
そろそろ夏の計画を立てなくてはいけません。いけないことはないのですが、このままだと思いつきで、変なところに走りに行きかねないので。今のところ最有力は月山なのですが、どこから月山に向かうのが正解なのか分からず迷っています。
私の旅ランにはストーリーが必要です。東海道のような街道ランには分かりやすいストーリーがあるので、ただ走ればいいだけ。おそらく月山にも何らかのストーリーがあるはずです。月読命が祀られているのですから、物語がないわけがありません。
とはいえ、流石に高千穂から月山まで走るわけにはいきません。でもひとつだけ確定しているのは新月以外の日に登るということ。できれば満月ですね。理屈からいえば満月の日にこそ月読命のエネルギーが最大になるわけですから。
候補は他にもあります。以前やった、太平洋→日本海の続きで、オホーツク海→太平洋というのも悪くありません。他にも九州横断というのも、ずっとやってみたいと思っていたことのひとつです。もちろん走ったみたい街道も。
この国は美しい景色が溢れていて、それでいて安全にランニングを楽しめます。ランニング中に強盗が襲ってくることもありません。走るのにこんなに適した国が他にあるのでしょうか。気をつけなくてはいけないのはクマくらいのもので、出会う確率はほとんどありません。
そんな国で暮らしているのに走らないのはもったいない。ただ、この国について知らないことが多すぎます。だから走りたい場所を絞り切れないわけです。それにもうひとつ問題があります。それは夏は暑いという当たり前のこと。
今年の夏がどれくらい暑くなるのかは分かりません。でも、暑いことは間違いありません。だから五街道を走るみたいなことはできません。できれば、涼しいところを走りたいのですが、そうなると東北か北海道、もしくは長野県でしょうか。
そうなるとやはり月山でしょうか。月山詣なるものがないのか、調べてみたところ、出羽三山参りなるものがあるようです。羽黒山、月山、湯殿山の三山を参るようですが、これはかなり興味深いものです。東の奥参りといって、伊勢参りと対をなすもの。
私は伊勢神宮には徹底して嫌われていますが、こちらはどうでしょう。ここまで天照大神に嫌われているなら、月読命には好かれているのではないかと勝手に思っているのですが。伊勢参りは陽で奥参りは陰を意味するというのもいいですね。
鶴岡を拠点に歩いて2泊3日とのことなので、1泊2日で行けそうな気がします。もっとも宿泊するかどうかなど調べなくてはいけないことが多々ありそうですし、一筋縄ではいかないのは間違いありません。だからこそ、ワクワクしてきました。
やっぱり知識というのは大切です。知識のある人なら奥参りなんてきっと常識として知っていたはずです。私はこうやって走るところを探したから出会えたわけで、知識不足を痛感しています。もっともここで知れたのは何かの縁というものなのでしょう。
むしろ、今こそ行くべきタイミング。あとは詳細を詰めるだけ。鶴岡へは夜行バスも出ていますし、予算的には無理もなさそうです。ただ、ほんの少しだけ江戸から走って……なんて思ったり。それも含めて検討してみようと思います。