
名古屋で開催された階段マラソン「横森製作所presents 中部電力 MIRAI TOWER ステアクライミングチャレンジ」に参加してきました。もちろん取材も兼ねてですが、今回はタイムに対するこだわりは1ミリもなく、参加する目的があるとするなら「挫折する」ことでした。
中部電力 MIRAI TOWERは2年前に走っているのですが、当時はサブ3.5は余裕で、ここからサブ3を目指そうかというレベル。ここ数ヶ月は走りこめているとはいえ、実質的に1年のブランクがあるので、思い通りの走りができるなんてことは考えもせず。
ただ、ここで惨敗すれば、悔しさから「愛媛マラソンが終わったら階段レースに集中する」とか言って、自分のやるべきことが明確になればいいなと、多少なりともそんな打算的なことを考えたりもしました。悔しさ以上の推進力を私は知りませんので。
ベストは尽くすけど、名古屋に向けての調整はゼロ。それどころか大会当日の朝、愛媛マラソンに向けてのトレーニングとして10kmほど走っています。時間がなかったので引き返しましたが、危うく熱田神宮に参拝するところでした。
熱田神宮の敷地が見えるくらいのところまで近づいて、神宮が持つあの威圧感に寒気がして、引き返したというのが事実なんですが。毎度言っているような気がするのですが、あのパワーのようなものはなんなんでしょう?熱田神宮がある限り、きっと私は名古屋で暮らすことはない気がします。
それはともかく、私は朝から10km走って、「横森製作所presents 中部電力 MIRAI TOWER ステアクライミングチャレンジ」のスタートラインに立ちました。それがちょうどいいアップになったのか、それとも消耗になったのかはわかりません。
2年ぶりの中部電力 MIRAI TOWERに少し緊張しましたが、今回はあたって砕けろではなく、きちんと作戦を練っていました。まず180BPMで足を動かすこと。そしてもうひとつが骨盤を倒さないこと。上体を立てて1段ずつリズミカルに上ることにしました。
これはRedBull 400で上田瑠偉さんの走りを見て学んだことで、上り坂系は骨盤を倒さないほうがいいという私の経験や知識と上田瑠偉さんの走り方が重なり、意識的に取り入れてみようと感じたためです。180BPMにしたのは、普段の走りで意識しているテンポだったためです。
ただ中部電力 MIRAI TOWERの階段は約415段あるので、これだと確実に2分は超えてしまいます。しかも階段だけではないので単純計算で3分はかかるかなと。でも、今後に向けての検証でもあったのと、いまの走力と体重を考えれば3分というのは現実的な数字。
むしろ3分は超えてしまう可能性が十分にあったのですが、結果としては2分58秒。苦しかったけど、テンポを意識したので足が動かなくなっても、少し足を休めたらまた動き出して、それを繰り返していたら3分以内にゴールできました。後で調べたら2年前は2分56秒でしたので、悪くない作戦だったはず。
そして「骨盤を倒さない」という走り方に確信を得ました。この走り方は私にとって武器になります。もちろんロードのレースではあまり活かされないので、愛媛マラソンが終わってからのことですが。この武器があって体重も落とせれば、バーティカル系の種目でもそれなりに戦える気がします。
そもそも私が多方面で上手くハマったのが万里の長城マラソンやステアクライミングだったり、上り系の種目なんですよね。なのに今までマラソンをフィールドに戦っていました。最初から示されていたんですよね。ここが私の新しいフィールドだと、やっと気づけました。