、もう少しわかりやすくする必要が出てきました。これまで「依頼もないし」と放置してきたのですが、依頼があるならそうもいきません。

申し込みするかどうかで迷っている人もいるのでしょうから、テコ入れは必須。すぐにレッスンだけで生活できるようにはならないのでしょうけど、そこまではアルバイトで食い繋ぐこともできます。人生とは何とも不思議なものです。ただ、教えている内容はオンリーワンですし、ランニングの本質をついてはいるはずです。

基本的に多くの人が「走る」を理解していないので、私のレッスンで初めて効率のいい走り方というのに触れることになります。そしてその走り方は、間違いなく軽く走れるようになります。軽く走れるので簡単にキロ4〜5分になります。それを維持する力があるかどうかは別問題ですが、走りはきれいになります。


やっぱり、みんな地面を蹴ってしまいます。ランニングとはそういうものだと思っているから。私だって10kmのレースに出始めた初心者時代は、いろいろ試行錯誤しました。地面を蹴って走る癖がどうしても抜けなくて、初めて裸足で走ったときは10kmで血豆ができました。

もはやそんなことは起きませんが、誰もが通る道。「足は置いてくるだけ」を理解するのに、かなり長い月日がかかりました。その過程は不要だったとは言いません。むしろ、その過程があったからこそ教えられるようになったわけですから。いずれにしても「地面は蹴らない」がマラソンの基本。

トップレベルになると話は少し変わってきますが、私が箱根駅伝の選手を教えるわけではありませんし、フルマラソン完走を目指すランナーなら、蹴る必要はまったく必要ありません。でもみんな蹴ってしまう。このギャップを埋めるのが私の役割です。


ただ、走り方をレクチャーするだけで、みんな簡単にキロ5分とか4分とかで走れるんですよね。それも軽々と。私がようやく辿り着いた境地にいきなりワープする。それがパーソナルトレーニングなわけですが、ほんの少しだけ腑に落ちない気持ちになっている私がいるのも事実。

初心者なのに、走り方を教えただけで私よりも全然速く走れる人もいるんです。私よりもスムーズな走りをする人もいるんです。抽象的な説明であってもすぐに理解してくれる人もいます。もう、自分の凡人ぶりに笑うしかないのですが、凡人だからこそ教えられることもあります。

トップアスリートがコーチになった場合、自分の感覚で教えることになるので、大人になってから走り始めた人に教えるとミスマッチが起こります。それは教える側も教わる側も不幸なこと。そういう人へのレッスンを積極的にしていく。私の立場、RUNWAYのスタンスはそれで良い気がします。


とはいえ、レッスンのピークは今月で、来月からは依頼が減るでしょうから、調子に乗らないことです。1人1人と向き合って、それぞれのポテンシャルを引き出す。その結果、私より速く走る人が出てくることもあるはずで、それを一緒になって喜べる器を意識するとしましょう。

それが嫌なら、速さを追い求め続ける必要があります。でも、愛媛マラソンでそのレールからは降りるので、教えた人たちがそれぞれ成長していくのを、心から楽しめる自分を目指します。パーソナルトレーニングは教えつつも教わることが多々あります。だから私も成長していけるはず。

教え方も随分シンプルになってきました。前は全部伝えたい気持ちが強く、詰め込み過ぎていましたが、今は要点だけ伝えられるようになっています。それも成長の一つですよね。5年後、10年後に予約が難しいトレーナーになっていることを目指して、ゆっくりステップアップしていきます。

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